野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

オミナエシの花で一心に吸蜜していたベニシジミ(昆虫シリーズ 10)

2019年09月09日 11時28分53秒 | 

ベニシジミがオミナエシの花で一心に吸蜜していた。近づいてもまったく気にせず、時々向きを変えながら食事に専念していた。公園なので警戒心がないのだろうか。「蜆蝶せせり疲れの無きものか 暮津」。

(2019-08 東京都 神代植物公園) 

 

ベニシジミ(紅小灰蝶、学名:Lycaena phlaeas)は、チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科ベニシジミ属に分類されるチョウの一種。

概要
春に日当たりの良い草原でよく見られる小さな赤褐色のチョウである。成虫の前翅長は1.5 cmほど。前翅の表は黒褐色の縁取りがあり、赤橙色の地に黒い斑点がある。後翅の表は黒褐色だが、翅の縁に赤橙色の帯模様がある。翅の裏は表の黒褐色部分が灰色に置き換わっている。時に白化する場合もある。

鹿児島県でレッドリストの「分布特性上重要」の指定を受けている[1]。

1997年(平成9年)11月28日発売の30円普通切手の意匠になった。

分布
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に広く分布する。多くの亜種に分かれていて、そのうち日本に生息するのは亜種 L. p. daimio Seitz である。北米東部に分布する亜種 L. p. americana Harris は、人間の活動で荒れた土地でよく繁殖し、主な食草がヨーロッパからの移入種ヒメスイバであるために現在では植民地時代にヨーロッパから帰化したと考えられている。なお、北米西部の寒冷地に分布する亜種は固有種である。

生活環
成虫は年に3-5回ほど、春から秋にかけて発生するが、特に春から初夏、4月から6月にかけて多く見られる。春に発生する成虫(春型)は赤橙色の部分が鮮やかだが、夏に発生する成虫(夏型)は黒褐色部分が太く、黒い斑点も大粒になる。

冬は幼虫で越冬する。

幼虫の食草はスイバ、ギシギシ、ノダイオウなどのタデ科植物で、卵もタデ科植物に産みつけられる。幼虫は脚の無いワラジムシのような形をしている。ふつうは緑色だが紫の縦じまがある場合もあり、これはタデ科植物の葉と葉脈に似せた保護色とみられる。

 


釣鐘のような形の花弁が目立つツリガネニンジン

2019年09月09日 11時03分42秒 | 

釣鐘のような形の花弁が咲き乱れるツリガネニンジン。富士山麓の高原で目立っていた。花柱が花弁よりも突き出し、浅く三裂するのが特徴。図鑑によると春の若芽は「ととき」と呼ばれて、昔から山菜として好まれてきたという。

(2019-08 山梨県 富士山麓) 

 

 

 

 

ツリガネニンジン(釣鐘人参、学名: Adenophora triphylla var. japonica )はキキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。

特徴
根は白く肥厚し、花茎の高さは40/100 cmになり、全体に毛がある。根生葉は円心形で花期には枯れてしまう。茎葉は茎に3/5枚輪生し、上部は互生または対生する。茎葉の形は長楕円形、卵形、楕円形、披針形と変化が多く、やや厚みがあってつやがない。長さは4/8cmで縁に鋸歯がある。植物体を切ると白い乳液が出る。

花期は8/10月で、淡紫色の下を向いた鐘形の花を咲かせ、数段に分かれて葉と同じように茎に輪生する枝の先に少数ずつをつける。花冠は長さ15/20 mmで先端はやや広がり、裂片は反り返る。萼片は糸状で鋸歯があり、花柱が花冠から突出する。

分布と生育環境
日本では、北海道、本州、四国、九州に、国外では樺太、千島列島に分布し、山地の草原、林縁や草刈などの管理された河川堤防などに自生する。排水が良く、日当たりの良い所を好む。

変異
非常に変異の大きい種である。特に花期以外の時期には葉の形、葉序などが大きく異なるものがあり、混乱させられることがたびたびある。

種としても変異が大きく、以下のような変種がある。

基本変種はサイヨウシャジン(var. triphylla)で、花冠がやや細い壺型であること、花柱が長く突き出すことで区別される。本州では中国地方、九州、琉球列島に、また国外では中国、台湾に分布する。
本州中部地方以北の高山や北海道には高山植物的になったものがあり、ハクサンシャジン、あるいはタカネツリガネニンジン(var. hakusanensis Kitam.)という。花茎の高さ30-60cm、花冠は広鐘状で花序の小枝が短く、密集した総状花序になる。
四国の一部の蛇紋岩地帯には背丈が低く、葉が線形で花冠の長さが1cmたらずと小柄なものがあり、オトメシャジン(var. puellaris Hara)と呼ばれる。