１９９６年。
彼は広島東洋カープを逆指名し、ドラフト２位でカープに入団した。
プロ初登板は１９９７年４月。
相手は巨人。
プロ入り初登板・初先発・初勝利・初完投の離れ業をやってのけた。
これがプロでの彼のスタートだった。
その後、幾度かのスランプに悩まされながらも、確実にエースへの階段を昇って行った。
２００１年に初の二けた勝利を挙げると、そこからはエースとしての座を確立させていった。
その頃の彼につけられた異名は『Ｍｒ．完投』。
最後まで投げ切るのがエースの仕事。
それを体現したかのように、リーグ最多完投数を７度達成している。
その彼の名は
黒田博樹。
そんな彼にも野球人生を左右されるある出来事があった。
２００６年のＦＡ権獲得だ。
彼は『他球団の話も聞いてみたい』『カープに残って野球をしたい』その二つの思いが交錯し、悩む日々が続いた。
そんな年のシーズン最終戦。
広島市民球場(当時)のスタンドは『１５』のプラカードを掲げるファン、そしてライトスタンドでは巨大な横断幕がはためいていた。
『我々は共に闘って来た 今までもこれからも…
未来へ輝くその日まで 君が涙を流すなら
君の涙になってやる Carpのエース 黒田博樹』
ＦＡ権を行使するかしないかの記者会見で彼はこう言った。
『市民球場で、カープファンの前で、カープの選手に
目一杯ボールを投げる姿が想像できなかった』
そして権利を行使せずカープに残留してくれた。
ファンは感動した。
そして、黒田博樹という存在を誇りに思った。
翌年オフ、彼は海を渡る決断をした。
前年と違い、ファンは渡米を歓迎した。
『向こうでも頑張ってこい』
出て行ったことに対し文句を言うファンはいなかった。
海を渡った彼は入団会見で『広島東洋カープから来ました』と言った。
異国の地であれ、彼の心の中に『赤の魂』は宿ったままだ。
メジャーでも彼は彼らしく、何も変わらなかった。
たとえ、打球が頭部を直撃し、その後遺症に苦しむことがあっても。
ファンは異国で頑張る彼を応援しながらも、いつか帰ってきてくれ・・・・と願っていた。
カープ球団も、在籍時につけていた背番号１５を空けて待っていた。
もし、彼がメジャーで野球人生を終えようという思いを持っていたとしても、ファンも球団も待っていた。
そしてその思いが現実になる。
２０１４年、年末に飛び込んできた『黒田、広島復帰』の報道。
ファンは信じられない思いと、お帰りなさいという気持であった。
なにより、カープファンのみならず日本中を驚かせ、感動させたのが
メジャーの高額年俸を蹴って、広島に復帰した彼の男気だった。
彼の男気を、広島愛を、日本中が称賛した。
２０１５年、広島に復帰した彼はカープファンの声援を背に受け、１１の勝ち星を積み重ねた。
その年のオフ。
彼は再び人生の岐路に立った。
『もう引退しよう』
そんな思いと
『ファンのために、最後の１球をカープのために投げて終わりたい』
『まだやれるのか？やれないのか？』
揺れただろう。
だが、最終的に彼は２０１６年シーズンも、カープのユニフォームに袖を通すことを決断した。
応援してくれるファンのため。
自らが納得する最後の１球のため。
チームを最高峰の地に導くために。
そして・・・・・・
２０１６年７月２３日。
日米通算２００勝達成！
ここまで来るのに、いろいろな経験をしたことだろう。
うれしいことはもちろんだが、つらいことも多数あっただろう・・・・・
そのたびに、黒田は自身の座右の銘である
【雪に耐えて梅花麗し】
これを思い浮かべていたのかもしれない。
意味は『梅の花は、寒い冬を耐え忍ぶことで、春になれば一番麗しく咲く』である。
ここまでは、華やかな道だけではなかっただろう。
大輪の花を咲かせるために、苦しみを耐え忍んできたこともあっただろう。
その大輪の花が昨日咲いた！
この笑顔がすべてを物語っている！！！
我々カープファンは声を大きくして言いたい。
カープを選んで入団してくれてありがとう！
カープに帰ってきてくれてありがとう！
そして
最高の感動をありがとう！！
と。
黒田博樹投手・・・・・
本当に・・・・・
本当におめでとうございます！！
【タカメーター】
2016年4月26日、達成！
【クロメーター】
2016年7月23日、達成！
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彼は広島東洋カープを逆指名し、ドラフト２位でカープに入団した。
プロ初登板は１９９７年４月。
相手は巨人。
プロ入り初登板・初先発・初勝利・初完投の離れ業をやってのけた。
これがプロでの彼のスタートだった。
その後、幾度かのスランプに悩まされながらも、確実にエースへの階段を昇って行った。
２００１年に初の二けた勝利を挙げると、そこからはエースとしての座を確立させていった。
その頃の彼につけられた異名は『Ｍｒ．完投』。
最後まで投げ切るのがエースの仕事。
それを体現したかのように、リーグ最多完投数を７度達成している。
その彼の名は
黒田博樹。
そんな彼にも野球人生を左右されるある出来事があった。
２００６年のＦＡ権獲得だ。
彼は『他球団の話も聞いてみたい』『カープに残って野球をしたい』その二つの思いが交錯し、悩む日々が続いた。
そんな年のシーズン最終戦。
広島市民球場(当時)のスタンドは『１５』のプラカードを掲げるファン、そしてライトスタンドでは巨大な横断幕がはためいていた。
『我々は共に闘って来た 今までもこれからも…
未来へ輝くその日まで 君が涙を流すなら
君の涙になってやる Carpのエース 黒田博樹』
ＦＡ権を行使するかしないかの記者会見で彼はこう言った。
『市民球場で、カープファンの前で、カープの選手に
目一杯ボールを投げる姿が想像できなかった』
そして権利を行使せずカープに残留してくれた。
ファンは感動した。
そして、黒田博樹という存在を誇りに思った。
翌年オフ、彼は海を渡る決断をした。
前年と違い、ファンは渡米を歓迎した。
『向こうでも頑張ってこい』
出て行ったことに対し文句を言うファンはいなかった。
海を渡った彼は入団会見で『広島東洋カープから来ました』と言った。
異国の地であれ、彼の心の中に『赤の魂』は宿ったままだ。
メジャーでも彼は彼らしく、何も変わらなかった。
たとえ、打球が頭部を直撃し、その後遺症に苦しむことがあっても。
ファンは異国で頑張る彼を応援しながらも、いつか帰ってきてくれ・・・・と願っていた。
カープ球団も、在籍時につけていた背番号１５を空けて待っていた。
もし、彼がメジャーで野球人生を終えようという思いを持っていたとしても、ファンも球団も待っていた。
そしてその思いが現実になる。
２０１４年、年末に飛び込んできた『黒田、広島復帰』の報道。
ファンは信じられない思いと、お帰りなさいという気持であった。
なにより、カープファンのみならず日本中を驚かせ、感動させたのが
メジャーの高額年俸を蹴って、広島に復帰した彼の男気だった。
彼の男気を、広島愛を、日本中が称賛した。
２０１５年、広島に復帰した彼はカープファンの声援を背に受け、１１の勝ち星を積み重ねた。
その年のオフ。
彼は再び人生の岐路に立った。
『もう引退しよう』
そんな思いと
『ファンのために、最後の１球をカープのために投げて終わりたい』
『まだやれるのか？やれないのか？』
揺れただろう。
だが、最終的に彼は２０１６年シーズンも、カープのユニフォームに袖を通すことを決断した。
応援してくれるファンのため。
自らが納得する最後の１球のため。
チームを最高峰の地に導くために。
そして・・・・・・
２０１６年７月２３日。
日米通算２００勝達成！
ここまで来るのに、いろいろな経験をしたことだろう。
うれしいことはもちろんだが、つらいことも多数あっただろう・・・・・
そのたびに、黒田は自身の座右の銘である
【雪に耐えて梅花麗し】
これを思い浮かべていたのかもしれない。
意味は『梅の花は、寒い冬を耐え忍ぶことで、春になれば一番麗しく咲く』である。
ここまでは、華やかな道だけではなかっただろう。
大輪の花を咲かせるために、苦しみを耐え忍んできたこともあっただろう。
その大輪の花が昨日咲いた！
この笑顔がすべてを物語っている！！！
我々カープファンは声を大きくして言いたい。
カープを選んで入団してくれてありがとう！
カープに帰ってきてくれてありがとう！
そして
最高の感動をありがとう！！
と。
黒田博樹投手・・・・・
本当に・・・・・
本当におめでとうございます！！
【タカメーター】
2016年4月26日、達成！
【クロメーター】
2016年7月23日、達成！
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