みーばぁ整体室より: 体の謎とバトルの日々

みーばぁ整体室の現場では、病気や痛みや体の謎を解きつつ施術が進みます。謎が解けると施術も上手くいく。それが楽しいの。

浮動性のめまい、 回転性のめまい・・Miz 整体

2012-08-21 | コラム

交通事故の後に発生した「H氏のめまい」について、追記します。


めまいは、医学的には次の二つに分類されていますね。

回転性のめまい(末梢性、内耳・前庭)

・・天井がグルグル廻る、体や外界が廻るような感覚

浮動性のめまい(中枢性、脳幹・小脳)

・・左右を見たり頭位の変化で、体や外界が浮動する感覚

 

目の検査をすると、両者には眼振(眼球が意志とは無関係に揺れ動く現象)が認められるそうです。

  

前のブログで述べたH氏の「めまい」は、浮動性のめまいですが、

たかが整体ごときで改善するとは、信じがたい・・と思いませんか?

 

~~Miz は、次のようなメカニズムを考えています~~


H氏は交通事故の衝撃で、前額鼻骨縫合に歪みが生じました。

  

 

前額鼻骨縫合部は、鼻骨と額骨のつなぎ目で、左右の目の間にあります。

 

この縫合部(つなぎ目)は、左右の眼窩骨につながっています。


・・上の図から、ご想像できるのではないがと思いますが・・、

前額鼻骨縫合部に歪みが生じると、

眼球を包む眼窩骨が歪んだりズレたりする可能性があり、そのため、

眼球をとり囲む膜組織や、動眼筋の動きに変化が生じ、

内部のリンパ液の恒常性にも異常を来すことが考えられます。

その結果、眼球の位置が不安定となり、

頭を動かしたり目を動かしたりすると、眼振の異常が発生するのではないか、

~~と、そうのようなメカニズムを考えてみました。

 

交通事故だけでなく、日常の生活習慣によっても、

前額鼻骨縫合部に歪みが生じていたケースがありました。

例えば、Tさんが頭を動かす時に出る浮遊性のめまいは、

手枕でテレビを見る習慣によって、目のまわりの骨格が歪み、

前額鼻骨縫合部が変形を来していました。

めまいはは、これを修整することによって、治癒しました。


なお、前額鼻骨縫合部の歪みは、多くの人に見られるものですが、

歪みによって眼振が現れるケースは、ごく僅少です。

Miz は、・・・このことから逆に、

頭を動かしても、眼球が揺れずに安定性を保っていられるという人体機能、

この不思議ですばらしい生命機能に、感嘆をおぼえます。


で、また、もう一方の、

回転性のめまい(天井や外界が廻るように感じる)についてですが、

Miz 整体では主に、側頭部~首~肩にかけての、

筋骨格の変位とリンパの流れの異常を修整することによって、

治癒が導かれている事例が多々あります。

 

Miz 整体によるめまいの治癒の事例は、もちろん、

全てのめまい症状に対して有効な方法でないことは、十分承知しています。

しかし、めまいの原因やメカニズムを、

中枢(脳幹、小脳)や末梢(内耳、前庭)の異常として限定理解すると、

めまいの予防や治療法や考え方も限定されてしまうのではないか、

という疑問をMiz は持っています。


「めまいに対しては、別のアプローチもありますよ」

ということをお伝えしたく、

あえて、「交通事故後のめまい」の話を追記した次第です。

 



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