中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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閑話休題:痛い~っ!

2010年05月17日 10時47分00秒 | 鎌倉あれこれ

                <スケッチ:赤植山から磐梯山を望む>

             閑話休題:痛い~っ!

2010年5月13日(木)

■久々に塔ノ岳へ行くぞ
 この所,野暮用が重なって,なかなか塔ノ岳へ出掛けられなかったが,今日は天気も安定しているし,特段の約束も用事もない.
 「今日こそ,念願の塔へ行くぞ・・・」
 私は,弾む心を抑えるようにして,5時10分に家を出た.
 5月も中頃ともなると,5時でも,もうとっくに朝が明けている.わずか1~2ヵ月の間に,朝出掛けるのが随分と楽になったなと実感する.
 湘南モノレールに乗って,5時30分に大船駅に到着する.駅前のコンビニで,今日の昼食用のオニギリを2個購入する.そして,大船駅5時44分発東海道本線小田原行の電車に乗るために,急いでコンビニを出る.
 駅前の交差点の青が点滅し始める.私は急いで交差点を渡って大船駅改札口側に渡るために,駆け出した.途端に道路ある杭のようなものに左足を引っかけた.転倒するのを防ごうとして,右足を踏ん張った途端に,右足の脹ら脛(ふくらはぎ)に激痛が走り,その場に立ちすくんだ.
 何と表現したらよいのだろうか.丁度,脹ら脛の筋肉の中にチクワを1本丸ごと突っ込まれたような感じである.
 とにかく信号が次の青になるまで待って,びっこを引きながら,横断歩道を渡る.
 この時点で,私はまだ塔ノ岳行を諦めてはいなかった.横断歩道を渡ってから,右足の痛みが引いていくのを待つことにした.ところが直ぐに痛みは消えるだろうと思っていたのに,30秒,1分と待っても,痛みが消えない.
 「とりあえず,どこかで休憩して,痛みが引くのを待とう・・それに5時44分の電車に乗れないのならば,塔ノ岳行は中止だ・・」

■残念ながら撤退
 私は,再び,びっこを引きながら横断歩道を渡る.そして,手近にあるマクドナルドに入り込む.120円也のコーヒーを注文して,2階の窓際席に座り込む.早朝なので店内の客も疎らである.私は窓から通りを見下ろしながら,痛みが落ち着くまで,ユックリとコーヒーを飲む.
 店の軒下にツバメが巣を作っている.数羽のツバメが巣の回りを頻りに飛び交っている.歩道の人通りもだんだんと多くなってくる.紺色の制服を着た若い女性が何人も,キャスター付のバッグを引っ張って駅に向かっている.航空会社のキャビンアテンダントだろうか,それともJRの方だろうか,良く分からない.
 半時ばかり休憩を取る内に,右足の痛みは幾分落ち着いてくる.右足を引きずりながら店を出る.医者に行くにしても,とにかく一度家に戻ることにする.
 山行きの支度のまま,まるで敗残兵のような姿で,家に戻るのはとても惨めだが仕方がない.
 家に戻ってから,家族と一緒に,今朝二度目の朝食につきあう.
 不思議なことに,足を動かさずに,ジッとしていると,痛みは全く感じない.ところが立ち上がると少し痛い.歩き出すと,脛の裏側が突っ張る感じがして痛い.階段を上り下りするときに痛みを感じる.どうやら,この調子では,快癒するのに,少なくとも1週間程度掛かりそうである.
 「・・やっぱり年には勝てないな.そろそろ年貢の納め時かな・・」
と思い始める.

■中山道六十九宿巡りは不参加
 こんな状態では,明後日の土曜日から3日間連続で歩く予定の中山道六十九宿巡りには,到底,参加できない.大分前から下調べを続けていた楽しみなイベントである.これに参加できないのは,なんとも情けない.それに同行の方々にも申し訳ないが,今のままでは参加は到底無理.私は,断腸の思いで,
 「・・・済みません.不注意で怪我をしてしまいました.申し訳ありませんが不参加にさせて下さい」
という趣旨のメールを世話役の方々に出す.
 直ぐに複数の返信がある.
 「突然の申し出に戸惑っている・・・」
 「何とお返事をして良いか分からない・・・」
 「これで『中山道歩きをやめる』などと言わないで貰いたい・・・」
等々の声が寄せられる.
 勿論,私自身,中山道歩きを止めるつもりは毛頭ない.足の状態が回復したら,今回のルートを一人で歩くつもりでいる.
 ジッとしていると,全く痛みはないので,ついつい動きたくなる・・が,歩くと右足の脛の後ろに突っ張るような痛みが走る.私は登山用のストックで右足をかばいながら,家の中をウロウロする.その内に,医者に行くのも煩わしくなる.私は,
 「どうせ医者に行っても,患部に湿布薬を塗る程度のことだろう.それならば,1日様子を見よう」
と思いはじめる.
 結局,今日は病院通いは止めにした.


2010年5月15日(金)

■JRの切符をキャンセル
 好天気が続く.
 右足の痛みは少し遠のいた.昨日の痛みを100パーセントとすると,今日の痛みは80~70パーセントぐらいだろうか.椅子に腰掛けていれば,痛みは全くない.また,まっすぐ立ったままの姿勢でも痛みは感じない.ただ歩くと膝裏の腱に痛みが走る.まあ,こんなことになったのも,加齢に大きな原因があるにちがいない,もう少し,丁寧に注意深く歩き回るように注意しなければダメだと自分に言い聞かせる.
 土曜日から行くつもりだった中山道六十九宿巡りに使う予定で,予め購入していたJRの切符を払い戻ししなければならない.10時頃,私は右足を庇いながら,バスを使って大船駅へ向かう.びっこを引きながら歩道を歩くのは実に辛いし,思うような速度であるけないので焦れったい.さらに,右足を庇いながらのバスの乗降は予想以上に大変なことが分かった.
 ごくごくユックリと階段を登って,緑の窓口に向かう.窓口担当の女性が,
 「・・・取り消しの場合,乗車券1枚当たり210円の手数料が掛かります.宜しいでしょうか」
と言う.私は内心で,
 「良いも悪いもないでしょう・・嫌だと言ったって通らないでしょう・・」
とブツブツ言いながら,表では,
 「結構です.お願いします・・」
と言って精算をして貰う.

■病院へ行こうか
 乗車券の精算が終えてからの帰りに,外科医の診察を受けようかと思うが,どこの病院がよいのか迷う.その内に,またもや医者に行くのが面倒になり,そのままバスで帰宅してしまう.
 「ここ数日は,無理をしないで,自宅療養としゃれ込もう・・」
と言いながら,午後,1時間ほど,近場の鎌倉中央公園をウロウロする.
 それにしても,何となく詰まらない一日だった.身から出た錆と言ってしまえばそれまでだが・・・
 不自由な足を引きずっての歩行が,いかに惨めなものか,自分で体験してつくづくと味わった.早く完治しなければと思うこと頻りの一日であった.


2010年5月16日(土)

■甲州道中参加費支払いに大船へ
 今日も上天気である.五十三次洛遊会の方々は,今頃,高崎行の電車に乗っていることだろう.足の怪我で参加できないのが,つくづく残念である.
 怪我をして,今日は3日目.痛み度は50~60パーセントというところか.特段,治療はしていないが,無理はしないようにしているので,案外,回復が早そうである.この分だと,月末に催行予定の甲州道中四十五宿巡りにも参加できそうである.そうなると,今日中に参加費2000円也を主催の小田急トラベルに支払わなければならない.
 私は午前中に野暮用を済ませてから,午後一番に大船までバスに乗って出る.足の痛みは随分と少なくなっているが,それでも段差の大きいバスの乗降口では苦労する.
 参加費は大船駅前から200~300メートルほど離れた場所にある某社の営業所で支払うことになっている.何時もだったら,速歩で歩ける私は,多くの通行人を追い越しながら歩くのが普通だが,今日ばかりは勝手が違う.体力気力は十分だが,右足膝が痛いばかりに速く歩けない.何にかの人に追い越されながら,ショタショタと歩くしかない.情けないったらありゃしない.
 情けない思いをしながら,営業所に辿り着く.

■昔システムエンジニアの血が騒ぐ
 それにしても,この会社の事務システムは非効率極まりない.私が差し出した予約票の中味をカーボン紙を敷いてイチイチ転記している.焦れったい思いで,転記しているのも見続ける.転記ミスがあるかもしれないと気になる.
 私ももともとは事務処理のシステムエンジニア.予約コードを入力したら,転記などせずに,内容をプリントアウトする仕組みを作ったら良いのに・・歯ぎしりする思いで,作業が終わるのを待ち続ける.そうこうしている内に,私の後ろに2人のキュウができる.お二人とも待ちくたびれた顔をしている.


2010年5月16日(日)

■画材欲しさに鎌倉へ

 今日は山旅スクール5期同窓会第6回定例会「鎌倉トレッキング」の開催日である.もともと中山道六十九宿巡りの先約があったので,私は不参加.この定例会の案内を,私に代わって,浄明寺の仙人にお願いしていた.
 足の状態は,昨日より一段と良くなっている.数値で表現すれば痛み度は30パーセント程度か.平地を普通に歩いている分には,ほとんど痛みはない.ただ,少し急いだり,急坂になると,右足脛の裏が突っ張って痛む.無理をすれば,鎌倉トレッキングに参加できないこともないが,安全サイドをとって不参加.ただ,もし夕方お茶を飲む機会があるならば参加するつもりである.
 そこで,案内役の仙人に,
 「・・・もし,お茶をするならば,メール下さい・・」
という趣旨の携帯メールを送る.
 朝食後,次の展覧会を目指して,どんな絵を描くのかあれこれと迷っている内に,またたくまに午前中が過ぎてしまう.でも,今日から水彩画を描き始めようかと思い始める.
 雑用を終えて,午後からバスを使って鎌倉駅へ出る.何時もならば歩いて行くところだが・・
 絶好の行楽日和.しかも日曜日とあって,鎌倉駅付近は大変な人出である.私は画材を少々仕入れたかったので,駅近くの島森書店を訪れる.相変わらず足の調子が今ひとつなので,歩いている内に,観光客に,次々に追い抜かれる.自分が情けないと同時に,実に気分が悪い.
 島森書店で半切の画用紙を数枚購入する.いわゆる20号と呼ばれる大きさの用紙である.本当は,この2倍の大きさの絵に挑戦したいが,自宅の自室にそれだけの大きさの紙を広げる場所がないので,やむを得ない.用紙の他にも次々に買いたいものが出てくるが,ここはジッと我慢.

■モアで懇談
 島森を出てから,野暮用を少しこなす.そして,仙人との約束の時間が迫ったので,小町通りのモアに向かう.何時もより自分の足が遅いので,歩いていても勝手が違って,もどかしい.
 丁度,「モア」の前に到着すると,トレッキングを終えた山旅スクールの皆さんと鉢合わせになる.
 折角,鉢合わせになったので,仙人だけでなく,大方の皆さんと一緒にモアに立ち寄る.残念なことにモアの店員の顔ぶれが変わっていて,折角店に入っても張り合いがない.
 雑談をしながら,今後の予定などが次々に決まる.それまでには,右足の調子が元通りになることを祈るのみである.
 夕方,パソコンで,ブログを開く.読者から,
 「・・今日,塔ノ岳に行きましたか・・」
というコメントが入っている.残念ながら,右足の具合が悪くて,行けなかった.また来週は他の山行予定が入っている.足の不具合が完治していれば,この山行に参加するつもりでいる.そんな訳で,ここ10日ばかりは,塔ノ岳から遠ざかってしまうのが残念である.

久々にブログらしい記事になった
 ブログは,もともと日記である.私は,この記事をしたためながら,これこそ本来のブログだなと実感している.
 私が,通常書きしたためているブログの記事は,紀行文に類するものが多くて,つれづれなるままに書きしたためる徒然草とはいささか違っている.
 「やっと,本来のブログになったかな」
と思いながら,まだ白紙のままの画用紙を眺めている.
 さて,何を画材にして,次の絵を描こうかな.私の楽しい迷いが,今,始まったばかりである.

[候補の絵の例]

 以下に何枚かのポンチ絵を示す.これらの中から,まずは1枚描いてみようかと思っている・・・が,頻繁に心変わりをしてしまう私のことだからどうなるか分からない.

■南アルプス:蝙蝠岳付近から見た富士山
 幾重にも重なる山並みが美しい(パワーポイントで描いたポンチ絵)

 

■ロシア:アパチャ山のファイヤーストーム
 アパチャ山登頂を終えて,ファイヤーストームを楽しむ.現地でのスケッチ.ボールペン画に,後から軽く色を塗った.


■浅間山火口壁から富士山を望む
 パワーポイントで作ったポンチ絵.
 まだ規制がなかったときに浅間山火口壁から富士山を見たときの印象を絵にしたい.


■スイス:ユングフラウ山からの眺望
 氷河を抱いた尾根が重なる風景は圧巻だった.是非,しっかりとした絵にしたい.
 このスケッチは,ボールペンで描いたもの.現場でほんの30秒程度で小さな紙に書いたものを,下山後,印象を忘れないうちに山小屋で拡大,加筆した.



                               (おわり)

「閑話休題」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c94c6eb98d8e6bf6299348627dd1e725
「閑話休題」の次回の記事
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