◆ 最後に サビエル教会と亀山公園
教会内の見学の後、聖堂横にある亀山公園で届いたお弁当をいただく
◆ このあと会場を 「山口ふるさと伝承総合センター」に移し、句会です。
聞けば投句は一人3句! 3句 × 18人 で 句会は進められました。 それぞれが短冊1枚に1句を書き、それに番号がふられて次々に回ってくる句をノートに書き写し、その中から10句を選句しないといけません。 18人分 54句を書きとったと思ったらすぐに選句発表になるので、のんびり考えてる暇がない。 一読でぴぴっと振り分ける必要がある。
全員の選句が終わると、票数の多い順に、どうしてこの句を選んだかという理由を選者が説明し、 作者名の発表 に続き詠んだ時の作者の気持を訊かれたりを、先生の講評・添削、 と共に進められます。
* 使われた季語を拾ってみました *
(2句以上に使われた季語には( )内に句の数を入れました。)
時候: 春浅し(2) 春めく 弥生 春うらら (里は)春 春(の音) 春(の翳) 春郊
天文: 春日和(2) 春の日(2) 春光(3) 春の空(4) 春の風(4) 風光る(4)
生活: 青き踏む 春愁 春障子
動物: 猫の恋 蛙 百千鳥 囀 地虫出ず 蝶
植物: 梅・白梅(2) 辛夷咲く 馬酔木咲く(2) 菫(2) 蕗の薹(2) 蕗の花
芽吹く 木の芽山 木の芽風(3)
* この吟行で覚えた季語 *
春郊(しゅんこう): 春の郊外。 春の野辺のこと。 (投句では、「春の野辺」のこととして・・・)
百千鳥(ももちどり): 多くの鳥。 いろいろの鳥。 千鳥の異称。 鶯の異称。 (投句では、「たくさんの鳥」として・・・)
* 再認識したこと *
山椒の芽のことは「木の芽・きのめ」と言ってますが、
一般に俳句では、木に生え出る新芽のことは 「このめ」 と言うらしい。
木の葉とか木の下陰などは確かに 「こ」 と言っています。
が、 「木の芽風・このめかぜ」 もそうだということを、今回再認識しました。
「木の芽」については 「木の芽風」 のほかに、
木の芽時、木の芽雨、木の芽道、木の芽山、木の芽張る、木の芽晴、木の芽冷 とあるらしい。
いい季語ですよねぇ、、、いつかいい句を詠んでみたいものです。
* ここまできてもしもし、・・ 句会だというのに句は出ないの・・・^^*
匿名にしたとしてもやはり、なかなか皆さんの句を発表するのは憚られます。 しかたない、恥ずかしながら自分のだけでも・・・・(ーー
「推敲する時間がなかったせいにするな!」とか、ぜひ手厳しいコメントをお願いします。
① 登り来し古墳に春の風渡る (のぼりきし こふんにはるの かぜわたる)
② 音もなく機影流るる春の空 (おともなく きえいながるる はるのそら)
③ 空弥生生徒らの声登りくる (そらやよい せいとらのこえ のぼりくる)
以上のように、どれもどこにでもありそうな句・・・・(><;
季語なんて、「春の風」「春の空」「弥生」・・・ お前は季語をシランのんかい!
① は先生の選句 10句の中に辛うじて選んでもらえた。
講評の中で 「『渡る』はなくていい」 ということだった。
3文字余裕が出来たからと言って、さて、何を加えることができるやら・・・??
② は亀山公園での句。
何か詠まなければと見上げた空に、銀色に光って飛行機が・・・。
音は全然聞こえなくて、まるですーっと流れてるようだ、と思ってとっさに出てきた句。
でもこれだといかにもありきたりらしい・・・・(ーー。。。季語をもう少し考えればよかったか ?
「春の昼」とか「春浅し」とか「春愁や」とか・・・・
「音のして機影消えゆく春の空」 まだこの方がいいと先生の添削。
③ は、 やっつけで浮かんだ中七下五に、
季語が思いつかずに切羽詰って これでいいや、とくっつけたのがばればれの句(><;
「遠足の生徒らの声登りくる」 と添削を受ける。 「遠足」は 晩春・生活 の季語。
当初、「生徒等」としていたが、こういう時は「生徒ら」なんだそうです。
* 頭に残った句 *
「木の芽風教会の鐘撞きてみる Y子」 このめかぜ きょうかいのかね つきてみる
ちょうどこの句と同じところを私も詠んでいたのです。 ゴォ~ンと鳴る音が木々の芽吹きを伝って、空いっぱいに広がるようだ! というなんとも言えない気持で、
「鐘撞けば木々の芽吹きの空を行く・・・? 空へと木々の芽吹きかな・・・?」 いやいや芽吹きに木々はいりません!とか言われそう、、、だけど芽吹きだけじゃ感じが出ないよ、、、などと思案していました。
そういうわけでY子さんのこの句を見たときに、これは「木の芽風」がぴったりと思って選んだのですが、選句したのは先生と私の二人だけでした。
私は鐘の音を聞いていただけですが、 「撞きてみる」・・・そこの差ですね(^^。
「敬虔さがでていて、聴いているだけではなく、撞くという動きがあっていい」 という先生の評でした。
「教会の椅子の固きや春浅き R子」 きょうかいの いすのかたきや はるあさき
私は少々くたびれていたので教会の中までは行かず、鐘のある辺りで座って、鐘撞けば・・・とか、落ち椿・・・とか考えていたのですが、教会の中へは前に入ったことはある。 ので、この句を読んだ時に直感で 季語がぴったりでいい! と思いました。
一か所私なら「・・・椅子の固さや・・・」とやりそう・・・? と思った。
「サビエルの遠目差しや百千鳥 ちわき」 サビエルの とおまなざしや ももちどり
この句は残念ながら私の選句からは外れています。
「百千鳥」を、どんなチドリ? そんな鳥いたっけ? と思ってスルーしたのです。(><;
でもあとで「百千鳥」の意味を聞き、あのサビエル像のある雰囲気が手に取るようにわかりました。
「青き踏む古墳の由来聞きながら M美」 あおきふむ こふんのゆらい ききながら
この日の吟行がとても素直に詠まれています。 「青き踏む」の季語がまたいい^^☆
* * *
こうして無事に 初めての吟行 を終え、帰りついたのは
夕方18時近くだったでしょうか。
もたもたしながらも、大変勉強になった一日でした。
* * *
昨年度通った俳句(入門)講座、今年度は 抽選もれ になったと言ったのですが、無事に次の教室に行けることになりました 。 夜17時からになってしまいますが、同じ会場で先生がやっておられる教室です。 私ともう一人も一緒で二人、連れはあるし、他の人たちはすでに、先生のほかの昼間の会に入られたようでよかったよかった。 先生、またお世話になります ということで、引き続き句作に振り回されそうです。 |
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