(株)藤川建設のブログ

地元の山の木を使った家づくり

N邸 完成

2015年01月09日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
長岡(東)N邸が完成しました



 外観

東面に道路、3方を建物に囲まれた立地条件なので、正面にカーポートを配置しています。
多雪地域なため、「雪下ろし」のしやすさを考慮した屋根形状としました。




外観はガルバリウム鋼板でシンプルに仕上げています


夜はこんな感じ



 明るい内部空間

建物の中央に居間を配置し、吹き抜けに明り採り用の窓を設けて最大限、自然光を取り入れる間取りとしています。



明るく広い居間
奥には対面キッチンとペレットストーブが見えます


キッチン側から見た居間


居間の天井は吹き抜けになっているので、明かりが入ってきます


吹き抜けから2階の各部屋へ明りを取り入れています



吹き抜けの窓から日が挿してきています



吹き抜けの上から居間を見下ろしたところ



居間と玄関の間には明り採り兼風通し用の小窓があります




玄関も吹き抜けから明りが入ってきます



和室も本格的です


 ペレット・ストーブ

炎が直に見えて暖かいペレットストーブを居間に設置して、吹き抜けを通して、建物全体を暖めます。
イタリア製の洗練されたコンパクトデザインの外観とストーブの先進地である技術の粋を兼ね備えている「マービー」は、着火と消火は全自動で、さらに火力に応じたペレットの燃焼量と送風量を設定できるので、使用するペレットに最適な燃焼を実現できるのが、このペレットストーブの特徴です。



イタリア製の「マービー」カッコイイ外観です


ペレットがパラパラと落ちて炎がゆれる。


 明り窓

今回、こだわってみたのが、玄関と居間を結ぶ小さな明り取り・・玄関からの明りを居間に取り入れ、夏は居間の通風を良くするために設けていますが、外から玄関に入ると、一番目につく場所にあります。

疲れて帰って来たお客さんを優しく出迎える・・

そんな存在にしたいものです。



下駄箱の脇の小さな明り取りです


格子を入れて、曇りガラスの周りに小国和紙を貼っています




・・で、プロトタイプとして・・




ガラス工房にデザインガラスを依頼して
4枚のガラスに「春夏秋冬」をモチーフとしてデザインしてみました


これは「春」のデザイン
桜が描かれています


後ろから明りが当たると、ガラスの模様が浮き出てきます


夜になって、居間の照明も消すと、ペレットストーブの揺れる炎に照らされて、丁度「行燈(あんどん)」のようになります


ガラスをはめ込む前の状態
これもまた、いい感じだった・・・



等と・・色々実験したのですが、最終的に曇りガラスがはめられています。

硝子デザイナーと設計側の大敗ではありましたが・・・

まぁ・・建物づくりには、こういう「遊び」も必要なのよ・・

常に新しいモノに挑戦して、次の設計に活かしていくのです。




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N邸 上棟~下地

2014年12月08日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
上棟式から下地工事まで



左近町N邸の上棟式から下地工事までまとめました。

伝統構法と言っても、現代の住宅のニーズに合わせなければなりません。省エネルギー住宅は基本です。(次世代省エネの講師をしているので、やらないわけにはいなかい・・・)



上棟式の様子


構造の様子
これより、住宅の下地工事が行われます


筋違を入れています
今回は予算の都合上、面材ではなく筋違を入れました


外部の石膏ボード貼り+タイベック
法22条区域の仕様として、外部に石膏ボードを貼り、
その上にタイベック(透湿防水シート)を張っています。
所々、渡りアゴの梁や桁が突出してしまうのは伝統構法の宿命


外部に出た梁や桁には「小屋根」をつけて風雨から守ります


タイベックの上に胴縁を打っていきます


外部下地もほぼ完成。
なるべく窓廻りには霧除(ひさし)をつける


床の断熱
グラスウール32kg品を80㎜



ユニットバス周りの断熱


天井断熱
グラスウール10kg品の100㎜×2重+ポリシートです


壁断熱
グラスウール16kg品の100㎜です


内部の間仕切り下地


外壁を張り始めました






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N邸 建て方

2014年12月08日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
N邸の建て方の様子です


N邸もほぼ完成になってきましたが、秋からバタバタしていて、ようやく写真をアップできる状態になりました。(最近はこういうパターンが多くなってきた・・)

越後杉をふんだんに使い、伝統構法を応用した住宅


のコンセプトは変わってはいませんが、今回はローコストの模索をしています。なるべく省力化を行い、「ここは外せない」というこだわりは残しています。



建て方の前に敷地内を清めます(結界を張る)


土台が敷き終わった状態
土台はヒノキです。


柱を立てる


渡りアゴの仕口
プレカットではありますが、渡りアゴを実現しています
渡りアゴにすることで断面欠損を少なくでき、木材の強度を損ねない強固な床になります。


鳥居の様な受けの入った柱
この上に梁が乗ってきます


まずは、梁方向を立てる
伝統構法の基本構造として、「梁」と「桁」を明確に分け、
力のかかる梁を下木にして、梁を押さえる桁を上木として渡りアゴで接続します。


梁が水平方向に並ぶ
この上に桁を直角方向に並べて行きます



2階の床部分が組みあがっている


本屋の小屋組を立てていきます


小屋組みは「登り梁」を多用しています
基本的には「渡りアゴ」で接続されます


大断面の登り梁
最終的には、この梁を室内に現わしに仕上げる予定です


登り梁の上に母屋を架けていく


上から見た方が昇り梁が良く見えるのですが、見納めになります


登り梁を下から見るとこんな感じ


おおまかな構造が組みあがった


屋根下地にとりかかっています


屋根の先端に取り付く「破風」
木口には溝を切ってあり、ここに板を挟む事で破風が反らない様にしてあります


破風板を回した状況


1階の様子
床梁が天井に並びます。これは現わしにする予定


2階の様子
登り梁の組みあがった様子


この状態で上棟式を待ちます





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上棟式の準備 幣束の作成

2014年09月13日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
上棟式の準備です



N邸の上棟式を15日に控え、幣束を作りました。

今は「上棟セット」なる商品が出ているので、便利な時代です。



上棟セットの梱包です
「5分でできる」と詠ってはいますが、
5分で終わった事はありません・・



セットの中身です



まず、幣束の棒に、お客さんの名前と日付、会社名を書きます。
筆で書かなければならないので、覚悟が必要・・・


次に幣束のビラビラの「紙」を折って束ね、幣束の棒の割れ目に差しこんでいきます


差しこんだ状態



屏風(?)を開きます


屏風を幣束の棒の先端の後ろ側に釘打ちします


屏風の取り付いた場所に紙を巻き、「麻」で縛り付けます


「七品」を取り付けるための紙を試しに巻きます


紙を一回巻いて折り目を付けておいて・・・


「七品」を棒に付けて、先程の紙でグルグル巻きにします


紙を巻き終えると「寿」の文字が正面にきます


紅白の締め紐で縛りつけます


蝶結びをして締めます


最後にお札を付けます(両面テープになっている)


完成!




「上棟式」はその家の誕生日でもあります。

その名の通り、「棟上げ」・・・その建物の一番高い所に取り付く構造材が組みあがった状態で上棟式を行います。

昔は、村内の人達が総出で建て方をして、その建て終ったのを祝って、家主が手伝いに来た人達をもてなす・・そういった儀式の名残です。

最近は、クレーンで材料を吊り上げて、数日もしないうちに組みあがってしまうので、棟が上がった状態よりも更に現場の状況は進みが早い。


現段階、現場では屋根が貼り終わり、2階も下地合板の貼り終わった状態です。

通常は屋根の野地を貼り終えてから直後に上棟式をするのでしょうが、お客さんの休みがとれる15日になりました。

かえって、床が出来ていて安全なのかもしれません。


それでも「上棟式」をする事も珍しくなったと言われています。

ハウスメーカーでは省略する事も多いとか・・・

「上棟式」は、その家の「誕生日」・・・家族や親戚で、家の誕生を祝って欲しいところでもあります。




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N邸 基礎工事

2014年07月16日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
N邸の基礎工事の模様です





砕石によるHi-SPEED工法による地盤改良
環境配慮型で液状化にも対応


掘削


割り栗石地業


割り栗石地業の説明



捨てコンクリート打ち


台風8号によりプールになる


ベース配筋


ベースコンクリート打ち





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