(株)藤川建設のブログ

地元の山の木を使った家づくり

上棟式の準備 幣束の作成

2014年09月13日 | 長岡(東)N邸 伝統構法
上棟式の準備です



N邸の上棟式を15日に控え、幣束を作りました。

今は「上棟セット」なる商品が出ているので、便利な時代です。



上棟セットの梱包です
「5分でできる」と詠ってはいますが、
5分で終わった事はありません・・



セットの中身です



まず、幣束の棒に、お客さんの名前と日付、会社名を書きます。
筆で書かなければならないので、覚悟が必要・・・


次に幣束のビラビラの「紙」を折って束ね、幣束の棒の割れ目に差しこんでいきます


差しこんだ状態



屏風(?)を開きます


屏風を幣束の棒の先端の後ろ側に釘打ちします


屏風の取り付いた場所に紙を巻き、「麻」で縛り付けます


「七品」を取り付けるための紙を試しに巻きます


紙を一回巻いて折り目を付けておいて・・・


「七品」を棒に付けて、先程の紙でグルグル巻きにします


紙を巻き終えると「寿」の文字が正面にきます


紅白の締め紐で縛りつけます


蝶結びをして締めます


最後にお札を付けます(両面テープになっている)


完成!




「上棟式」はその家の誕生日でもあります。

その名の通り、「棟上げ」・・・その建物の一番高い所に取り付く構造材が組みあがった状態で上棟式を行います。

昔は、村内の人達が総出で建て方をして、その建て終ったのを祝って、家主が手伝いに来た人達をもてなす・・そういった儀式の名残です。

最近は、クレーンで材料を吊り上げて、数日もしないうちに組みあがってしまうので、棟が上がった状態よりも更に現場の状況は進みが早い。


現段階、現場では屋根が貼り終わり、2階も下地合板の貼り終わった状態です。

通常は屋根の野地を貼り終えてから直後に上棟式をするのでしょうが、お客さんの休みがとれる15日になりました。

かえって、床が出来ていて安全なのかもしれません。


それでも「上棟式」をする事も珍しくなったと言われています。

ハウスメーカーでは省略する事も多いとか・・・

「上棟式」は、その家の「誕生日」・・・家族や親戚で、家の誕生を祝って欲しいところでもあります。




べんりや日記 もくじ - べんりや日記

このブログを開き始めてから、家づくりや環境、食について様々な想いを書き綴ってまいりました。

べんりや日記 (株)藤川建設

 



地場産の食材を活かした料理店 0258

2014年09月05日 | 螺旋階段のある店
カウンターのイメージ・ボード



この9月にオープンした「0258」という変わった名前の料理店。
料理の食材はもちろん、店内の各所に「こだわり」の品を揃えています。



外観



夜の様子


昼間の様子




外観のイメージボード

店舗のフロントガラスから見える螺旋階段は
この建物の「顔」と言えるべき存在





店内の様子


カウンターから螺旋階段を望む


2階の客席


2階の客席から正面の通り方向


化粧室








営業時間
昼 11:30~14:30
夜 15:00~23:30




めいきんぐおぶ0258

藤川建設の住宅技術を駆使した店舗改装の内容説明です


始まり

椅子の選定

登り天井

螺旋階段

配線、配管スペース


もくじへ・・

電気配線、配管スペースの工夫

2014年09月04日 | 螺旋階段のある店
配線や配管スペースでサーカス並の裏ワザを使っています


城内町の店舗改装で、悩みの種は電気配線、給排水の配管スペースでした。限りある空間の中で、フレキシブルかつ大胆な隠し技を駆使しています。

これには、準防火地域内の準耐火木造のノウハウが役に立ちました。


カウンター周りの配管の工夫


厨房設備の裏側のカウンターを利用して配管をしています
床の2本は冷蔵庫のドレーン排水用
壁から出てきているのが、流しの排水
上のカウンターの直下が給湯、給水配管



客席側の「足置き」の下が、排水スペースになっています



既存の土間によって床下に厨房の排水管を設置しても勾配が確保できない事が判明し、考えぬいた結果、客席側のカウンターの下の「足置き」を排水、給水管スペースにしました。電気の配線も当然この中に押し込まれています。

僅かな「隙」に必要なモノを詰め込む・・離れワザの連続です。



トイレの壁も配線スペース


便器の右側の壁は、見切りによって中間が取り外せるようになっています


スイッチの配線が詰まっている配線スペース


厨房の壁の一角に、この店舗の照明スイッチを集約していますが、電気屋さんに・・

「配線が多いから、一番最後に蓋が出来るようにしてほしい・・」

とリクエストされ、厨房の裏にあるトイレの壁の一部を取り外す事で、配線が点検できるようにしています。こういった点検口を設ける事で、後のメンテや増設も可能になります。普通なら、ボードを貼って直ぐに表具にしてしまうのでしょうが・・・・



天井の廻り縁の板は配線スペース


壁の天井付近に配線スペースを設けています


板を取り付けて、配線を隠します
この板は、ビス止めになっているので、いつでも取り外してメンテナンスや増設が可能です


仕上がるとこんな感じです



木造準耐火構造では、柱や壁を石膏ボードでくまなく包まなければならず、天井と壁の間の電気配線に苦労します。登り天井の時でも、後でボードを剥がして配線するのは大変です。

その問題を解決するのに、天井付近、廻り縁の代わりに幕板による配線スペースにすることで、フレキシブルな配線スペースを実現しています。

板を取り外せば、電気配線のメンテナンスや増設も可能になる優れもの。

見た目にもシンプルに仕上がるし、古民家風の「桁」の様にも見せられます。

この幕板の下にフックを取り付ければ、額を下げる事も可能な一石二鳥も三鳥もあるアイテム。





床下の間接照明


巾木の下にLED電球を取り付けて間接照明にしています


壁の下地の僅かなスペースに光源を取り付けなければならない・・
全体にふかした壁と、巾木の形状を工夫・・巾木の下に細いLED電球を設置して実現


「床の巾木の辺りから床を『ボワツ』っと照らしたい・・」

そういったお客さんのリクエストに応えるために、色々悩んだ結果、コンパクトなLED照明を巾木の隙間に設置する案を採用しました。

白熱灯は当然こんなスペースには入らないし、蛍光管にしても、こんなコンパクトなモノは無い。苦肉の策ではありますが、細い形状のLED照明を巾木の僅かなスペースに入れ込んでいます。幅が25㎜という細いLED照明・・




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