蛍石・アクアマリン・鉄電気石 パキスタン

2009-10-23 | ペグマタイト

蛍石 Nagar, Hunza Valley, Gilgit District, Northern Areas, Pakistan

曹長石上のピンク蛍石、アクアマリン、蛍石を貫くように結晶している真黒な鉄電気石。この産地の特徴的な組み合わせになる試料。
I LOVE FLUORITE  蛍石大好き 西アジア産蛍石》を更新しました。

魚眼石 河津浜

2009-10-18 | 火山岩類
 静岡県河津町の浜海岸で採集した魚眼石の中に、極微細(0.1mm単位)ながら貫入双晶と思われる結晶を見い出したことは既に報告した。この地は沸石や魚眼石などで有名だが、平素は水面下にあるため、干潮時でなければ観察は不可能。結晶の大きさは最大で数ミリほどで、大きくもないが、運が良ければわずかにピンクに色付いている結晶に出会うこともある。
 そんな中にごくわずかだが双晶らしき結晶を見い出したのである。その後、知人が想定される双晶の結晶図を作成してくれたので紹介する。
詳細は《I LOVE FLUORITE 蛍石大好き…蛍石探索?記》をご覧下さい。

 時に綺麗な結晶に出会える。

 双晶と思しき結晶はごく小さなものだ。顕微鏡写真。

灰鉄柘榴石(Andradite) 栗生・Near Dal'negorsk

2009-10-16 | スカルン



栗生 長野県南佐久郡南相木村

 10年ほど前になるだろうか、緑色の綺麗な石榴石が出ていると噂されたものの、数人からこの産地の石榴石をいただき、ついに採集には行かなかった。もちろん大粒で光沢の強い結晶が美しいが、小さな粒状の結晶の叢付いている試料が気に入っている。スカルン環境では似ているロシアのDal'negorsk近隣で産出した灰鉄柘榴石(Andradite)と角閃石によって灰緑色に見える水晶の組み合わせになる試料を思い出した。栗生の近くの甲武信鉱山の方がこの組み合わせがありそうだが、筆者は見ていない。甲武信産の、この組み合わせの試料をお持ちの方がおられたら拝見させてほしい。




Near Dal'negorsk, Russia

鉄礬柘榴石(Almandine) 大張鉱山・Serrote Redondo

2009-10-15 | ペグマタイト

鉄礬柘榴石(Almandine) 大張鉱山 宮城県伊具郡丸森町


ブラジルのSerrote Redondoで産出している石英球か中の鉄礬柘榴石(Almandine)に似た柘榴石。大張鉱山(ペグマタイト)の鉄礬柘榴石も水晶に埋まって産出し、不透明で内部にヒビわれがある点もブラジル産と似ている。採集時は的確に処理しないと石榴石も割れてしまう恐れがある。石榴石の大きさは10ミリほど。


Serrote Redondo, Pedra Lavrada, Borborema mineral province, Paraíba, Northeast Region, Brazil

満礬柘榴石 Shigar Valley

2009-10-13 | ペグマタイト


Shigar Valley, Skardu District, Baltistan, Northern Areas, Pakistan

 星形の雲母に包まれるように結晶した、極めて透明で色合い真っ赤な満礬柘榴石(Spessartine)。我が国で同様の雲母に包まれて産出する柘榴石として知られるのは茨城県山ノ尾の鉄礬柘榴石(Almandine)だが、産状や色合いがそっくりだ。真珠光沢を呈する雲母とのコントラストが美しい。山ノ尾は、現在は採集も入山も禁止されている。山ノ尾はきのこ山であり、あるいはまた植物も保護したい目的があるようなので鉱物数奇者は考えて行動したい。実は、一年ほど前に山ノ尾の裾野辺りを歩いてみた。特に目的があったわけではないが、散策のようなもの。かつて伝正寺の辺りにも採石場があったはずだが、現在では寺域となっている。道路脇にペグマタイト質の花崗岩が露出していた記憶があり、どこであったろうか探してみたところ、結晶質の雲母と割れた水晶が草に埋もれて光っていた。鉱物採集を始めたばかりの筆者は、このようなものでも採集が楽しかった記憶が蘇えった。

南極昭和基地の柘榴石

2009-10-10 | 片麻岩類


 南極の昭和基地近辺で採集された柘榴石。この柘榴石は頗る有名ではあるが、現在は南極からの持ち出しが禁止されている。もちろん筆者が採集したわけではなく、むかし知人が探険隊員からいただいたものを、さらに筆者がいただいたというもの。この試料は、片麻岩質の大きく成長した長石や雲母の中にザラメのような粒状の真っ赤な柘榴石が点在する。想像すると、地面一面に石榴石の砂があり、中にはコランダムなども交じっているのではなかろうかとの思いも広がる。行ってみたいのは筆者だけではないだろう。他に緑灰色の片麻岩質岩の風化したものもいただいているが、石榴石はみられない。