風雅庵の日々

園芸、屋上、近所の散策を中心に記録します

風雅の意味

風雅とは、自然の中に趣や味わいを感じること・さま。
風雅を目指し、自宅を風雅庵、ダイニングを風雅亭と呼ぶことにしました。

観音の掛け軸

2012-09-09 11:27:49 | 鎌倉33観音
納経軸の表装ができてきました。
近代表装というか機械表装でして、工場でプレスして作ってるそうです
外廻しは「準金襴鳳凰紋」、内廻しは「準金襴四つ手雲」という裂地です
いい感じと悦に入ってますが、中盤のお寺の下手さ、おしいなぁ


瑞泉寺の千手観音さん

さて、私は基本的に無宗教でして、観光や文化財としてのお寺参りなのですが、
巡礼という形で参拝してみて+αを考えることもありました


西御門来迎寺の如意輪観音さん

臨済宗の円覚寺に参禅したのですが、観音信仰があついことが意外でした。
居士林だよりに管長さんの思想が紹介されてます。

子供を火や水の中から助ける心、それが慈悲であり私達の本心。
慈悲を偶像化した観音の姿を見ることによって、
私達の心が観音様のような慈悲の心となるように祈り願うことが大切。
と円覚寺派管長、横田南嶺さんは説かれています。
混迷を極める現代社会にマッチしてるように思いました


光明寺の如意輪観音さん

禅宗は輪廻からの解脱を目指してると思ってたのですが、違うみたい。
まぁ、解脱したら何も残らないし、目標にすべきではないわな

他宗派を見ても、調伏や現世利益のための密教や、
阿弥陀に頼りきる他力本願とか、追善供養や葬式のためとか、
仏教は信仰するに足らない宗教と思ってたのですが、


浄智寺の聖観音さん

ある程度成熟して、これ以上進歩する必要性が見えなくなった現代、
オルガニア人のように慈悲の使いを目指すのも案外良いかもね


東慶寺の聖観音

仏教には多くの仏がいますが、観音菩薩ほどバリエーションに富んだ仏はないです。
このことからも、観音が仏教の根本的な信仰であることが分かります


長谷寺の十一面観音さん


補陀落寺の十一面観音さん


建長寺の千手観音さん


佛日庵の十一面観音さん
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鎌倉33観音まとめ

2012-09-05 22:34:03 | 鎌倉33観音
33ヶ所を廻るのに、延20日、1年10ヶ月かけました
複数拝観するのがもったないような、良いお寺も多いですし、
お寺ごとに訪れたい季節もあるし、2年以内というのは良いペースだったかも

中盤、ちょっと残念なお寺もありましたが、
全般的にバランスよく良いお寺が選ばれてるように思います

現在の鎌倉三十三観音は、誰が選んだのか不明ですが、大正から昭和初期に選ばれたそうです。
江戸時代には鎌倉郡三十三観音という札所があったようで、三浦33、金沢34と合わせて百観音だったとか?
近所にある二伝寺、慈眼寺にはそのうち行ってみようかな

札番 寺院名 宗派観音巡礼日
第1番 杉本寺 天台宗十一面観音2010年10月03日
第2番 宝戒寺 天台宗准胝観音2010年10月03日
第3番 安養院 浄土宗千手観音2010年10月11日
第4番 長谷寺 浄土宗系単立十一面観音2010年10月23日
第5番 来迎寺 時宗如意輪観音2010年11月03日
第6番 瑞泉寺 臨済宗円覚寺派千手観音2010年11月06日
第7番 光触寺 時宗聖観音2010年11月21日
第8番 明王院 真言宗御室派十一面観音2010年11月21日
第9番 浄妙寺 臨済宗建長寺派聖観音2010年11月21日
第10番 報国寺 臨済宗建長寺派聖観音2010年11月21日
第11番 延命寺 浄土宗聖観音2011年02月26日
第12番 教恩寺 時宗聖観音2011年02月26日
第13番 別願寺 時宗魚籃観音2011年05月02日
第14番 来迎寺 時宗聖観音2011年06月04日
第15番 向福寺 時宗聖観音2011年06月04日
第16番 九品寺 浄土宗聖観音2011年08月28日
第17番 補陀洛寺 真言宗大覚寺派十一面観音2011年08月28日
第18番 光明寺 浄土宗如意輪観音2011年09月10日
第19番 蓮乗院 浄土宗十一面観音2011年09月10日
第20番 千手院 浄土宗千手観音2011年09月10日
第21番 成就院 真言宗大覚寺派聖観音2011年10月01日
第22番 極楽寺 真言律宗如意輪観音2011年10月01日
第23番 高徳院 浄土宗聖観音2011年10月09日
第24番 寿福寺 臨済宗建長寺派十一面観音2011年10月23日
第25番 浄光明寺 真言宗泉涌寺派千手観音2011年12月10日
第26番 海蔵寺 臨済宗建長寺派十一面観音2011年12月10日
第27番 妙高院 臨済宗建長寺派聖観音2012年02月04日
第28番 建長寺 臨済宗建長寺派千手観音2012年02月04日
第29番 龍峰院 臨済宗建長寺派聖観音2012年02月04日
第30番 明月院 臨済宗建長寺派聖観音2012年06月08日
第31番 浄智寺 臨済宗円覚寺派聖観音2012年06月10日
第32番 東慶寺 臨済宗円覚寺派聖観音2012年08月05日
第33番 佛日庵 臨済宗円覚寺派十一面観音2012年08月26日

振り返ってみますと、それぞれのお寺が思い出されます
・杉本寺、鎌倉最古のお寺、謎めいてます
・長谷の観音さん、大きかったなぁ
・来迎寺の如意輪観音さんは良かった、幸せな気分になりました
・光触寺では、住職さんが朱印を書いてお経を上げていただいたなぁ
・材木座の来迎寺、工事完了を待ったんだょ、朱印の練習してね
・九品寺、お盆の頃に行ったら朱印もらえず、何回も行ったのよね
・光明寺と隣2つ、3ヶ所分の大きさ、中盤を終えた感慨あったなぁ
・極楽寺、大仏、浄光明寺、海蔵寺とか、古寺名刹も揃ってる
・建長寺と塔頭2つ、普段入れないお寺に入れるのドキドキしたよ
・円覚寺系、横田管長さんのお考え、共感しちゃいました

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佛日庵で結願

2012-08-26 11:39:41 | 鎌倉33観音
第33番 円覚寺塔頭・佛日庵(臨済宗円覚寺派)【十一面観音】
鎌倉33観音、最後のお寺に行っちゃいます。
まずは円覚寺、瑞鹿山・円覚興聖禅寺に參ります


仏殿には本尊の宝冠釈迦如来。
天井には「白龍図」、前田青邨の監修で守屋多々志の作です


撰仏場、元の座禅道場とのことです、
隣の居士林は在家の修行者のための坐禅道場です


一度行ってみたかった日曜説教座禅会


方丈で説法を聞いて、座禅組みました。これはいい、また参禅したくなりました。
本日の説教は、法話とは違い、無糖ダイエットの話でした


方丈の裏庭、美しい


いよいよ佛日庵です


開基廟、北条時宗・貞時・高時を祀っています。
3人の木像とともに、十一面観音さんも拝めました


温かい抹茶と冷たいグリーンティ、美味しかった


結願、巡礼終了です。さて、次は何しようかな?
でもさしあたり、表装が課題です
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東慶寺

2012-08-05 11:00:09 | 鎌倉33観音

第32番 松岡山・東慶寺(臨済宗円覚寺派)【聖観音】

開山は北条時宗の夫人・覚山尼、1285年の創建です。
霜月騒動で滅ぼされた安達泰盛は、覚山尼の兄にあたります。
覚山尼は、時宗とともに、安達一族を弔ったことでしょう

後醍醐天皇の皇女・用堂尼が5世住持となり「松ヶ岡御所」と呼ばれるようになりました。
江戸時代には、20世住持の天秀尼が「縁切寺法」永続を家康より得ました

鎌倉尼五山の第二位の尼寺でしたが、1903年より男僧の禅寺になりました。
中興の祖とされる釈宗演が復興、弟子の鈴木大拙は禅を世界的に広めました。
そのため墓苑には、鈴木大拙のほか、西田幾多郎、小林秀雄、高見順などの文化人の墓が多い


本堂「泰平殿」、本尊の釈迦如来が安置されてます。

札所本尊は木造聖観音立像、宝蔵に安置されてます。
かつては西御門の廃寺・太平寺の本尊、鎌倉時代後期の作、土紋装飾があります
里見氏に持ち去られたのを、東慶寺の要山尼が取り返したというすごい観音様。
この像を安置していた仏殿は、円覚寺の舎利殿、今では国宝になってます

中国風の水月観音も有名ですが、ちょっと怖い顔。そんなにいいかな?


なでしこが咲き乱れてます



20世住持の天秀尼は、浅井、豊臣、徳川と込み入った関係があります。
浅井長政とお市の方には、3姉妹、茶々、初、お江がおりました。
お江は、徳川秀忠の側室となり、長女の千姫、家光・忠長など2男5女を生みました。
茶々(淀殿)は、豊臣秀吉の側室となり、長男の鶴松、二男の秀頼を生みました。
豊臣秀頼は千姫を正室としましたが子供がなく、側室の間に男女を儲けました。
男児は国松、夏の陣後に京都六条河原で処刑、
女児は奈阿姫、千姫の願いによって助命されます。千姫の養女となり、
19世瓊山法清に師事、天秀法泰尼と称し、20世住持天秀尼となったのです。
徳川秀忠の娘という養母・千姫の後ろ盾により、伽藍を再建、縁切寺法を守りました


金仏さん


ルドベキアかな


赤紫蘇ジュースをいただきました。
豊後梅のジャムやジュースは売り切れですが、梅パウンドケーキがありました


夏の1日でした


いただいた御朱印です
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浄智寺

2012-06-10 13:09:50 | 鎌倉33観音
第31番 金宝山・浄智寺(臨済宗円覚寺派)【聖観音】
鎌倉五山第4位のお寺です。
時頼の3男、北条宗政は29歳の若さで亡くなりました。
宗政夫人と兄の時宗が、宗政と幼少の師時を開基として建立したらしい。


山門は、上層に梵鐘を吊るした鐘楼門となってます


仏殿の曇華殿、本尊の三世仏をまつってます


阿弥陀(過去)・釈迦(現在)・弥勒(未来)の如来。
室町時代中期の作、衣の裾を長くたらした鎌倉に多い様式です


曇華殿の裏にまわると、札所本尊の観音さま、南北朝時代の作。
間近で拝むことができ、ありがたいことです


庫裏は茅葺き、庭にはワイルドフラワーのお花畑
管理し過ぎないおおらかさ、なかなかできないと思います。
住職の朝比奈恵温さんが太っ腹なんでしょう、
山に埋もれそうになってますが、いいお寺です


後ろを振り向くとコウヤマキの大木、横には子安観音さん


本日いただいた御朱印、あと2つになってしまったよ

一気に東慶寺はもったいないので、岩タバコを見に建長寺に

半僧坊に行く途中、役寮の石垣には岩タバコがびっしりです


青い星型の花、きれいです


見事な群落、鎌倉一じゃないかなぁ
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