不思議活性

戸隠神話



 神世の昔、「天の岩戸」が飛来し現在の姿になったといわれる霊山・戸隠山。その麓に、奥社(おくしゃ)・中社(ちゅうしゃ)・宝光社(ほうこうしゃ)・九頭龍社(くずりゅうしゃ)・火之御子社(ひのみこしゃ))の五社からなる戸隠神社があり、平安時代には修験道の道場として知られ、鎌倉時代には高野山、比叡山と並ぶほどに栄えた霊場としての歴史を今に伝えている戸隠です。
 五社からなる戸隠神社ですが、今回、標高約1200メートルの場所に位置する「中社」「宝光社」「火之御子社」に行ってきました。澄んだ空気と神々しいたたずまいに心身がリフレッシュされました。さらに、神々しい「奥社」へは行きませんでしたが、そのときの写真をいくつか紹介します。「中社」には、樹齢800年を超える三本杉があります。

 



  改めて、天照大神が岩戸にお入りになってしまった岩戸伝説の紹介です。

 『戸隠の歴史・岩戸伝説』より。

 昔、天照大神が、弟の素戔嗚尊 の乱暴を怒って天の岩屋へお入りになってしまわれました。世の中は真っ暗闇になり、いろいろの悪い神々が出てきて、恐ろしいことや、悲しいことが次々におこりました。

 大勢の神様たちは、岩屋の前に集まって、天照大神に岩屋から御出でになっていただくにはどうしたらいいだろうかと、相談しました。その時、戸隠神社の中社にお祀りされている天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと) が「良いことを思いついた。私たちが岩戸の前で踊ったり歌ったりして楽しそうにしていると、きっと天照大神様は、『あの者たちは何をしているのだろう』とおのぞきになるにちがいありません、・・・」と知恵をしぼって考えをだされました。

 天八意思兼命のお考えにもとづいて、神様たちは準備しました。まず鶏を沢山集めて鳴かせました。火之御子社に祀ってある天鈿女命(あめのうずめのみこと)は大変踊りの上手な神様ですが、この神様が伏せた桶の上にのって足拍子も面白く「とんとん、とととん、と」と踊りました。大勢の神様も「やんや、やんや」と手拍子をうってこれに応えました。

 天八意思兼命が「コケコッコー」長鳴鶏の声をまねると、沢山の鶏は一斉にコケコッコーと鳴きだしました。天鈿女命の踊りがあまりに面白いので、神様たちも「わっははは」「おっほほほ」と笑ったりつられておどりだしたりしました。

 岩屋のなかの天照大神は何事がおきたのかと、そっと岩戸をあけて外をご覧になりました。
 その時、岩屋のかげで待ち構えていた天手力雄命(あめのたぢからおのみこと) (奥社にお祀りしてある神様)が岩戸に手をかけて一気にガラガラと渾身の力を込めて、岩戸をあけてしまわれ、天照大神を岩屋からお出ししました。

 世の中は再び明るくなり、悪い神々は、逃げ去りました。天手力雄命は、また天照大神の御手をとって岩戸にお入りになってはたいへんと、岩戸を「エイッ」と持ち上げ下界へ投げすててしまわれました。岩戸は宙を飛んで日本のだいたい真ん中におちました・・・・・・。

 この時、天手力雄命が放り投げたのが、「戸隠山」であるという話は、日本の神話として昔から伝えられており、この岩戸伝説と同じような話が、戸隠の古い記憶である「戸隠山顕光寺流記」や「戸隠本院昔事縁起」にも記されています。





・日本昔話というか、日本神話というか知らないことばかりの自分でしたが、戸隠を訪れたことによって、「天岩戸」の話が身近に感じられることが出来たことは良かったです。日本各地の神話に出会う旅なんてのもいいかなと、ふと、思いました。
                     
                     神様の話

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