ひっそりと生きる独女の生活

アラフォー独身の日常

認知症と妄想1

2016年09月05日 | 母の認知症介護
日に日に  日が落ちるのが速くなってきましたね。秋までもう少しの辛抱といったところでしょうか。
夏が大嫌いだから夏なんかなくていいと思っている人間ですので梅雨入りしたくらいからジワジワくる
暑さからの→酷暑に突入した頃には・・・大げさですが夏を過ごしていけるだろうか・・・と毎年思うのに
結局乗り切れちゃうんですよね~。暑さに対する「慣れ」ってやつですかね。6月頃の暑さって寒暖差が
あるせいか昼間が異常に暑く感じちゃって、6月でこんなに暑いんじゃ、7月8月どうなるんだろう・・・って
想像して「夏を乗り切れるのか」という疑問に毎年陥ってる気がしますw何事も慣れですね、慣れ!


さて、慣れたのか慣れていないのかわからない母の介護w 土曜日また母に脱走されました(; ・`д・´)
認知症が進んでから、本当にちょっとしたことでキレる母。土曜日の出来事をプレイバック

→母が冷たいお茶(2㍑ペットボトル)を持って行こうとしたので

姉「どこに持っていくの?」と聞く
 ↓

(これを聞かれた事がすでに気に食わない母)→母「ん、ちょっと(←いつもこのセリフ)

 ↓
姉「ん~でもそれ(ペットボトル)は冷蔵庫に戻さないと」

 ↓
(ムッとしている)母「これお母さんが買ってきたやつなんだけど?(←違います)

 ↓
姉「・・・ふーん」(空気を読んでこれ以上言ったらブチギレするのがわかるから黙る)

 ↓
(ペットボトルを持って家の中をウロウロするもどうしたらいいのかわからず冷蔵庫の前まで戻ってくる)
母「で?どこにしまえばいいの!(キレ気味に言う)といいながら“冷凍庫”を開ける

 ↓
姉「あ、そこ冷凍庫だから冷蔵庫は一番上の扉ね」

 ↓
母「ここ?」二番目の冷凍庫の引出を開ける

 ↓
姉「そこ二番目だから一番上の扉だよ」

 ↓
母「??(ここでかなりイライラした模様)

 ↓
姉が立ち上がって一番上の扉を開けてあげる

 ↓
母「なにー!ここを開ければいいなら初めからそう言ってよ!!」とブチ切れる

 ↓
そのまま怒って玄関から出て行く


これが脱走までの顛末…。母は怒るとすぐ家を出て行きます。数年前は怒ると自分の部屋で
物に当たってたんだけど、最近は必ずと言っていいほど家を出て行きます。
怒りが収まるまで放っておきたいけど、自分で帰って来られないから追いかけるしかない。
でも母のあとをすぐついていくような事をすれば「ついてくるな!」って
わめくのもわかってる。

だから離れた距離から見守るしかないんです。で、この日も家を出ていったので1分あけてから
姉と私で外に見に行くと、前回見つけた方向とまったく反対の方に歩いて行っていました。
書斎にいた父にすぐに「お母さんがまた出て行った」と伝え、母が見えないところまで
行ってしまったので私と父で1台ずつ車を出して捜索。

これがまたいないんですよ・・・行った方向を確認してから鍵を取りに行って車に乗って追いかけるまでに
いろんな路地を曲がるのか二手にわかれて車で捜索したのになかなか見つからない。
20分くらいグルグルいろんなところまわってみてたらやっと見つけました・・・。

前方から仏頂面した母が歩いてきたのでそのまま車で近づき
「お母さん散歩?(←しらじらしいw) 暑いでしょ、車乗る?」と何事もなかったように言ったら
私を睨みながら首を横にフリフリ

ダメだこりゃ・・・不穏モード全開だからこうなった時は絶対に言う事は聞きません。
「家に帰るからいい」と私に言ってそのまま歩いて行ってしまいましたが
確かに家の方に行ったのでこのまま帰れるか?と車を路肩に止めて見守っていると
家の方に行くなら曲がらないといけないところをまっすぐ歩いて家からまた遠ざかって行く(´・ω・)ハァ…
あぁダメだと思って父に電話しました。父に場所を教えて今度は父が対応。
少し離れたところに車を停めて見守っていると、やっと父の車に乗るのが見えました。


はぁ とりあえず確保したので私は家に帰りました。
父は母の気分を落ち着かせる為にそのまま家と反対方向に走って行ったのでどこかグルっと
まわってくる模様。母は携帯をやっぱり持って出ていませんでした。


もうさ、こんな事言っても仕方ないし母は悪くないのは重々承知なんだけど・・・
さっきのやり取りのどこに怒りポイントあった?ねぇ?何が気に食わない?
睨んでくるけどそもそも私何も言ってないからね?と相手が健常者ならこっちがキレているところです(。-_-。)
ま、でもそこが認知症の怖いところっていうか・・・今認知症患者数が増えているって言っても
実際に認知症の方と触れ合わないと漠然としたイメージしかないですよね、母が認知症になる前は私もそう思ってました。
言い方悪いけど「ただのボケ老人」としか思ってませんでした。

でも実際は違う、老人性の認知症と若年性認知症でももしかしたら違うのかもしれないけど
うちの母は言ってることや、やってる事は無茶苦茶だけど神経だけはすごく研ぎ澄まされています。
例えば、母が何か手伝ってくれようとするけど、結局こちらがやり直しをしなくてはいけなくて
二度手間になるし面倒だから「それはやらなくていいよ」と母に優しく言うんだけど
「あぁ・・・そう?」と言いながらも1分もしないうちにすぐ忘れるのでまた手を出そうとします。
その繰り返しでだんだんとこちらもイライラしてくるんです。

心の中で「めんどくさいなぁ・・・やらなくていいって言ってるでしょ!!」と思いながらも口には出しません。
でもこちらのイラついた表情だとか、イラっとした時につい物をいつもより強めにおいてしまったりだとか
ドアをいつもより強めに閉めてしまったりだとかを少しでも態度に出してしまうと敏感に反応するんです。
自分に敵意を向けられたと感じるのでしょうかね。すごく神経研ぎ澄まされてると思いませんか?

「なに!!お母さんが気に食わないのか!!」と怒り出し、ヒドいと「母親をバカにしやがってー!!」
泣きながらわめき散らします(近所にも聞こえていると思う)、その後はお決まりの家を出て行こうとするパターンです。
こういった泣きわめき散らして出て行こうとするパターンは興奮状態になっているので、そういう時は3人で引き留めます。
玄関の扉の前に立ちはだかって「お母さん、そんなつもりなかったけど嫌な気分にさせたならゴメン」
「お母さんに居てもらわないと困る、出て行かれたら困る」という旨の「あなたがいないと私たち困るの作戦」
つまり情に訴える作戦をします。といっても興奮状態にある母は聞く耳持ちません。
母の腕をとりながらなだめる父に「あの2人(姉と私の事)一生許さないからな!!」と言ったり・・・もう滅茶苦茶。

ですがそのまま外に出してしまったら泣きわめきながら歩いて行くと思うので(認知症は感情のコントロールができません)
ご近所にも迷惑だし下手したら通報されかねない。毎日じゃないにしても、ホントこんなのばかりで疲れる・・・。


でもひとつだけ、いいことはある。それはどれだけ怒っていてもすぐ忘れてしまうので怒りが
長続きしない事。今回出て行った時も30分くらいは怒りモードだったんだけど、その間に何について怒っていたのか
忘れてしまいます。でもなんかムカついてる→だから母の中で怒りの対象が妄想で作り上げてると思うんです。
想像でしかないんだけどね。私たちに怒っていたはずなのに、ちょっと興奮が収まってきたころには
「フーコちゃん さっきはゴメンね。なんか○○(←母の妹)に不快な思いさせられてね!
ほーんとこういう事たびたびあって業がわく(腹が立つという意味)!(妹に)言い返してやったわ!」



なんて具合に時に自分の(母の)妹に怒り対象がすりかわったりして、そのまま再噴火しないように
ウンウンって相槌うちながら話を聞いてあげてると自分の妹の悪口を一通り言ったあとは自分の両親や兄の話に
移行して、怒っていたことすら忘れてる~って流れが多いです。
1時間前までは一生許さないって言ってたのにね・・・すぐ忘れてくれていいことだ、なんて・・・
なんだか空しいですけどね(´-ω-`)


母は自分の親が亡くなっていることも忘れてしまっています。私からすると祖父母になるのだけど
祖父は18年くらい前、祖母は8年くらい前に亡くなりました。祖母が亡くなったころには母の若年性認知症は
発症していたけど、まだまだ軽症期だったのでお通夜お葬式も自分の親が亡くなったということは当然ちゃんと
わかっていましたが、現在の母の世界では祖父母はともに健在しています(・ω・;|||


ちょうど1年半くらい前からかな~「じいちゃん ばあちゃんはどこ?」と聞くようになったのは。
父が「K子さんのおじいさんも おばあさんも亡くなったでしょ?」と答えたら泣き出したらしく
私はそのやりとりを見ていなくて、母の部屋に行ったら真っ暗な部屋で母がメソメソ泣いてて・・・
「どうしたの?」って聞いたら

母「フーコちゃん、おじいさんとおばあさん死んだって知ってた?」

私「へ?あぁ~うん・・・(超戸惑い)

母「お母さん自分の身内の事何も聞かされてないのにお父さんやあんたらは知ってて!もう悔しくて!!!」

私「(えぇ~なんだこれ、新パターンだな)あぁ・・・うん・・・(どう反応すればいいの?)
   えっ、でもお母さんもちゃんとお葬式一緒にでたじゃん?」


(顔を手で覆いながら)「もういいわ!!」と拒絶。


これが1年半前で、最近話すことは過去(遠い昔)と現在が頭の中で混在しつつ妄想も加わった話が多いです。
1年経った今は毎日「うちのバアちゃんどこいった?」と聞かれるけど「亡くなった」は前例があるので禁句です。
「バアちゃんか~知らないなぁ」と答えると「え?知らないの?どこ行ったんだろう?さっきまでここにいたのに」
とソワソワしっぱなしでリビングで落ち付くという事ができずに自分の部屋に行ってはカバンをゴソゴソゴソゴソ・・・
毎日毎日荷造りしています。
ちなみにうちは最初から核家族世帯なので 父方母方ともに祖父母と住んだ事はありません。

一緒に住んでいた時期があるならば過去の記憶はよく覚えていることが多いので「うちのバアちゃんは?」もわからなくはないけど
同居はしていなかったから恐らく「バアちゃんは?」と聞くときは自分が結婚前の娘時代に戻っていて
且つ自分に子供(姉と私)がいる事も同時に頭の中にあるってことなのかな~?って。
すべては母の頭の中の出来事なので知りようがないですけどね~。


長くなるので2に続く。


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