しかし,予想していたとはいえ,浅田・安藤が出ないとかくも冷酷かテレ朝。
前回のロシア杯は,人気の二人が揃い踏みしたので三夜連続でゴールデンタイムに放送,しかもエキシビションまで・・・という地上波では破格の放送だった訳ですが,今回は酷すぎます。
エリック杯優勝の殿が出ているにも関わらず,男女ともSPは地上波での放送は無し。
FPは夜の11時過ぎ,しかも日本シリーズによって放送時間が遅くなる・・・。
仕方なく私は,昼にやっていたBS朝日で男女SPを見て,地上波でFPを見ました。
迂闊にもネットで女子の最終結果を知ってしまうという失態を演じた私ですが,男子は深夜まで知らずに放送を見ました・・・。
いやー,男女ともお見事としか言いようのない結果でした。
先に結果が出たのは女子だったようですが,地上波のFSは男子からの放映で,相変わらず女子の前座的な扱いでした・・・。
ただ,全員が何らかの大きなミスをして釈然としない思いが残ったロシア杯と違って,今回は日本人が勝ったということを差し引いても,充実した戦いを見ることができたと思います。
男子FSは予想通りSPノーミスの殿と,世界チャンピオンのライザチェク(米),そしてそのライザチェクをSPで上回ったセルゲイ・ボロノフ(露)の三つ巴となりました。
4回転を持っている2人vs殿。
この2人にミスが有れば,殿は無理してリスキーな4回転を放つ必要は無い訳でして・・・。
殿は3Aがすっぽ抜けるというミスがあったので,230点代に乗せたライザチェクには及ばない・・・と思ったのですが・・・。
プロトコルは見ていないのですが,単調に見えるライザチェクより変化に富んだ殿の演技の方が構成点で上回ったのかもしれません。
ワンミスを悔やんだ殿ですが,それ以外は素晴らしかったので,見事な勝利であったと思います。
3位のボロノフは大健闘でしょう。
ようやくプルシェンコに続く人材が出てきたということでしょうか・・・。
それにしても,今回のようなお笑い系は殿の独壇場ですが(Exhibiの「オースチン・パワーズ」とか4年前の「セヴィリアの理髪師」とか),シリアス系(3年前のチャイコフスキーの交響曲第4番とか)も抜群です。
いち早く出場を決めたGPFでも大活躍してくれることを願っています。
女子FS。
SPのミスで思わぬ下位に沈んだジョアニー・ロシェット(加)がきっちりと巻き返して3位にきたのは,さすがと言うべきでしょうか。
FSでもミスが目立ち,ジャパンオープンで見せた完成度は一体・・・と思いましたが,たまたま今回だけ・・・ということでしょう。
地元加杯では地の利を生かしての圧勝が予想されます・・・。
よたよたでもジャンプさえ跳べれば点数を稼げるカロリーナ・コストナー(伊)は,今回も力を発揮できませんでした・・・。
3-3を放たず,ジャンプでミスをすれば駄目と言うことでしょう・・・。
私が米国勢若手No1と踏むレイチェル・フラットの演技は,地上波ではカットされていました・・・。
このあたりの扱いの低さもどうにかならないものでしょうか・・・。
キーラ・コルピ(芬)はジャンプのミスが目立ちましたが,それでも2位というのはどういうことでしょう・・・。
私のような素人から見ると,ちょっと加点しすぎと思うのですが・・・。
そして鈴木明子。
この人の上手さは,一昨年の全日本から注目していたのですが,2-3のコンビネーションを咄嗟に2-2で回避したのが唯一の減点(と見えた)で,後は見事な演技を見せてくれました。
昨年,国内大会では無類の強さを発揮したものの,四大陸選手権では8位と低迷。
9月の中部選手権では,他を寄せ付けぬ圧勝と聞いていたので,きっと完成されていると思ったら,見事な完成度でした・・・。
学生時代は,わが町に住んでいたようですが,当時摂食障害を患っていたということなので,きっと辛い思い出があるのか・・・と,ついつい勘繰ってしまいますが,2年前のユニバーシアード優勝と,昨年来の活躍でようやく日の目が当たったということでしょう。
全くもって慶賀に堪えません・・・。
SP1位の長洲未来(米)は後半崩れてしまい,気の毒でした。
一見1ミスだけのようでしたが,回転不足のダウングレードが響いたようです。
次回に期待です。
いずれにしても,遅咲きとも言える鈴木に快哉です。
ぜひ加杯でも活躍して欲しいものです・・・。
その快勝を機に,スケート連盟及びマスコミに対して,あれこれ述べたくなりましたが(実際に書いたのですが),今回は自粛します・・・。
はっきり言って,これからはマスコミが冷淡な鈴木と中野を本気で応援したくなりました・・・。
・・・ということで,最後にどうでも良い音楽根多を1つ。
昨年お国もののガーシュウィンで演技したライザチェクは,今年は「火の鳥」に「シェヘラザード」というロシアもので勝負をかけてきました。
「火の鳥」は,中野の1919年版演奏会用組曲に対して,1910版のバレエ全曲からの抜粋のようです。
内容は中野の3曲に加えて,「火の鳥の踊り」と「王女たちのロンド」が加わっていたと思います。
鈴木のFSは,「ウェストサイドストーリー」の抜粋。
但し,冒頭のプロローグとマンボ,サムホェア,ランブルは,作曲者であるバーンスタイン自身の手になる「シンフォニックダンス」から取られたもので,後の2曲の「マリア」と「トゥナイト」は,別の編曲であるオケ版セレクションからの抜粋ようでした・・・(違うかも・・・)。
随分凝った構成にしたものです・・・。
今週末はNHK杯ですね。
男子はいよいよ大輔が登場。
どこまで再生しているかが見ものです。
ジュベール対ウィアーに小塚が絡み,アボットにリッポンといった米国若手と無良,シニアデビューの村上大介等々楽しみが多い大会です・・・。
女子は本命安藤で,対抗がワグナー,レピスト,レオノワ,中野でしょうか・・・。
ベテランであるマイヤーと,これまたシニアデビューの石川祥子にも注目です・・・。
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