【生え際は末端の組織】
男性の生え際の後退は、医療の世界では男性型の典型のように言われているので、医師に聞こうがネットの掲示板で聞こうが、間違いなく男性型と言われてプロペシア等のフィナステリドが薦められます。
あまりにも直接的で思考停止に陥った判断だと言わざるを得ません。
先日ご相談にいらっしゃった方が、まさにそんな方でした。
【何故生え際が後退しやすいか?】
生え際は毛細血管に血が巡る末端の組織なんです。一番先ってことですね。
だから、どうしても血流が少なくなりやすい部分になるので、毛の生育も一番悪くなりやすいところでもあるのです。
毛の伸びるスピードを比べても、他の部分と生え際を比べると、2倍か3倍程度の差があります。もっとあるかもしれません。
それだけ血が巡って来づらい部分が生え際なのです。
血が巡って来づらい部分だから、5αリアクターゼ2型が存在していて、血流不足でも毛が育つ補助をしているのかもしれません。
実際、遺伝子の働きには2つあって、角化細胞の成長を促進するのか?抑制するのか?を選択しているのですから。
ここが分からないから難儀と言えますけどね。
【単に血流不足だった】
先日ご相談にいらっしゃった方の話に戻します。この方は美容外科に通って生え際が後退しているから男性型と診断されて、1年間フィナステリドを飲んだらしいです。でも、全く効果が無かったと言います。
よくよくお話を聞いていると、男性型ではなく若い頃からヘアケアのやり過ぎで頭皮を痛めて弱らせていた為に、血流が悪くなって末端の組織である生え際から後退していたのです。
生え際には毛穴は残っていましたが、果たして次に生え替わる為の組織が残っているかどうかですね。残っている部分には50%の確率で毛が生え替わってくるでしょうが、とっても難しいと言わざるを得ません。
1センチか2センチ戻れば御の字だろうと思われますね。