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今週のCD

2009年02月13日 10時39分42秒 | 音楽

 舘野泉「ひまわりの海 セヴラック作品集」
 セヴラックが好きだった。エラートから出てたCDをよく聴いたものだ。で、舘野泉が弾いたものがあることを知り(知るのが遅いよね)、早速入手。2001年、まだ舘野泉の両手が動いていた頃の録音。
 ツール・ド・フランスという自転車レースをご存じの方もいらっしゃるだろう。レース中ひなびた街道筋にひまわりが咲き乱れているシーンがよく映し出される。あれよ、あれ。まさにセヴラックの音楽は。スペインとの国境に近い南フランスの田舎町。陽光にはえるひまわりの花。明るい色彩のセザンヌの絵画。
 すてきなCD。

 スティング「ラビリンス」 スティング/エディン・カラマーゾフ(リュート)
 スティングの声にダウランドがあうとは想像もしていなかった。クラシック音楽の範疇で言えば決して美声ではないのだが、真摯な態度でのぞむ彼の姿勢に打たれた。ただ、「ラクリメ」はその姿勢がちょっと空回りしてしまったような気がする。構えが固すぎる。もっと自分の持ち味で勝負してもよかったのではないか。
 その1曲を除けば、あとはどれもスティングの歌が素晴らしい。
 こういう試みって日本でもやんないかな。結構面白いかもしれない。
 死んじゃったけど三波春夫にベルナール・ド・ヴァンタドルンの「ひばり」を歌わせたりしたら面白かったんじゃないかと。



 エリカ・ヘルツォーク「日本の思ひ出」
 はっきり言えば、ぼくは「君が代」が嫌いだ。だいたい明治維新が好きじゃないんだから、「君が代」はダメ。薩摩琵琶歌の「蓬莱山」だろ、あれって。古今とか言ってるけど。
 その点日の丸にアレルギーはない(好きってわけでもないけど。でもそれは日の丸がどうのこうのってことじゃなく、国旗そのものに対する複雑な感情)。
 で、このCDの1曲目が君が代。面白い企画CDで、西洋人が日本を綴った曲ばかり集めている。その中にはワインガルトナーやバイエル、カバレフスキー、キーシン(そう、あのピアニストの)といった見知った人たちの知らない一面があったり、まったく初耳の作曲家たちがいたり。面白い。君が代はドイツのカペレンが組曲として取り入れていて、われわれの耳慣れたものとは違う和声を施しているので、ちょっと新鮮。
 こういう企画ものも楽しいもんだ。

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