水晶 Quartz SiO2 酸化鉱物 三方晶系
Xiefang Mine, Ganzhou Prefecture, Jiangxi Province, China
蛍石の六面体結晶の内部に、六面体と八面体の集形結晶がある。即ち、成長によって八面体の結晶面がなくなった結晶である。その内部の結晶面に微細な米粒状の水晶がパラパラと付いている。蛍石の総体は淡い緑色で、内部の累帯構造に伴って紫の筋と斑、微細な流体(鉱液と気泡)が所々に見える。
この鉱山では黄色い重晶石を伴う蛍石も産出している。
水晶 Quartz SiO2 酸化鉱物 三方晶系
Xiefang Mine, Ganzhou Prefecture, Jiangxi Province, China
蛍石の六面体結晶の内部に、六面体と八面体の集形結晶がある。即ち、成長によって八面体の結晶面がなくなった結晶である。その内部の結晶面に微細な米粒状の水晶がパラパラと付いている。蛍石の総体は淡い緑色で、内部の累帯構造に伴って紫の筋と斑、微細な流体(鉱液と気泡)が所々に見える。
この鉱山では黄色い重晶石を伴う蛍石も産出している。
水晶 Quartz SiO2 酸化鉱物 三方晶系
Xianghualing Mine, Chenzhou Prefecture, Hunan Province, China
六面体蛍石に閉じ込められた水晶。
水晶と同様にインクルージョン蛍石も多い。
派手な色彩の物質が入っている蛍石であれば分かり易いし、見つけやすいのだが、このように無色透明の水晶のインクルージョンは入手した後に見つけることが多い。
とかく、てにいれるとそれで満足してしまう傾向にあるが、良く観察すると、思わぬ発見があったりする。
そこまで楽しみたいところだ。
黄銅鉱Chalcopyrite CuFeS2 硫化鉱物 正方晶系
Minerva No. 1 Mine, Hardin Co., Illinois, USA
六面体蛍石に包有されている黄銅鉱。蛍石の表面には方解石が点在している。写真でも方解石の先端が蛍石を貫いているように見えるが、方解石は蛍石の後の晶出であり、成長が阻まれている状態。
これらの鉱物の組み合わせは比較的多い。また魅力的な結晶空間を見せてくれる。
紫外線
通常光
オイル Oil 紫外線による蛍光
Elmwood mine, Smith Co., Tennessee, USA
アメリカ大陸の中央部には、石灰岩や苦灰石、蛍石を脈石鉱物とし、方鉛鉱や閃亜鉛鉱を産出する低温熱水性鉱床が点在している。地質環境が石油を含む堆積盆地であることから、石油を包有する蛍石が多く産出している。蛍石の場合、結晶の表面近傍に、結晶面と垂直方向に細く伸びた石油の包有が多く、色合いは黄色から茶褐色のタール質の場合もある。微細な石油は肉眼では分かり難いが、紫外線によって鮮やかに蛍光することから、星空のような微細な輝きを見ることができる。蛍石に特徴的な累帯構造に沿って内包する石油があれば、蛍石の中に鮮やかな黄色の結晶が浮かび上がる。結晶内に包有される気体や液体は、母体の成長に伴って伸長することが多い。
赤鉄鉱 hematite Fe2O3 酸化鉱物 三方晶系
Kuichoutong, Hunan, China
鏡鉄鉱と呼ばれるような金属光沢をもつ鉱物と同じ鉱物であるとは思えないのがこの真っ赤な赤鉄鉱である。もちろん鏡鉄鉱も、条痕板に摺りつけるなど、微細な粉末にすると赤色を呈する。即ち、ここにあるのは微粉末状鏡鉄鉱の球状集合物。この鉱物は古くから辰砂と共に赤色顔料として重宝されてきた歴史がある。赤鉄鉱は良く見かける鉱物だが、ここまで鮮やかだと嬉しくなる。初期にできた水晶の上に赤鉄鉱が沈着し、再び水晶が成長したため、赤鉄鉱のファントム(内包水晶)となっている。水晶の表面に出ていたらおそらくこのような鮮やかな状態を保ちえない。水晶の中に閉じ込められていたが故の美しさである。