昭和建築学会


昭和の建築物や路上にあるオブジェなどを中心にご紹介します。

昭和建築学会 第44回 畑の中の謎のコンクリート建造物  

2014年01月06日 | 建築

わたしがこどものころから、今日ご紹介する建造物(としかいいようない)は畑の真ん中に建ってました。

まずはご覧ください。横(?)から撮ったところ。

 

 

その反対側から撮ったところ。

 

 

冬なので畑に作物はありません。

屋根(?)に雑草が伸び放題です。

空がきれいですね。

 

これではまったく分からないので、正体らしきものが見えるかもしれない入口っぽいところをお見せします。

 

 

 

お分かりかと思いますが、コンクリートの建造物としてはかなり分厚くできているようです。

 

 

これが入口らしきところ。もっと奥へ行ってみます。

 

 

太い鉄骨が露わになってますね。廃材が山とねじ込まれてますが、

 

 

入って一番奥です。

うーん、ますます分からない。

 

入口、反対側から。

 

 

 

こどものころは、わたしたちの間では、

防空壕

と呼ばれてました。

防空壕という言葉がまだ死語でなかったのです。

 

そういえば、小学校3、4年のころ、仲のよかった友だちと斜面に穴を掘り、板か何かで覆いをして防空壕を作って遊んだことがありました。

 

なぜ、この建造物を壊さないのでしょう?

 

 

ご覧の通り、コンクリートの壁が分厚すぎるのです。

そのコンクリートの分厚さに耐えうるだけの太い鉄骨が使われているようです。

 

だから、一般家屋を解体する重機では無理かと思われます。

 

畑の所有者は誰か知らないのですが、

ひょっとしたら、ダイナマイトを用いないと破壊できないのではないかと睨んでいます。

 

そうなるとかなりの出費。

個人ではちょっと無理ですね。

 

こどものころも、もちろん「探検」と称してこの建造物に入ったことがあります。

しかし、何も分かりませんでした。

 

一説によると、地下に降りてゆく階段があると言われてました。

しかし、多分がせじゃないだろうか。

 

また、探検に行ったら、女子のパンツが落ちていたと言ったやつがいました。

なんで女子のパンツがと思いましたが、そのわけが分かったのは中学に入ってからでした(笑)

 

近くに、自衛隊の飛行場があります。

旧日本軍の時代は、飛行場はもっと広かったと聞いています。

多分、軍の何かの施設だったのでしょう。

 

そんなところがおちでしょうか。

 

壁面に謎の穴が……。

 

 

 

 

市立文化遺産かなにか(そんなのあるのか?)に、指定されないでしょうか?

 

 


昭和建築学会 第43回 廃屋、トマソンなど小ネタ集 3

2014年01月06日 | 建築

増改築を重ねた家です。

しかも、廃屋っぽい(笑)

 

 

 

この引き戸をがらがらとあけたらすぐ道路、というのはちょっとこわいです。

 

 

元は商店のようですね。

この一帯、どうしてさびれちゃったんでしょうね。

 

 

さびれた物件。若草さんは元何屋さんだったのでしょう?

店の名前じゃないとしたら、旧日本軍の暗号か何かでしょうか?

 

 

他の人にはなんてことないでしょうが、腕木(庇を支える木)マニアとしては垂涎の一枚です。

この物件に関しては、この無骨さがいいです。

 

 

同じく、格調高い腕木、プラスレトロな街灯です。

 

 

屈強そうな腕木ですね。とれなかったのですが、左にちょっとだけ見えている窓もgoodです。

 

 

わたしは波形トタンのマニアを自称してますが、それだけでなくビニール屋根のマニアでもあります。

自由な形を作ってしまえるのは、波形トタンと同じ。

この物件も見事な曲線美を見せています。

 

 

カメラをひいたところ。古いつくりの建物でしまっているようでしたが、

外車が何台か止まってました。

 

 

話は飛んで、屈強そうな鉄の建築物を発見。

2階はバルコニーに見えますが、下の建物の屋根が斜になっていてバルコニーの用を足しません。

 

きれいなお寺さんを発見。

きれいな建築物には関心がないので、写真は撮りませんでした。

しかし、お寺さんの塀にわびさびがあって何枚か写真を撮ってみました。

 

 

塀の端を正面から撮ったところ。

右手はお寺さんの駐車場、左手は民家と挟んだ狭い路地。

 

 

 

こんな具合です。

路地は舗装してありませんな。

 

 

塀がはげて、赤土があらわになったところ。

 

 

 

 

壁土に古い瓦が混じっています。

なんてエコなんでしょう。

それと、塀の下部は石垣となっていて、この塀よりも古いはずです。

 

 

ふと民家側を見たところです。

まるで箱庭のようです。

ひものついた石がありますが……、なんのための石だったのか忘れました。

 

 

お寺の塀の終わり。

 

 

これこれ、古いからといってスプレーで落書きしてはいけません。

 

ブロック塀とお寺の塀の間にお墓が見えたので、よじ登って撮りました。

 

 

なかなか由緒のありそうな墓石ですね。

古い、金払いのよい檀家の墓に違いないです。

 

見る限りでは心霊写真ではありません。

 

 

 

 


昭和建築学会 第42回 廃屋、トマソンなど小ネタ集 2

2014年01月06日 | 建築

1.私設電信柱

電柱はどこでも見かけるものなのですが……。

 

 

この左端の電柱に注目。

 

 

さらにアップしてみましょう。

 

 

なんと、個人の宅地の敷地内に電柱が立てられています。

しかも、電柱を囲む塀つき。

 

多分、車の出し入れがしやすいようにこうしたのではないかと思います。

この宅のご主人、太っ腹ですね。

しかし、借地料を電力会社から徴収してないのでしょうかね。

 

2.貧乏犬矢来

 

 

 

最初見たときはなんのことか分かりませんでした(笑)。

しかし、冷静に考えて犬矢来としかいいようがありません。

 

 

建物との接合部。

案外しっかりしています。

 

 

 

金具を外すと、扉になるようです。

 

 

コンクリート面が水平でないので、どうしても無理が出ます。

ちょっとお粗末感がします。

 

さらに接合部。

 

 

ところがです。犬矢来の最右端。

 

 

高さが合わなくなって、丸い石ころをかませてあります。

亀の子たわしは特に関係ないと思います。しみじみ貧乏を感じさせるだけです。

 

3.トマソン蔵と謎の建築物

 

前にも書きましたが、わたしは蔵を見るとついシャッターを切りたくなるのです。

コンクリート造りの蔵を発見しました。

 

 

黒い屋根瓦をいただいているのがいいですね。

 

 

蔵横面。

波形トタンで窓が塞がれています。

しかも原爆タイプのトマソンすらありますよ。

 

ところで、この蔵だけで満足していてはいけないのでした。

もっと道よりに変な建造物があったのです。

 

 

縦長のコの字型のコンクリートの建築物です。

なんなのでしょうね。

 

 

裏から見たところ。

 

 

防火用水か何かなのでしょうけど、水がたまっています。

赤い柵つきです。

しかも、コの字型の建築物は柵の一部と見なされていて、

ここのところで赤い柵は切れています。

 

 

壜乾燥機のオブジェでしょうか?

なげやりに、柵とひもでくくりつけてあるのがすごく気になるんですけど……。

 


昭和建築学会 第41回 廃屋、トマソンなど小ネタ集 1

2014年01月06日 | 建築

1.廃商店

無用看板です。しかしその存在感がすごいです。

 

 

商店街にある元商店。商店街の街灯もあります。

 

 

2.長い廃屋

 

廃屋として見捨てるには忍びないのでシャッターを切りました。道に面したところから奥にかけて順番にアップしますね。

 

 

 

壁にあわせて窓に木の板が張られています。

 

 

無用門。

 

 

なかなか、モダンな作りの扉ですな。

 

 

見上げたら物干し台。わたしは高所恐怖症なので、こんな物干し台にはこわくて登れません。

 

 

塀のところに波形トタンの扉。向こうにあるのは離れでしょうか?

コンクリートの剥がれ具合に、わびさびを感じます。

「休日」と書かれているのが気になります。

 

 

離れというには立派すぎますね。

 

土地だけでもかなりの価値があると思うのですが、廃屋なのでした。

 

3.アートな物置

 

波形ビニールトタンでできた納屋を発見しました。長い納屋だし、透けているとまるでデュシャンの大ガラスのよう……。

 

 

 

4.廃屋、一部稼働

 

おや、こんなところに、元乳母車が……。

 

 

乳母車も廃屋化しているようです。

 

 

建物左側。正面から奥にかけて。

一番奥のコンクリートの建造物は廃屋ではないようです。

後でまた見てみましょう。

 

 

侵入を徹底して拒んでいる姿。

 

 

つたのようにからまる電線がオブジェ化していますね。

 

西日本を中心に販売されている「毎日牛乳」の受け箱です。

「毎日ドリプシ」の末裔は今でも健在。

「毎日ドリプシ」のロゴが昔のままなんて、なんて素敵なことなのでしょう。

 

 

 

 

 

建物右側にまわってみました。波形トタンの壁がつづきます。

 

 

 

窓と扉。今ではもう使われていません。

ところでこの扉、どうやって作られたのでしょう。上端が水平でないですよ。

 

 

廃屋の最後部で、現役のところ。

うっかりして廃屋との結合部分を取り忘れました。

 

 

高口石油店さんの持ち物らしいです。(つづく)