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貴乃花は現代の天竜か

2010-01-09 18:34:39 | 大相撲
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今回の理事選挙で、貴乃花の一門離脱が話題となっている。
「相撲道改革」を提言し、現在の相撲人気の低迷を憂い、理事になり協会の運営に携わりたいという思い、当然至極だと思う。

私にはこの「改革」を掲げる貴乃花が、昭和初期に「春秋園事件」をおこした天竜三郎の姿と重なって見える。
春秋園事件とは昭和7年1月、関脇・天竜三郎を筆頭とする出羽海部屋の幕内・十両力士32名が東京・大井町の料理店「春秋園」に立て籠もり、「相撲道改革」の十か条を突きつけ脱退。これに他の力士らも改革に賛同、大量脱退し、協会の屋台骨を大きく揺るがした紛擾事件である。
その後、協会に帰参する力士が続出し、結局のところ天竜の敗北に至ったが、この要求が相撲界に及ぼした影響は大きい。

で、今回の件。規模はそこまで大きくはないが、相撲にかける熱い想いは一緒。決定的に違うのは、天竜は外部から、貴乃花は内部にいて改革をしようとしている点。
しかし当選したところで、四面楚歌の理事会で貴乃花の意見が通るとは思えない。春秋園事件のように、協会が痛みを伴わないと改革は難しいのではないか。

私は貴乃花の改革案には賛成半分、反対半分だ。それよりも自分の部屋から一人でも多く関取を輩出し、実績を積んでから発言したほうが大きいと思うのだが・・・。そういう私も旧体質なのかもしれない(笑)

しかしながら濁った水は、攪拌しなければ浄化されない。貴乃花はその攪拌機になれるのか、この成り行きに興味津々である。

場所前に協会内部の話が記事になるのは、相撲人気低迷の証。何ともいえない寂しさがあるなぁ。

写真は「角界の風雲児」天竜三郎。幕内在位14場所、98勝44敗1分11休。貴乃花は「平成の天竜」をめざしているのか。


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