中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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初秋の鎌倉を散策する;大切岸と流鏑馬を垣間見る

2014年09月17日 18時46分19秒 | 鎌倉あれこれ

                               <名越切通入口からの眺望>

      初秋の鎌倉を散策する;大切岸と流鏑馬を垣間見る
            (五十三次洛遊会)
         2014年9月16日(火) 晴

<ルート地図>



<鎌倉駅から歩き出す>

■久々の例会
 五十三次洛遊会の久々の例会である.
 集合場所・時間は鎌倉駅表口9時30分.私は早めに自宅を出発,バスで大船駅に出る.昨日までに仕上げた散策地図を,駅前コンビニでA3版にコピーしてから,横須賀線下り電車で,集合場所の鎌倉駅に向かう.どこそこの駅でトラブルがあったとかで,電車は15分程度遅延したとかで,かなり混雑している.
 9時頃,鎌倉駅に到着する.まだ,少々時間があるので,駅構内のBeck'sで,先ほどコピーした地図を眺めながら,モーニングコーヒーを楽しむ.
 “さて,今日は,どの辺りを重点に,どこを何時頃通るようにしようか…”
 こんなことを考えながら,香り高いコーヒーを味わう…まさに至福の時である.
 コーヒーを味わいながら,ときどき外を見る.集合場所が見えている.次第に参加者が集まってくる.
 集合時間の10分前に,集合場所に戻る.
 今回の参加者は10人余り,男女比もほぼ半々,丁度良い規模である.

<コーヒーを飲みながら本日の作戦を練る>

■鎌倉駅前を出発
 集合時間前に参加予定の方々は全員集まっている.いつもとてもパンクチュアルなグループなので,とえも気分が良い.
 今日のコースは,幹事の方からのご要望も勘案して,鶴岡八幡宮で開催される流鏑馬の雰囲気を味わう時間も入れるように計画している.そのため歩行距離は,何時もの例会より少し短め,つまり水平歩行距離7.5キロメートル,累積登攀下降高度約210メートルに設定してある.このグループの過去の実績を見ると,水平歩行速度は休憩期間込みで約1.4キロメートル/時である.したがって,9時30分に鎌倉駅から歩き出せば,多分14時30分頃には,鶴岡八幡宮に到着する.
 まあ…そんなことを思案しながら,出発前に本日のコースを説明する.
 「…今日のコースは展望を楽しみながら,鎌倉東部の名刹,神社を参拝,見学してから名越切通,大切岸,浅間山,衣張山を経由して,14時30分頃,鶴岡八幡宮に到着する予定です.たた,途中の経過や皆さんの歩き具合によって,適宜,コースを変更します…」
 …ということで,9時31分に鎌倉駅前から歩き出す.
 まずは,最初の訪問場所である本覚寺に向かう.


<鎌倉駅前から本覚寺へ向かう>

<鎌倉東部の社寺を巡る


■本覚寺
 9時38分,本覚寺に到着する.
 大きなサルスベリが綺麗な花を咲かせている.
 余談だが,私はこの寺が大好きである.というのも,近場に住む方々が境内を自由に往来できるので,如何にも地域に溶け込んでいる寺という印象があるからである.
 境内で5分ほど参拝,見学してから,境内を通り抜ける.

<本覚寺>

■妙本寺
 9時47分,妙本寺山門に到着する.参加者の皆さんが希望すれば,境内を一回りするつもりだったが,長い参道を登るのはもういいという意見が多かったので,山門前で参拝を済ましたことして通過する.

<妙本寺山門>

■常栄寺
 9時50分,常栄寺に到着.通称ぼたもち寺,参拝,見学の時間を取る.
 たまたま通り掛かった地元の方が,
 「…ここは,ちょっと問題を起こした寺ですよ…」
わざわざ私達に言うが,私達にはそんな事件は無関係である.

<常栄寺>

■八雲神社
 続いて,9時55分,八雲神社を参拝する.
 「八雲神社とこれから訪れる大宝寺は新羅三郎義光縁の社寺です…」
とだけ,鎌倉検定の教科書を広げて棒読みの説明をする.
 八雲神社の境内脇から祇園山ハイキングコースが始まる.
 「その内に祇園山ハイキングコースを歩きましょう…」

<八雲神社>

■別願寺
 大町のバス通りに突き当たる.ここで左折,
 10時07分,別願寺に到着する.ここでは足利持氏の供養塔を見学する.
 「…ここは広津和郎が下宿していたところですね…」
と鎌倉検定2級を取得している参加者が補足する.

<別願寺の足利持氏供養塔>

■上行寺
 10時10分,上行寺に到着する.如何にも俗っぽい雰囲気がある上行寺,私は大好き.この寺の見所は,山門に取り付けられている左甚五郎作の「除災の龍」と桜田門外の変の水戸浪士広津松之助の墓である.

<左甚五郎作「除災の龍」>

安養院脇の路地
 10時18分,安養院に到着する.
 安養院の拝観料はパスして大町へ抜ける路地に入る.

<安養院脇の路地に入る>

■大宝寺
 10時24分,大宝寺を参拝,見学.
 日射しが強くなる.大宝寺境内の日陰で,暫く立ち休憩を取る.険しい裏山の山頂には祇園山ハイキングコースがある.
 先ほど訪れた八雲神社は,丁度,祇園山の反対側辺りに位置している.
 大宝寺の参拝を終えて,往路を少し戻って,妙法寺,安国論寺が並ぶ裏道を辿る.

<大宝寺>

■長勝寺
 10時45分頃,安国論寺前を通過して,横須賀線踏切付近でバス通りに突き当たる.
 バス通りを横断して,10時54分,長勝寺に到着する.
 参拝を兼ねて,境内の木陰で立ち休憩を取る.恰幅の良い日蓮上人の立像が印象的である.
 写真中央の建屋は,毎年12月11日に行われる大国祷会成満祭の水行が行われる場所である.

<長勝寺>

<名越の切通>

■銚子ノ井と日蓮乞水
 長勝寺の参拝を終えて,いよいよ名越の切通へ向かう.
 まずは,11時08分に銚子ノ井を見学する.ここは鎌倉十井のひとつ.形が銚子に似ているというが,私にはどこが銚子に似ているのか良く分からない.
 銚子ノ井の前の路地を抜けて,民家が密集する裏道に出る.裏道を東へ向かって,11時12分,日蓮乞水に到着する.ここは鎌倉五名水のひとつである.
 
<銚子ノ井>                                  <日蓮乞水>

■名越切通入口
 横須賀線踏切を越えてから,横須賀線の線路沿いの道を逗子方面に向かう.少し急な坂道は,横須賀線トンネル近くにある名越切通入口に通じている.
 この辺りから長勝寺と富士山を望む景色が素晴らしいはずだが,今日の富士山は雲の中である(冒頭の写真).
 11時20分,木陰で一寸立ち休憩を取る.


<名越の切通入口>

■名越の切通
 立ち休憩の後,名越の切通に入る.休憩を取っているときの成り行きで,先頭に立つべき私が後ろになる.
 坂道に差し掛かると,先頭が飛んでもない速度で登り始める.
 “こりゃ~ぁ…,ダメだ! すぐに疲れるぞ!”
 11時28分,先頭が切通の峠に到着する.案の定,先頭の方は汗ビッショリになっている.
 年配者は,一旦疲れてしまうと,回復はまず不可能である.
 “これは,コースを端折らなければダメだ…!”
 私は即座にまんだら堂から名越の切通を一回りするコースを省略することに決める.
 山歩きに馴れていない方々は,ついつい全速力で歩いてしまうのは良く分かる.とくに後ろに付いている人に迷惑を掛けたくないと思うと,どうしても歩くのが速くなってしまうものだ…実は,私自身,塔ノ岳を往復しているときに,何時もこんな気持ちでいるので,この辺りの事情は体感的にも,とても良く分かる.
 話を戻す.
 言うまでもなく,ここは鎌倉七切通のひとつである.
 峠で立ち休憩を取った後,大切岸へ向かう.今度は私が先頭に立って,歩行速度を調整する.

<名越の切通の峠で立ち休憩>

■石廟2基
 まんだら堂の脇を通過して,11時38分,法性寺へ下る道との分岐点を通過する.
 11時40分,石廟が2基立っている広場に到着する.「市指定石造建造物石廟二基」と書いてある木杭が立っている.
 石廟を見学しながら,また立ち休憩を取る.

<石廟2基>

<大切岸>

■見晴の良い広場で昼食

 11時43分.大切岸の真上にある広場に到着する.広場には真新しい木材のチップが一面に敷かれている.雑草の生え具合から,まだ完成してから幾らも月日が経っていない感じである.ここは逗子市.逗子市も中々やるなと思いながら,広場を見廻す.
 広場からは法性寺境内や逗子方面が良く見える.
 「まだ昼食には一寸早い時間ですが,良いところなのでここで昼食にしませんか…」
ということで,当初,浅間山か衣張山で遅めの昼食を摂る積もりだったが,急遽変更する.
 広場を適度に風が吹き抜けるので,暑くも寒くもなく快適な気温である.
 広場の木陰に三々五々適当に座り込む.

<見晴の良い広場で昼食>

■私の昼食
 私の昼食は,SOUPワンタンとおにぎり1個.写真に写っている地面に注目.一面に木材のチップが敷き詰められている.
 例によって,食後,皆さんから色々な食べ物のお裾分けを頂戴する.有り難いことである.

<私の昼食>

大切岸直下の散策路
 12時26分,昼食を終えて,午後の部の開始である.
 広場から大切岸直下を通る散策路が新しく作られている.切り岸の真下を通る道なのでなかなかの圧巻.
 もう時効だろうが,10数年前,山仲間と一緒に,ここへ迷い込んで,農家の方に叱られたことを懐かしく思い出す.

<大切岸の真下を通過する>

<浄明寺からの展望を楽しむ>

■パノラマ台

 大切岸真下の散策路は,むじなが谷への下り口の手前で,大切岸の上に戻る.
 12時36分,浄明寺6丁目の南端にある公園(正式名称は失念)に到着する.希望者だけ近くにあるパノラマ台に案内する.
 12時40分,パノラマ台に到着する.パノラマ台周辺の草木が大きく繁茂してしまい,以前ほどの眺望は楽しめないが,それでも七里ヶ浜から逗子方面までの眺望を楽しむことができる.
 数分眺望を楽しんだ後,往路を下る.

<パノラマ台からの眺望>

■貯水池広場からの展望
 当初,ここから浅間山,衣張山を経由して,鶴岡八幡宮に向かうつもりでいたが,名越の切通で勢力を使い切った方が居られるので,このコースは止めて,華頂宮邸から報国寺に下るコースを歩くことにする.そうなると,健脚組には少々物足りなくなるので,急遽.貯水池上の広場からの眺望を楽しむコースを代替に歩くことにする.
 パノラマ台から降りたところから反対側の急斜面を登る.階段道である.この急坂を登って尾根道に合流する.この尾根道は逗子の岩殿寺に抜ける巡礼古道である.今回は尾根道を右折して,貯水池のフェンス沿いの道を辿る.
 12時54分,貯水池横の広場に到着する.


<貯水池広場からの展望>

かまくら幼稚園前からの眺望
 途中でトイレ休憩を取りながら,13時19分,かまくら幼稚園前に到着する.
 晴れた日の午前中なら,ここから富士山河と手も良く見える筈である.今日は残念ながら,富士山は雲の中である.
 ここは関東富士見100選に選ばれている富士見の名所である.

<かまくら幼稚園からの眺望>

<華頂宮邸から田楽辻子へ>

■華頂宮邸
 華頂宮邸を見学するつもりで,鎌倉逗子ハイランドから,浄明寺2丁目に向かって谷間の道を下る.谷間の急な草道は風が通らないので蒸し暑いが,程なく浄明寺2丁目の住宅地に出る.ここからは舗装道路になる.
 13時41分,華頂宮邸に到着する.
 残念ながら,今日は休館日.休日の翌日は休館日だとは知っていたが,今日がまさか休館日とは…でも,昨日が祝日だったので当然といえば当然.ついついうっかりしていた.
 ここで15分ほど休憩を取るつもりだったが,予定が狂う.でもやむを得ない.
 入口の扉の隙間にカメラを突っ込んで,華頂宮邸の写真を撮る.

<華頂宮邸>

■報国寺
 華頂宮邸を通過して,13時46分に報国寺前に到着する.通称竹寺である.
 ここまで来ると沢山の観光客に出会うようになる.私達は,報国寺には立ち寄らずに,そのまま田楽辻子の道に入る,
 田楽辻子の道に入った途端に,また観光客はバッタリといなくなる.

<報国寺>

■田楽辻子
 報国寺から田楽辻子を辿る.
 14時丁度に大御堂橋を渡って,岐れ路を通過する.岐れ路のバス停には鎌倉駅行のバスを待つ人が何人かいる.
 “ここから鎌倉駅までなんて,大した距離でないのに…歩けばいいのに…”
と余計なことを思いながら,鶴岡八幡宮へ向かう.

<大御堂橋>

■鶴岡八幡宮;入口に白黒の垂れ幕
 浜国大付属小中学校の前を通過して,14時12分,鶴岡八幡宮に到着する.
 ちょうど流鏑馬が始まったところである.入口には白黒の大きな垂れ幕が下がっていて,こちらの出入口は通行止めになっている.
 “やっぱり…! 仕方がないな”

<鶴岡八幡宮入口>

<流鏑馬を垣間見る>

■出陣を待つ(1)

 入口の両脇にある隙間から境内を覗き込む.
 これから,流鏑馬の神事を行う武者が馬に乗って出陣の合図を待っているのが垣間見える.

<流鏑馬寸景>

■出陣を待つ(2)

<流鏑馬寸景>

神事を終えて戻る武者
 的を射終わって戻る武者.

<流鏑馬寸景>

<鎌倉駅へ>

■彼岸花
 14時21分,鶴岡八幡宮から歩き出す.
 鶴岡八幡宮の東側の通りを南に向かう,鶴岡八幡宮境内土手に群生する彼岸花が見頃を迎えている.
 当初,宝戒寺に立ち寄ろうかと思っていたが,時間が押しているので,宝戒寺は省略.裏道を適当に歩いて鎌倉駅に戻る予定である.

<鶴岡八幡宮の彼岸花>

■大佛次郎邸
 14時43分頃,大佛次郎邸の前を通過する.今日は入口の扉が開いている.なかが軒バクできそうである.興味のある何人かが邸内の庭に入る.
 私は,希望者が戻るまで,外で待っている.

<大佛次郎邸>

■宇津宮稲荷を経て鎌倉駅へ
 14時52分,宇津(都)宮稲荷に到着する.ここで右折して若宮大路を横断,小町通りに入る.また,沢山の観光客に揉まれるようにして,15時10分,鎌倉駅前に到着する.
 ここで解散.次回の定例会は12月12日(金)の予定である.

<宇都宮稲荷>

<今日も無事終わった>

■小町通り「モア」で懇親会
 大半の方々が懇親会に参加する.
 会場は例によって小町通りの「モア」である.顔見知りの店員から歓迎を受ける.有り難いことである.
 私も,ご相伴で,グラスビールを注文する.平素アルコール類を嗜まない私にとって,ビールを口にするのは,6月下旬~7月上旬のオーストリアの旅以来かな.
 懇談する内に,色々なことが具体化される.
 まずは10月28日(火)に,私が水彩画を出展する某協会の展覧会に希望者が見に来てくれるそうである.それならば,私が同日午後から,関内・浜駅方面を案内することに決定.
 また11月には,参加者のお一人が秦野から二宮辺りの散策を企画してくれるとのこと.これも期待大である.
 さらに,来春から善光寺街道を皆で歩くことも決まる.誠に嬉しい限りである.なお,善光寺街道の次は奥州街道を歩くことも決まる.
 “下調べが忙しくなるな…”

<「モア」のグラスビール>

■無事帰宅
 バスの時間の都合もあるので,15時37分,皆さんより一足先にモアを退散して,バス停鎌倉市役所前に向かう.
 ところが,私はバスの時刻表を見間違えたらしく,15時50分発のバスに乗るつもりが,そんなバスはなく,結局16時10分まで待つことになる.本数の少ないバス路線はこれだから困る.
 でもまあ,16時30分頃,無事帰宅する.
 さて,明日は水曜日である.連チャンになるが,明日は塔ノ岳に登る予定である.
 …ということで,今日も充実していたし楽しかったので良かった,良かった!

<ラップタイム>

 9:31  鎌倉駅前歩き出し
 9:38  本覚寺
 9:47  妙本寺山門
 9:50  常栄寺
 9:55  八雲神社
10:07  別願寺
10:10  上行寺
10:18  安養院前
10:24  大宝寺(10:30まで休憩)
10:45  長勝寺(11:03まで休憩)
11:08  銚子ノ井
11:12  日蓮乞水
11:20  名越切通入口
11:28  名越切通峠
11:40  石廟2基
11:45  大切岸広場(12:26まで昼食)
12:40  パノラマ台
12:54  貯水池広場
13:19  かまくら幼稚園(トイレ休憩)
13:41  華頂宮邸
13:45  報告寺前(田楽辻子へ入る)
14:00  大御堂橋
14:12  鶴岡八幡宮(14:21まで流鏑馬見学)
14:47  大佛次郎邸
14:55  宇都宮稲荷
15;10  鎌倉駅前(解散)
 
[散策記録]

■水平歩行距離         7.5km 

■累積登攀下降高度              202m

■所要時間(休憩時間込み)
  鎌倉駅発           9:31
   〃  着                      15:10
  (所要時間)     5時間37分(5.62h)
  水平歩行速度         7.5km/5.62h=1.33km/h
                                     (終わり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a79047ac650695a98a13203f0c658eb5
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9ca746611787d9af652afb37ff8c1a6f



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