<小諸宿本陣跡>
初秋の信州小諸旅(4);小諸義塾跡と小諸宿跡の核心部を歩く
(独り旅)
2019年9月26日(木) 晴れ
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<小諸宿(本町付近)地図>
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※町内の掲示板を撮影
<小諸義塾跡から本町へ>
■小諸義塾跡
懐古園を一巡し終えて,残り自由時間は1時間,何処を廻ろうかと迷うが,取りあえずは小諸義塾跡を尋ねてみる.
三の門前を右斜めに上る坂道を突き当たったところに旧小諸義塾校舎が残っている.まだ会館時間前だが,もう中に入れそうな様子である.でも,すでに何回も見学しているので,ここで時間を費やすのも勿体ないので,今回はパス.
<小諸義塾の校舎>
■島崎藤村の詩碑
小諸義塾校舎の右,奥まったところに島崎藤村「惜別の歌」の歌碑がある.例の有名な,
”遠き別れに絶えかねて・・・”
の歌である.
この歌碑の前に立つと,あの大戦で,特攻隊で戦死した従兄弟のことを思い出す.彼は私の中学先輩で海軍兵学校を卒業後,終戦まぎわに戦死した.小学校校庭で従兄弟ほか戦死者の告別式が行われた.私は白い箱に入っている彼の遺骨(の霊)を胸に抱いて参列した.軽くて箱だった.霊以外何も入っていない箱だった.
私はこの歌碑の前に立つと,いつも彼のことを思い出す.
<惜別の歌の歌碑>
■懐かしい蒸気機関車C56
悲しくて遣りようのない思い出を振り切るようにして,私は歌碑の前から,往路を辿って三の門まで戻る.三の門の下で,
”さて,どうしよう・・・残りの貴重な1時間でどこを歩こうかな・・・”
本当は大手門も見たかったが,前回,小諸に来たときに見ているので,大手門は割愛して,小諸宿の中心部を見ることにする.もっとも,もう何年前になるのかすぐには数えられないが,街道歩きの仲間達と小諸宿を歩いたことがある.
”あの頃は,皆,元気だったなあ・・・”
私はまたもや回想に耽ってしまう.
小諸宿の核心部を散策すると決めたので,まずは本町方面に向かうことにする.
・・・で,まずは蒸気機関車C56が保存されている駐車場へ.
C56は小海線で使われていた機関車である.当時,信越本線ではD50かD51が使われていた.今更言うまでもないがCは動輪が片側に3個,Dは4個付いている.Dの方がCより威風堂々の感があった.
私の実家は小諸市内.機関車の汽笛の音が聞こえる.その汽笛の音で機関車の種類が分かるほど私は機関車マニアだった.C56がシュウシュウと蒸気を噴き出す音が今でも耳の奥に残っている.
<蒸気機関車C56>
■小海線の車両と浅間山
線路際の道路に出る.
丁度,待避線に小海線の車両が停車している.その向こうに浅間山が見えている.
”うん・・・これは面白いぞ”
ということで,立ち止まって写真を撮る.
左手が黒斑山,低く平らなところが湯の平,火山館がある.その右の切り立った断崖が牙山(ぎっぱやま),そして剣が峰,その奥が前掛山だ.噴火口のある釜山は前掛山の向こうでここからは見えない.
<小海線列車と浅間山>
<小諸宿の中心部>
■本陣跡
線路沿いの道は,北国街道に突き当たる.右折して坂道を登る.ときどき自動車が通るので,自動車を避けながら写真を撮る.
まずは本陣跡.
なかなか風格のある建物である.能書きは,少々見にくいが下の写真参照.
<本陣跡>
■江戸時代後期の建物(那須野整骨院)
続いて江戸時代の古い建物(那須野整骨院)を尋ねる.江戸時代末期の建物だという.ドッシリとしていて,なかなか風格のある建物である.
<江戸時代後期の建物>
■江戸時代末期の建物(山謙酒造)
次いで,また江戸時代末期の建物を見物.真壁と格子戸が印象的である.ドッシリとしていて,とても風格がある建物である.
<江戸時代末期の建物>
■脇本陣跡
続いて脇本陣跡を尋ねる.2階建て.どうやら改造されているようだが,そこはかとなく往時の雰囲気が残っている.
<脇本陣跡>
■鍋蓋城跡
続いて鍋蓋城跡を訪れる.ここは小諸班城代家老の屋敷跡である.残念ながら非公開である.
北国街道は,ここから左折して養蓮寺方面へ向かうが,今回は時間の都合で,養蓮寺参拝は割愛し,そのまま本町方面に向かうことにする.
<鍋蓋城跡>
(つづく)
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