ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

北陸旅行(2)

2005年10月09日 | 旅行
朝早く宿を抜け出し、カメラを首からかけて、周辺を散歩してみた。昨日の雨もすっかり上がり、良い天気で、朝靄がかかって、いい感じなんだけど、道はぬかるんでいる。秋の野草がきれいに咲いているものの、蝶の姿はほとんど見えない。まだ、活動時間ではないのか、モンシロチョウとアカタテハが葉の上でじっとしているのと出会っただけだった。それでも、朝の空気は清々しく、小一時間ほどの散策となった。
 戻ってきて、朝風呂に入り、8時頃から朝食を済ませて、出立の準備を整えた。さて、今日は天気が良さそうなので、岬と灯台巡りをしようと意気込んで、8時半前には宿を出た。ところが、駐車場付近の畑に蝶が舞っているのを発見した。陽もずいぶん昇って、活動時間に入ってきたようだ。さっそくカメラを構えて、追ってみたんだけど、草地のミゾソバの花に、いろいろな種類が飛んでいるのを確認した。モンシロチョウ、キチョウ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミをまずカメラに収めていった。

 ウラナミシジミ

 そこにヒョウモンチョウの一種が飛んできた。接写してみるとツマグロヒョウモンの雄で、最近東進してきていると噂の蝶だ。以前は、近畿地方以西でしか見られなかったんだけど...。
 その他にも、イチモンジセセリ、コミスジ、キアゲハ、アカタテハ、チャバネセセリの写真を撮ることが出来て、幸先の良いスタートとなった。
 
 ツマグロヒョウモンの雄とアカタテハ

 9時過ぎには、車を走らせて、鯖江市街へと向かい、福井鉄道の西鯖江駅で駅舎と車両をカメラに収めてからは、越前海岸を目指した。
 旧宮崎村域を走っていたら、花みずき温泉「若竹荘」の看板を見つけ、急に思い立って、立ち寄っていくことにした。男女別の内湯があるだけのシンプルな浴室なんだけど、pH8.4の重曹泉で、ぬるぬる感が結構ある、美人の湯系だった。意外に良い泉質で、じっくりと味わって、上がってきた。のどかなな山里にある一軒宿で、雰囲気も良い。
 浴後は、干飯トンネルを抜けて、干飯崎に出たんだけど、日本海がきれいだ。まずは、灯台を探したのだが、地元の人に聞いて、後方の断崖絶壁上にあることを知った。とても車で登れる所ではない。仕方がないので、海岸縁に車を駐めて、山道をよじ登ることにした。しかし、道が荒れていて、途中で途切れていたり、畑になったりしていて、難渋しながら、やっとの思いで、干飯埼灯台へとたどり着いた。
 しかし、苦労して登ってきただけのことはあって、日本海の眺望はすばらしく、感激して、何度もシャッターを切った。帰路も大変だったんだけど、なんとか下まで降りることが出来て、ホッとした。
 その後は、海岸線に沿って国道305号線を北上していったんだけど、青い海と空、黒い岩礁が目を楽しませてくれて、快調だ。玉川温泉まで至って山道へ入り、越前岬灯台を目指したものの、一本手前で左折してしまったようで、ずいぶん細くて曲がりくねった道を延々と走ることになってしまった。それでもなんとか灯台へたどり着いたのだが...。
 白亜の灯台は高台に凛として佇立していて、日本海に対峙していた。周辺はスイセンの名所と聞いていたんだけど、もとよりこの時期に咲いているはずもない。それでも、隣接する「水仙の館」の冷蔵室で、見ることは出来たんだけど...。
 近くにある「自然文学資料館」も見学してから丘を下り、国道305号線に復して、北上を始めたんだけど、正午を過ぎ腹も減っていたので、道路脇の食堂へ飛び込んで、昼食を取ることにした。焼魚定食(1,500円)を注文したら、新鮮なカレイが出てきて、美味しく頂いた。
 食後は、再び北に向かって、雄島を目指した。小一時間ほど走って、東尋坊を通過し、駐車場に車を入れ、徒歩で赤い橋を渡っていった。この島は、1200万年前に噴出した安山岩の岩石島とのことで、大湊神社が建てられ、ヤブニッケイやタブの樹木の中から神秘的な雰囲気に包まれていた。島内を一周する遊歩道を巡ってみたんだけど、なかなかムードがある。
 周辺は、仙台の松島を思わせるような小島が点在しているところから、越前松島とも名付けられているとか...。島の裏側まで来ると雄島灯台があり、洞窟や柱状節理なども見られて、風光明媚なので、写真を撮りまくった。
 戻ってきてからは内陸部へ入り、芦原温泉街を通過して、丸岡城へと向かった。折しも「古城まつり」の最中で、城周辺は老若男女でにぎわい各種イベントが催されていた。この城は、天守閣が現存する12城の中で最古、2層3階の天守には石瓦が使われていて、古式な造りだ。まさに戦国の天守閣で、敵に攻められたときに登りにくいように階段も急勾配となっている。観光客にはしんどいことだが...。ここでも、いろいろな角度から写真を撮って、1時間ほどで、今日の宿へと向かうことにした。

 丸岡城天守閣

 国道8号線に出て、県境を越え、石川県に入ってからも走り続けた。それで、ようやく5時過ぎに加賀八幡温泉「よしだ旅館」にたどりついた。旅館2軒と総湯があるだけの閑静な温泉街だけど、「やわたメデイカルセンター」の大きな建物が目を引いた。以前は「加賀八幡温泉病院」と呼んでいた所だそうだけど...。
 部屋に荷物を置くとまず「総湯」へ行ってみることにした。鉄筋2階建ての白い建物で、1965年に開業というから、そんなに古いわけではない。銭湯のような感じで、近在の人が多く入っていた。
 宿に戻り、内湯に入り直し、部屋で休んでいたら、程なくして夕食となった。食卓には、刺身、松葉ガニ、天ぷら、茶碗蒸しなどが並べられ、1泊2食付き8,400円(込込)の低料金の割にはなかなかだ。お酒も冷やで2合ほど頼み、美味しく頂いた。
 食後は、テレビを見ながら明日のコースを考えていたら、眠くなってしまった...。
続く