野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

匂いたつようなサーモンピンクが魅力的なバラ「ヘレン・トローベル」(薔薇シリーズ14)

2019年11月16日 08時20分17秒 | 

昨日のシルバとよく似たバラ「ヘレン・トローベル」。匂いたつようなサーモンピンクが魅力的だ。アメリカのオペラ歌手の名前をもらったらしいが、言われてみると、どこかアメリカらしい雰囲気がある。「シルバ」の上品さと少し与える印象の異なる華やかさがある。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

バラ「ヘレン・トローベル」

20世紀に活躍した、アメリカのオペラ歌手にちなむ命名です。やわらかなサーモンピンクで弁底は黄色をおび、季節によりピンク色味が濃くなったり、逆に珊瑚色よりになったりと、一言では言えないような、柔らかで微妙な色彩変化が美しい品種です。高芯ではありませんが、大きなチューリップが開くように雄大な咲き方をし、またハイブリッドティーの中で最も大株に育つ品種のひとつで樹高も高くなります。大きな株に大きな花が、あふれるように咲く様子は何とも言えず見事です。やわらかなティの香りがあり、大型種ながら枝は赤みを帯びて細め、繊細さも持ち合わせています。1952年、サンフランシスコ講和条約締結後の日本を訪れ、自らの公園のほか、日米友好の思いを込め、日比谷公園にて自らこの品種を植栽されたことでも有名です。

品種名 ヘレン トローベル
ローマ字 Helen Traubel
商品番号 1180286
系統 ハイブリッド ティー (HT)
Hybrid Tea
咲き方 四季咲き
香り 中香
花径 11㎝
樹高 2m
樹形図 1c番 半横張り
作出年 1951年
作出国 アメリカ
作出者 Herbert C. Swim
別名 Hell 'n' Trouble


白く小さな花が可憐なシコタンハコベ(箱根シリーズ18)

2019年11月16日 07時50分16秒 | 

これも箱根湿生花園で特別に栽培されていたシコタンハコベ。最近では園芸用に流通しているらしい。なんだか複雑な気持ちになる。たしかにグラウンドカバーにはいい植物だろうが。白く小さな花が可憐だ。
(2019-09 神奈川県 箱根町) 

 

シコタンハコベ

シコタンハコベは、粉白色の卵形の葉がかわいらしく、株立ちになりよく増えるので、岩と岩の隙間に植えたり、グランドカバーにしたりすると素敵な花です。北海道、本州(中部)、東北アジアの海岸~高山の岩れき地に生えます。名前は、北方四島の「色丹島」にちなんで。別名・ネムロハコベ

商品詳細
学名 Stellaria ruscifolia
分類 ナデシコ科ハコベ属
開花期 5~7月
高さ 5~20cm
耐寒性 強い


優雅なコラレット咲きのダリア「テスブルック・オードリー」(ダリア・シリーズ27)

2019年11月15日 10時22分53秒 | 

ピンクがかった白の外側の花弁と、内側の白の小さな副弁が、中央の黄色い大きな「カラー」を囲むダリア「テスブルック・オードリー」。ダリアらしくない優雅なコラレット咲きのダリアダリアで、ファンも多いようだ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

 


初々しいサーモンピンクのバラ「シルバ」(薔薇シリーズ13)

2019年11月15日 08時50分26秒 | 

メイヤン家がピースをベースに育種したバラ「シルバ」。シルバは森を意味するラテン語だ。半剣弁高芯咲きのサーモンピンクの花弁がういういしく、それでいて少しいろっぽい。照り映える葉も、花の初々しさと対照的で、森らしい雰囲気をかもしだしている。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

バラ「シルバ」

ピースとコンフィダンスという名花同士の交配。花はサーモンピンクで中心は黄色が強くなります。半剣弁高芯咲きで花付きよく、葉は濃緑色、ピース譲りの照り葉が特徴。ほのかに香りもあります。現在は貴重な品種。

品種名 シルバ
ローマ字 Silva
商品番号 1180161
系統 ハイブリッド ティー (HT)
Hybrid Tea
咲き方 四季咲き
香り 中香
花径 12㎝
樹高 1.2m
樹形図 1b番 半直立
作出年 1964年
作出国 フランス
作出者 Alain Meilland


凛とした雰囲気が素敵なコマクサ(箱根シリーズ17)

2019年11月15日 07時23分23秒 | 

まさか箱根の山でお目にかかろうとは思っていなかったコマクサ。かつて高山でよく見たコマクサに間違いない。土壌を工夫すればこの箱根湿生花園でも育つのだと感心した。「女王」と呼ばれるだけあって、凛とした雰囲気が素敵だ。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

 

 

コマクサ

「高山植物の女王」コマクサ、荒涼とした場所に咲く孤高の花

高山に可憐に咲くコマクサは、「高山植物の女王」と称され、人気の高い花だ。可憐な姿の一方で、その生き方は力強い。コマクサの秘密について、自然・植物写真家の高橋修さんが説明する。

「高山植物の女王」と称される、小さくも美しい高山植物。漢字では駒草。駒とは馬のことで、花が細く馬のようだ、ということで名付けられた。だが、蕾のほうが馬面に見える。ちょっと変わった構造をした花だが、ケシ科である。

コマクサは、寒さ、強風、乾燥など、環境の厳しい高山帯でも特に厳しく、ほかの高山植物が生えることができないような稜線の砂礫地を好んで生える、孤高の花である。

この環境に耐えられるよう、地上部は小さくても、地下に茎や根を長く伸ばしている。草丈10㎝程度の小さなコマクサからは想像がつかないが、地下では1m以上に伸びていることもあるようだ。

コマクサが砂礫地の斜面を好むには理由がある。砂礫地の斜面は雪や氷、雨、風によって地表がよく動き、植物にとって非常に住みにくい環境。有機物は少なく、雨水はすぐに流れ、蒸発し乾燥しやすく、紫外線も風も強く、冬には厳寒にさらされる。こんな厳しい環境なのだが、背が低いコマクサにとってよいことがひとつある。ほかの植物が生えることができないので、植物との競争が少なく、太陽光線をたっぷり受けることができることだ。

独特な草色をした葉は、細かく分かれている。高山帯には霧が多い。細かく切れた葉には霧が付きやすく、高山帯で貴重な水を得るひとつのチャンスになっているようだ。根が広がっているということは、たくさんの水分を得られるということ。こうして、地上部が小さいコマクサも、いろいろな形で乾燥に対応している。

コマクサの根は、不安定な砂礫地の地下に長く広がっている。このため、コマクサの地上部の近くの砂礫地を踏むだけで、コマクサの長い地下部分が切れ、枯れてしまいかねない。野生のコマクサにはむやみに近寄らないようにしよう。

ロシアのカムチャッカ半島でもコマクサを見た。カムチャッカ半島は火山の半島だ。火山噴火による砂礫地が多く、そんな火山の山麓に見渡す限り、コマクサとリシリヒナゲシの仲間のチシマヒナゲシだけが生えていた。このような荒涼とした場所がコマクサの本来の生育地ではないだろうか。日本の高山帯は、コマクサにはちょっと狭すぎるのかもしれない。

コマクサの群落。写真のように砂礫地に孤高に花を咲かせる
北アルプスの白馬岳や八ヶ岳、東北の秋田駒ヶ岳、北海道の大雪山などが大きな自生地だ。手軽に見るなら、山頂近い部分まで車で上がることができる乗鞍岳がよい。

コマクサの花色は淡い紅色。この微妙で優しい色がすばらしい。北海道産のコマクサはやや花色が濃い傾向。花色が妙に赤い園芸品種のコマクサをたくさん植えている山もあるが、やはりコマクサは野生のものが一番。

野生のコマクサは、生息地の長い歴史と、自然環境の生き証人なのだ。そこには深い意味があり、まだまだ未知の事実もたくさんあるだろう。自然を守るということは、自然の歴史と、環境を守るということだ。コマクサを大事にしよう。


けれんみのないみずみずしい赤のダリア「レッド・クリスタル」(ダリア・シリーズ26)

2019年11月14日 09時59分38秒 | 

フォーマルデコラ咲きの堂々とした大輪のダリア「レッド・クリスタル」。いかにもダリアらしいダリアだ。みずみずしい赤がけれんみがなくて好ましい。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

ダリア「レッド・クリスタル」

生産地/作出者 秋田国際ダリア園/鷲澤幸治氏
サイズ(花径) 中大輪(花径が平均21cm前後)
花型 FD(フォーマルデコラ咲き)
草丈 中高性(100-120cm)
花色 赤色




華麗な黄色の花が立ち上がるゴールデン・セプター(薔薇シリーズ12)

2019年11月14日 08時16分24秒 | 

濃い黄色の花が目立つゴールデン・セプター。黄金の王笏という華々しい名前をもらったバラだけあって、華麗な黄バラだ。大輪の高芯咲きだけあって、しっかりと立ち上がった花が豪華だ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

ゴールデン・セプター

和名 ゴールデン セプター
英名 Golden Scepter
系統 HT
作出者 Verschuren-Pechtold
作出年度 1947年以前
作出国 Nederland (オランダ)
紹介文
鮮やかな濃い黄色で、大輪の高芯咲きです。

別名:Spek's Yellow (スペックス イエロー)
交配親:Golden Rapture × 実生
四季咲き。花径:10cm。樹高:120cm。葉:照り葉。香り:微香性。


日本固有種のアシタカジャコウソウ(箱根シリーズ16)

2019年11月14日 07時31分47秒 | 

アシタカジャコウソウはあまりよく知られていない花らしい。静岡の愛鷹山で発見されたジャコウソウの種で、日本固有種なのだが。静岡と山梨の山地に生える多年草で、箱根湿生花園ではたくさんみられた。麝香の香りがするらしいが、あいにくと麝香の香りを知らない……。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

 

 

アシタカジャコウソウ

アシタカジャコウソウ(愛鷹麝香草、学名:Chelonopsis yagiharana )は、シソ科ジャコウソウ属の多年草。

特徴
地下茎は横にはう。同属のジャコウソウに似るが、全体に小さく、茎、葉柄、葉、萼などに多数の立った毛が生える。茎は丸く、高さは30-50cmになる。葉は5-7対が対生し、長さ5-10mmの短い葉柄があり、葉身は細長い倒卵形で、長さ4-10cm、幅2-4cmになる。葉先は尾状にとがり、基部は次第に細まって円形からくさび形になり、両面の脈上に立った毛が生える。

花期は8-9月。茎の上部の葉腋に1-2個の花をつける。葉腋からでる花柄は長さ4-10mm。萼は鐘形で、花時の長さは6-8mmになり、先は5裂する。花冠は濃紅紫色からやや薄い紅紫色で、長さ3-4cm、筒部が長い唇形で、上唇は短く下唇が3裂し、中央の裂片は他の2片より大きく、前方に突き出て、裂片のふちは細かい波状になる。雄蕊は4個あり、下側の2個が長い。花柱の先は2裂する。

分布と生育環境
日本固有種。本州の中部地方、四国の愛媛県に分布し、山地の林内や林縁に生育する。

和名の由来
愛鷹麝香草の意味で、静岡県の愛鷹山で発見されたことによる。


底白の薄紫の花弁がよく目立つダリア「凛」(ダリア・シリーズ25)

2019年11月13日 10時47分14秒 | 

花がとても小さなダリア「凛」。フォーマルデコラ咲きで、底白の薄紫の花弁がよく目立つ。小さいながらも次々と花を開く楽しいダリア。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

ダリア「凛」


花型はフォーマルデコラ咲きで、花径が5cm前後の極小輪。
作出者は秋田国際ダリア園の鷲澤幸治氏。
ダリア球根通販AGSさんのカタログには2015年の新作ダリアで掲載されています。
生育旺盛で次々と開花する。チャーミングでキュートな姿が魅力の初心者向け品種とのこと。


山吹色がやさしげなグラハム・トーマス(薔薇シリーズ11)

2019年11月13日 09時47分26秒 | 

山吹色の花がやさしげなグラハム・トーマス。生田緑地バラ園ではツルバラのように仕立ててあった。「咲き始めは、やや温かみのあるはっきりとした黄色(山吹色)で、じょじょに白っぽくクリームを混ぜたような色に退色していきます」という手の込んだバラ。2009年に栄誉殿堂入りした。

(2019-11 神奈川県 生田緑地バラ園) 

 

 

グラハム・トーマスGraham Thomas

バラの系統 シュラブ【S】
開花のしかた よく返り咲く 3~4輪の房咲きつるバラ房咲き
花径 10cm
花形 カップ咲き
香り 強香(ティー系)
樹形 本来シュラブ樹形だが日本ではクライミング樹形に(3m)rose_3
作出情報 2001年 イギリス/デビッド・オースチン
備考
2000年 ジェームズ・メイソン・アワード賞受賞
2009年 世界バラ会議 殿堂入り
Rose, Graham Thomas, バラ, グラハム トーマス, / T.Kiya
イギリスの種苗会社デビッド・オースチン・ローゼズ社が作出したバラを「イングリッシュ・ローズ」と呼んでいますが、200品種ほどもあるイングリッシュ・ローズを代表するバラがこの「グラハム・トーマス」です。

デビッド・オースチン・ローゼズ社の公式サイトでは花色を「深みのあるピュア・イエロー」と表現しています。咲き始めは、やや温かみのあるはっきりとした黄色(山吹色)で、じょじょに白っぽくクリームを混ぜたような色に退色していきます。どの段階の花色も透明感があり美しいバラです。(日本では、クリームを混ぜた山吹色というよりクリームを混ぜたレモン色に近くなるように思えます)。

10cmほどの形のよいカップ咲きの花は、しばしばロゼット咲きやクオーターロゼット咲きになります。花枝はよく枝分かれして房咲きします。花柄が細くややうなだれるように咲く様子も優し気ですね。

花のない時期でも、明るい緑色の葉がきれいです。

「グラハム・トーマス」は、イギリスのバラの栽培家でありガーデンライターでもあるグラハム・トーマス氏に捧げられたバラです。グラハム・トーマス氏はデビッド・オースチンのナーセリーに足しげく通い、励ましの言葉や貴重なアドバイスをたくさんしてくれたのだそうです。その恩に応えてデビッド・オースチンは、新しく作出したバラを彼に捧げることに決め、新品種候補のバラの中からグラハム・トーマス氏自身にこのバラを選んでもらったのだそうです。

2009年、カナダのバンクーバーで行われた世界バラ会議で「グラハム・トーマス」は、見事にバラの殿堂入りを果たしました。

 

殿堂入りのバラのリスト


●イングリッド・バーグマン
●エリナ
●クイーン・エリザベス
●ドゥフトボルケ
●アイスバーグ
●ダブル・デライト
●ボニカ'82
●ノック・アウト
●パスカリ
●ジャスト・ジョーイ
●パパ・メイアン
●グラハム・トーマス

ニュー・ドーン
ピエール・ドゥ・ロンサール
ピース
サリー・ホームズ
カクテル


花のつき方が独特なイヌショウマ(箱根シリーズ15)

2019年11月13日 07時53分00秒 | 

最初はサラシナショウマかと思ったイヌショウマ。食用にならないから役立たずのショウマ、イヌショウマとはしかしあんまりな名前だ。高尾山のものが有名らしいが、神代植物公園でもたくさい咲いていた。サラシナショウマのように大きな房にならない。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

 

 

イヌショウマ

キンポウゲ科山地の林の中に生える多年草(複数年のあいだ成育する植物)。長い花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎)をのばし、穂状に白い小さな花をたくさんつける。開花するとすぐに花びら状の萼(がく:花の外側にある、葉の変化した器官)が落ちて、雄しべと雌しべが残る。同じ仲間のサラシナショウマと似ているが、花の穂が細く、葉の形も異なるので見分けがつく。名前の由来は、山菜として葉が食べられるサラシナショウマと対比して、イヌショウマは食用にならないことから、名前に「他より劣っている」という意味をあらわすときに使われる「イヌ」が付いた。葉は3枚ひと組で開く根生葉(こんせいよう:茎の根もと近くから生える葉)で、茎に葉はつかない。葉は長さ約6~10センチの卵形で、浅く3-5つに裂けて手のひらのような形をしており、ふちにはふぞろいの鋭い鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。手触りはややかたく、両面の葉脈に短い毛が生えている。花が終わると、熟すと割れる実をつける。

季節|7月~9月頃
高さ|約60~80センチ
場所|1~6号路、稲荷山、蛇滝、裏高尾、奥高尾


重厚な紫色のダリア「紫式部」(ダリア・シリーズ24)

2019年11月12日 10時05分45秒 | 

フォーマルデコラ咲きのダリア「紫式部」。赤みがかった紫色の花弁の末端部の色がわずかに淡く白みがかかる。重厚な紫色のダリアだ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

ダリア「紫式部」

生産地/作出者 秋田国際ダリア園/鷲澤幸治氏
サイズ(花径) 中大輪(花径が平均21cm前後)
花型 FD(フォーマルデコラ咲き)
草丈 中性(80ー100cm)
花色 紫先淡紫(たんし)色


黒バラの代表的な品種パパ・メイヤン(薔薇シリーズ11)

2019年11月12日 09時08分51秒 | 

パパ・メイヤンはメイアン・ファミリーで作られた黒バラの品種。さすがに黒くはなく、赤黒い花をつける。花の形はよくある剣弁高芯咲きだが、肉厚のはなびらはどこか厚ぼったい唇を思わせる。栄誉殿堂入りのどっしりとした大きな花だ。

 (2019-11 神奈川県 生田緑地バラ園) 

 

 パパ・メイアン

Papa Meilland
系統 HT(ハイブリッド・ティー)
咲き方 四季咲き
花の色 黒赤色
花の形・大きさ 剣弁高芯咲き 15cm
花の香り 香りあり

パパ・メイアンは15㎝ほどのとても大きなバラです。黒っぽい濃い赤色で、花びらはビロードのよう、黒バラの代表的な品種としても知られています。

剣弁高芯咲きで一般的なバラのイメージの花形です。ダマスク系の香りでも有名です。

 

殿堂入りのバラのリスト


●イングリッド・バーグマン
●エリナ
●クイーン・エリザベス
●ドゥフトボルケ
●アイスバーグ
●ダブル・デライト
●ボニカ'82
●ノック・アウト
●パスカリ
●ジャスト・ジョーイ
●パパ・メイアン
ニュー・ドーン
ピエール・ドゥ・ロンサール
ピース
グラハム・トーマス
サリー・ホームズ
カクテル


世界で二番目に毒性の強いオクトリカブト(箱根シリーズ14)

2019年11月12日 07時12分17秒 | 

トリカブトの同定は困難なので、箱根湿性花園の名札によっている。オクトリカブトは世界で二番目に毒性が強いというほどの猛毒だが、栽培されているらしい。種子からも簡単に増やせるというから驚きだ。まだまだ奥が深いな、トリカブト。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

 

 

オクトリカブト

●学名Aconitum japoium ssp.subcuneatum
●科名キンポウゲ科トリカブト属
●花期8月~10月
●生育地
ヤマトリカブト群のひとうつで、北日本に分布する種類。北海道の札幌以南から本州の中部地方以北に分布する。

尾瀬の草原で茎が直立するものをオゼトリカブトという場合がある。ただし、これを論じた書籍を、まだ見つけていない。

●特徴
茎は高さ0.6~2m、ときに3m以上、林縁では斜上し、草原では直立する。葉は5~7中裂するのが特徴で、長さ幅とも7~20cm。花は長さ3~4cm、散房花序または円錐花序につき、ふつう上から順に咲く。
知られている限り、世界で二番目に毒性の強いトリカブト。

根を乾燥したものは鳥頭(ウズ)、附子(ブシ)と呼ばれ、強心剤、利尿剤として薬用に利用されている。

●育て方
植え替えは1~2年に1度、塊根を掘り起こして行う。適期は新芽の出る前の3~4月中旬。
午前中日が当たるか、木漏れ日の当たるような場所に置く。冬の休眠期は棚下などで保護する。

水やりは芽出し時期は少し多めに、その後は表土の乾きを見てたっぷりと与える。葉が枯れやすく、夏期は腰水で育てるとよい。休眠期も施す。

施肥は有機性固形肥料を植え付け後鉢の周囲に置肥する。花後に追肥として、また、植え替えない葉には春に同じ肥料を置肥する。

殖やし方は植え替え時に地下の塊根を分ける。作業は根に強い毒があるので、手袋をはめて行い、作業後は素早く手を洗うなど注意する。実生での増殖も容易で晩秋にタネを採取して早春にまく。

●近縁種
イブキトリカブト (近畿地方の日本海側山地に分布する種類。)

エゾトリカブト (北海道中央部に分布する。毒性が強い。)

オオレイジンソウ (亜高山帯から高山帯の湿り気のある草地に生える多年草。レイジンソウより全体に大きく、淡黄色の花をつける。)

カワラブシ (関東地方西部~中部地方の太平洋側と紀伊半島に分布。)

キタザワブシ (本州の日光、八ヶ岳、南アルプス北部、中央アルプス、御嶽山に分布する。)

タンナトリカブト (ヤマトリカブト郡で西日本ではもっともふつうの種類。)

ツクバトリカブト (筑波山で発見された。東北地方南部の太平洋側から関東地方のほぼ全域と中部地方内陸部の高原に分布。)

ナンタイブシ (赤城山、日光、足尾山地分布する。)

ハナカズラ (日本で唯一のつる性トリカブトで、分類の難しいトリカブト類でも、他種と混同することはない。絶滅危惧植物。)

ホソバトリカブト (日光白根山、中央アルプス北部、八ヶ岳、南アルプスに分布する。)

ミヤマトリカブト (東北南部から乗鞍岳、白山にかけての地域に分布し、花梗に屈毛が生える。)

ヤチトリカブト (亜高山帯から高山帯の湿った草地に生える多年草。)

ヤマトリカブト (関東地方西部と中部地方東部の特産。)

レイジンソウ (明るい林の中や山地の草原に生える多年草。淡紅紫色の花をつける。)

●和名 奥鳥兜。
●参考図書 山に咲く花(山と渓谷社)、山草図鑑(栃の葉書房)


赤い花弁に白が混じりこんでくるダリア「心酔」(ダリア・シリーズ24)

2019年11月11日 11時51分37秒 | 

開くにつれて、赤い花弁に白が混じりこんでくるところに微妙な美しさが生まれるダリア「心酔」。インフォーマルデコラ咲きの大輪だけに、周囲を睥睨しているような印象を与える。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

ダリア「心酔」

生産地/作出者 秋田国際ダリア園/鷲澤幸治氏
サイズ(花径) 大輪(花径が平均24cm以上)
花型 ID(インフォーマルデコラ咲き)
草丈 中性(80?100cm)
花色 明桃(めいとう)底白色