交通事故の後に発生した「H氏のめまい」について、追記します。
めまいは、医学的には次の二つに分類されていますね。
回転性のめまい(末梢性、内耳・前庭)
・・天井がグルグル廻る、体や外界が廻るような感覚
浮動性のめまい(中枢性、脳幹・小脳)
・・左右を見たり頭位の変化で、体や外界が浮動する感覚
目の検査をすると、両者には眼振(眼球が意志とは無関係に揺れ動く現象)が認められるそうです。
前のブログで述べたH氏の「めまい」は、浮動性のめまいですが、
たかが整体ごときで改善するとは、信じがたい・・と思いませんか?
~~Miz は、次のようなメカニズムを考えています~~
H氏は交通事故の衝撃で、前額鼻骨縫合に歪みが生じました。
前額鼻骨縫合部は、鼻骨と額骨のつなぎ目で、左右の目の間にあります。
この縫合部(つなぎ目)は、左右の眼窩骨につながっています。
・・上の図から、ご想像できるのではないがと思いますが・・、
前額鼻骨縫合部に歪みが生じると、
眼球を包む眼窩骨が歪んだりズレたりする可能性があり、そのため、
眼球をとり囲む膜組織や、動眼筋の動きに変化が生じ、
内部のリンパ液の恒常性にも異常を来すことが考えられます。
その結果、眼球の位置が不安定となり、
頭を動かしたり目を動かしたりすると、眼振の異常が発生するのではないか、
~~と、そうのようなメカニズムを考えてみました。
交通事故だけでなく、日常の生活習慣によっても、
前額鼻骨縫合部に歪みが生じていたケースがありました。
例えば、Tさんが頭を動かす時に出る浮遊性のめまいは、
手枕でテレビを見る習慣によって、目のまわりの骨格が歪み、
前額鼻骨縫合部が変形を来していました。
めまいはは、これを修整することによって、治癒しました。
なお、前額鼻骨縫合部の歪みは、多くの人に見られるものですが、
歪みによって眼振が現れるケースは、ごく僅少です。
Miz は、・・・このことから逆に、
頭を動かしても、眼球が揺れずに安定性を保っていられるという人体機能、
この不思議ですばらしい生命機能に、感嘆をおぼえます。
で、また、もう一方の、
回転性のめまい(天井や外界が廻るように感じる)についてですが、
Miz 整体では主に、側頭部~首~肩にかけての、
筋骨格の変位とリンパの流れの異常を修整することによって、
治癒が導かれている事例が多々あります。
Miz 整体によるめまいの治癒の事例は、もちろん、
全てのめまい症状に対して有効な方法でないことは、十分承知しています。
しかし、めまいの原因やメカニズムを、
中枢(脳幹、小脳)や末梢(内耳、前庭)の異常として限定理解すると、
めまいの予防や治療法や考え方も限定されてしまうのではないか、
という疑問をMiz は持っています。
「めまいに対しては、別のアプローチもありますよ」
ということをお伝えしたく、
あえて、「交通事故後のめまい」の話を追記した次第です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます