全国コロナ感染者数、再び減少
厚生労働省は
11月29日
全国に約5000ある
定点医療機関に
11月18日~24日に
報告された
新型コロナウイルスの
新規感染者数は
合計8948人で
1定点当たり1.81人
であったと発表した。
前週の約0.95倍で
増加に転じた前週
から再び減少した。
昨年の同時期は
1定点当たり2.33人
であった。
都道府県別の最多は
秋田県の7.96人。
次いで、
岩手県6.37人、
北海道5.50人
と続く。
主要都市では、
東京都0.99人、
愛知県1.95人、
大阪府1.03人、
福岡県0.76人
であった。
32都府県で
減少した。
11月24日までの
1週間に、
定点医療機関に
報告された
新規入院患者数は
1138人で
前週から37人
減少した。
集中治療室(ICU)に
入院した患者は
25人で、
前週から12人
減少した。
都道府県別では
北海道5.50人、
青森県3.69人、
岩手県6.37人、
宮城県3.12人、
秋田県7.96人、
山形県2.49人、
福島県3.26人、
茨城県1.95人、
栃木県1.93人、
群馬県2.26人、
埼玉県1.85人、
千葉県1.72人、
東京都0.99人、
神奈川県1.35人、
新潟県2.44人、
富山県0.94人、
石川県1.65人、
福井県0.87人、
山梨県3.07人、
長野県2.77人、
岐阜県2.06人、
静岡県2.11人、
愛知県1.95人、
三重県1.40人、
滋賀県1.50人、
京都府1.14人、
大阪府1.03人、
兵庫県1.11人、
奈良県0.98人、
岡山県0.98人、
鳥取県1.52人、
島根県0.89人、
岡山県2.20人、
広島県1.24人、
山口県0.96人、
徳島県0.97人、
香川県1.00人、
愛媛県1.17人、
高知県1.20人、
福岡県0.76人、
佐賀県0.92人、
長崎県0.87人、
熊本県1.33人、
大分県0.74人、
宮崎県0.50人、
鹿児島県0.52人、
沖縄県0.55人
であった。
インフルエンザ患者数、3週連続で増加
11月24日までに
全国から報告された
インフルエンザの
患者数は
1医療機関当たり
2.36人で、
全国的な流行期に
入ってから
3週連続で増加した。
国立感染症研究所
などによると、
11月24日までの
1週間に全国およそ
5000カ所の医療
機関から報告された
インフルエンザの
患者数は
1万1678人で、
1医療機関当たり
2.36人と
前週から0.48人
増えた。
全国的な流行期に
入ってから、
患者数が増加する
のは、3週連続で
ある。
都道府県別では、
福岡県2.79人、
山形県5.65人、
沖縄県5.52人、
鳥取県4.28人、
長野県4.09人
などである。
また、
主要都市では
東京都2.39人、
大阪府 2.17人、
愛知県2.06人
であった。
37の都道府県で
前週から増加して
いる他、
43の都道府県で
「1」
を上回っている。
更に、
これらの数値から、
この1週間の全国の
患者数は
およそ9万1000人と
推計されている。
厚生労働省は、
手洗い、
マスクの着用
をはじめとした
「咳エチケット」
それに
ワクチン接種の
検討などの
感染対策を呼び
掛けている。
「感染ドミノ」に要注意
空気の乾燥を感じる
季節であるが、
注意すべきは、病気
への感染である。
2024年は、
感染症が例年にない
広がり方をしている。
1つ完治すれば、
また別の感染症に
罹患することを
指す
「感染ドミノ」
であるが、
教育現場では、
過去に例のない
事態が起きて
いる。
様々な憶測の中、
発熱と喉の痛みで
病院を訪れた
女性の溶連菌の
抗原検査の結果は
陽性であった。
小学校の先生だ
という
女性の話では
クラスで複数の
感染症が流行
しているそうだ。
風邪、
腹痛、
胃腸炎、
咳、
マイコプラズマ
など
病気や症状の
種類が異なる為、
学級閉鎖の判断が
しづらいという
ことである。
それ故、
別の生徒に感染する
可能性が大きくなる。
そんな中、
11月19日午後、
厚生労働省は、
最新の
インフルエンザの
流行状況を発表
した。
全国では、
流行期に入ってから
3週連続で患者数が
増加している。
加えて、
2024年、
特徴的なのが
複数の感染症の
同時流行である。
患者が増え始めた
「インフルエンザ」
8年ぶりに流行して
いる
「マイコプラズマ
肺炎」
すでに2024年
過去最多の
感染者数と
なっている
「溶連菌」
そして
各地で夏から警報
レベルの
「手足口病」
東京都などで警報
レベルの
「りんご病」
さらに
「コロナ」
の感染拡大も
懸念されている。
では、何故
複数の感染症が
同時多発的に
流行しているのか?
考えられる説として
以下の意見がある。
通常、手足口病は
夏の暑い時期に
流行る。
そして、
冬になると乾燥して
溶連菌であったり、
インフルエンザが
流行するが、
2024年は暑い時期が
長かったこともあり、
秋が短くなった。
それ故、
この後を引いて
冬の感染症が流行
すれば、同時流行
となる。
因みに、
医療現場では、
検査キットや
薬不足の懸念が
出ているそうだ。
マイコプラズマ肺炎の流行、継続中
マイコプラズマ
肺炎は、
子どもが感染
しやすく
発熱、
長引く咳
などの症状が
特徴である。
従来から、
1回流行が起こる
と、1~2年は続く
ので、おそらく
来年も流行が続く
と考えられる。
全国の
マイコプラズマ
肺炎の患者数は
11月17日までに
1医療機関当たり
2.8人と
過去最高を更新
した。
静岡県内では
1.7人と過去最高
となった前週の
2.9人から減少
したが、
依然として高い
水準である。
鳥インフルエンザ
国内の鳥類で
鳥インフルエンザ
が発生している。
また、
感染した野鳥など
を捕食したことが
原因と推定される
哺乳類(狐など)の
感染も確認されて
いる。
それ故、
以下に示す何点かに
注意して貰いたい。
➀衰弱、
または
死亡した野生の
鳥獣には
不用意に触らない
こと。
➁養鶏場、
鳥の羽をむしる
などの
処理をする場所、
鳥を売買する市場
などに
不用意に近づかない
こと。
③弱った鳥、
死んだ鳥
などに
触ったり、
鳥の糞が舞い上がる
場所で、ほこりを
吸い込まないこと。
④発生地域からの
帰国時に
発熱などの症状が
ある場合、
鳥インフルエンザ
に、感染した鳥
(死んだ鳥を含む)
や
患者に接触したと
思われる方は、
検疫所の担当者に
相談すること。
また、
帰国時には症状が
なく、帰宅後に
発熱、
咳
などの症状が現れた
場合は
医療機関を受診し
鳥インフルエンザ
の発生地域に渡航
していたことを
知らせること。
⑤帰宅後は
石鹸で手を洗う
など
日常的な感染症
予防を心がける
こと。
尚、不明な点は
最寄りの保健所
に尋ねること。
鳥インフルエンザ
とは
鳥に対して感染症
を示す
A型インフルエンザ
ウイルスの人への
感染症である。
今のところ
日本では発症した
人は確認されて
いない。
そもそも、
感染症法では
H5N1型
および
H7N9型
の
鳥インフルエンザ
は、2類感染症に
それ以外の亜型の
鳥インフルエンザ
は、4類感染症に
位置付けられる。
新型コロナ「XEC株」とは?
「XEC株」
とは、
今まで流行した
「JN株」
系統でより強い
株になるために、
ウィルス同士の
性質が掛け合わ
さった
ハイブリッド株
のことである。
「JN.1株」は、
前に流行した
「BA.2株」から
突然変異のように
派生して、2024年
初めに、それまで
優勢だった
「XBB株」
に打ち勝ち、
流行した。
その後、
追加のスパイク
タンパクが
置き換わった
「KP.3株」
を含む様々な
タイプが出て
きた。
その中で、
より繁殖しやすく
感染させやすく
するために
KS.1.1、
KP.3.3
が、組み換わる
系統が生まれた。
これが
「XEC株」
である。
2024年8月7日に
ドイツで
初めて特定された
が、瞬く間に世界
に広がり、
世界各国で優勢株と
なりつつある。
XECは、
上記の組み換え
により
従来のKP.3と
比較すると、
免疫を回避して
流行しやすく
改良された
と言える。
実際、
XEC株について
以下のことが
明確になって
いる。
アメリカ、
イギリス、
フランス、
カナダ、
ドイツ
の調査では、
KP.3.1.1株と
比較して
1.1倍~1.2倍
実効再生産数が
高い。
これは、
ウイルスの伝搬力
が高いことを意味
する。
また、
培養細胞を使って
実際に、
ウイルスがどの程度
感染しやすいのかを
確認したところ、
XEC株は、
KP.3株の約2倍に
あたる、
高い感染価を示した。
更に、
これまでの
オミクロン系統の株
(XBB.1.5部株、
JN.1株、
KP.3株)
で感染して獲得した
中和抗体が、
色々な株に有効で
あるかを実験した
ところ、
XEC株は、
他の株と比べて
高い中和抵抗性
を示した。
これは、
1度感染しても
再感染する可能性
が高いことを示す。
このように、
従来よりもウィルス
の伝搬力が高く、
再感染するように
改変されたウイルス
が、
「XEC株」
である。
それ故、
新型コロナウイルス
「XEC株」
は、この冬に流行の
主流となる可能性が
高まっている。
東京都では、
9月ごろから
XEC株が少しずつ
確認されていたが、
10月下旬には25%
11月上旬には30%
と
その割合が増加して
いる。
米国CDCの発表
によると、
11月23日時点では
「XEC株」の割合が
38%まで拡大して
おり、12月中旬には
主流となる可能性が
大きい
と予想されている。
結局のところ、
今年の冬も
新型コロナの流行
が予想されるが、
これまでのKP.3株
と違い、XEC株が
中心となり、
蔓延する
ということだ。
では、
新型コロナウイルス
「XEC株」
の主な症状は
何であろうか?
米国CDCの発表に
よると、
現時点での
新型コロナ「XEC」
の症状として以下の
ものがあげられる。
➀発熱・悪寒・咳
➁息切れまたは
呼吸困難
③喉の痛み
④鼻づまりまたは
鼻水
⑤新たな味覚または
嗅覚の喪失
⑥倦怠感
⑦筋肉や体の痛み
⑧頭痛
⑨吐き気または
嘔吐
⑩下痢
これらの症状は、
今までのコロナ
変異株にあたる
症状の内訳と
同じなので、
「XEC株だから
症状が異なる」
ということはない。
今のところ、
新型コロナ
「XEC株」
によって重症化した
という報告はない。
小さな希望だが
米国CDCでは、
2020年~2024年
までのコロナ入院
患者をまとめた
データによると、
年度を追うごとに
入院リスクが低下
している
とのことだ。
一方で、
年齢が高くなると、
新型コロナは
重症化するという
データは無視でき
ない。
米国CDCの報告
では、
18歳~49歳と
比較して年齢が
高くなるほど
入院リスクは
以下のように
上がっている。
50歳~64歳 2.9倍、
65歳~74歳 7.3倍、
75歳以上 24.1倍
これは、
高齢者には新型コロナ
は、危ない疾患である
事を示している。
もう一つ、
新型コロナ議論を
する上で、
重要なのが
「後遺症」
である。
その後遺症に
関して、楽観
できない症例を
以下に示す。
①2023年のイタリア
で、1243名のコロナ
感染症の子ども
(平均年齢7歳)
を対象とした症例。
23%の人は、3ヶ月
経っても、倦怠感の
症状が持続しており、
「コロナ後遺症」と
診断された。
オミクロン株以降は
0.6倍に低下したが、
依然として高い数字
である。
②2024年に発表された
13万5161人の米国
退役軍人省のコロナ
感染者と、対照軍
520万6835人を比較
した試験によると、
コロナで入院した人
は、3年後の死亡の
リスクが1000人
当たり9.6人上昇
する事が分かった。
③2023年に台湾で
発表された高齢者
の後遺症患者の
論文では、
75歳以降で感染症
に罹患した方は、
65から74歳で
コロナに罹患した人
と比較して、
後々認知症になる
確率が約2倍になる
事が分かった。
また、同論文では
インフルエンザと
比較しているが、
認知症のリスクは
コロナの方が怖い
ということである。
このように、
コロナの最大のリスクが
「後遺症」と言っても
過言ではないくらい、
様々な年齢層で影響を
及ぼしている。
こうした傾向は
XEC株においても
同様と推測できる
ので、
重症化や後遺症リスク
を低下させる意味でも
感染予防に努めるべき
である。
石川県、インフルエンザ・コロナ・溶連菌・感染性胃腸炎・手足口病・マイコプラズマ肺炎の現状
<インフルエンザ>
県全体1.33人、
金沢市1.71人、
南加賀1.20人、
石川中央0.64人、
能登中部1.33人、
能登北部2.00人。
<コロナウイルス>
県全体1.65人、
金沢市1.71人、
南加賀1.20人、
石川中央1.55人、
能登中部2.83人、
能登北部1.00人。
<A群溶血性レンサ
球菌咽頭炎>
県全体1.55人、
金沢市1.73人、
南加賀0.50人、
石川中央2.67人、
能登中部1.75人、
能登北部0.00人。
<感染性胃腸炎>
県全体4.28人、
金沢市6.27人、
南加賀2.50人、
石川中央4.83人、
能登中部2.75人、
能登北部0.00人。
<手足口病>
県全体2.66人、
金沢市3.00人、
南加賀2.33人、
石川中央3.00人、
能登中部2.75人、
能登北部0.50人。
<マイコプラズマ
肺炎>
県全体1.00人、
金沢市0.00人、
南加賀2.00人、
石川中央0.00人、
能登中部2.00人、
能登北部1.00人。
<コロナウイルス>