私は24日の最終本会議で共産党提出の意見書2つに賛成討論、1つに反対討論しました。下に紹介しているのは賛成討論、その2です。
今日は5時から新社会党近畿ブロック会議で天六へ。来る総選挙を中心に情勢と意見交換しました。
以下の討論は沖縄県民に思いをはせて、2021年4月8日に訪れた瀬長亀次郎と民衆資料を展示している沖縄・不屈館で買い求めた9条バッジをつけての討論でした。
議員発第18号 相次ぐ米軍構成員等による女性への性的暴行事件に関する意見書への賛成討論
議員発第18号 相次ぐ米軍構成員等による女性への性的暴行事件に関する意見書に賛成の立場から討論します。
意見書には昨年12月、沖縄では米軍の空軍兵による県内に住む16歳未満の少女に対する性的暴行事件が発生したこと、これ以外にも2023年1月から2024年5月末まで4件存在していること、さらには本土復帰以降、2022年度までの50年間で米軍人軍属等による殺人や強制性交等の凶悪犯が、判明しているだけで584 件、強制わいせつなどの風俗犯は79件にも上り、後を絶たない状況にあると紹介しています。
さらに米軍構成員による同様の事件が、神奈川県や青森県においても発生していると述べています。
女性に対する性的暴行について意見書は、「被害者への肉体的、精神的な苦痛を与えることのみならず、人間としての尊厳をじゅうりんする極めて悪質な犯罪である。断じて許すことはできない。さらに、基地周辺住民に与えた衝撃と不安は計り知れず、最も厳しい言葉で抗議する」と述べていますが、全くその通りであります。
昨年12月のこの事件が地元紙で報道されたのは6月26日でした。玉城デニー知事が知ったのも報道後と言われていますが、なぜ半年後になったのか、
なぜ公表が遅れたのか。その理由は問われなければなりません。
昨年12月以降、辺野古代執行、4月日米首脳会談、6月は沖縄県議選、沖縄慰霊の日が予定されており、これらの政治日程を有利に運びたいとの思惑があったからと言われています。
沖縄県警、那覇地検、外務省も県には報告せず、6月23日の沖縄戦没者追悼式典に出席した首相も外務大臣もこの事件には口をつぐんだままでした。
被害者のプライバシー保護という美名で覆い隠していますが、それを信じる人は皆無ではないでしょうか。
1995年の少女暴行事件後に開催された「事件を糾弾し日米地位協定の見直しを求める県民集会」には10万人が結集しましたが、このような県民の怒りを恐れて、政治日程が連続する半年間、隠蔽を続けたものとしか思えません。
なぜ沖縄だけが犠牲にならなければならないのでしょうか。奄美諸島の日本復帰は1953年でしたが、沖縄の日本復帰はそれから20年近く遅れました。
その大きな理由の一つは沖縄が米軍にとって1950年代、朝鮮戦争、台湾海峡危機で前線基地として機能し、1960年代後半のベトナム戦争では最前線基地となったからです。
1967年の日米会談で安保延長と引き換えに沖縄返還が約束され、1971年6月17日に沖縄返還協定が締結されましたが、県民の期待とは裏腹に、アメリカ軍基地を縮小せず維持したままの復帰でした。
そのため米軍だけが使っている基地は、面積でいえば日本全体の約70%が沖縄に集中し、人口の9割以上が居住する沖縄本島では約15%の面積を占めています。 その規模は、東京23区のうち13区をおおってしまうほどの広大な面積です。まさに戦後一貫して本土の私たちは沖縄に過重な米軍基地を押し付けてきたのです。
そしてその基地内は治外法権となっています。
日米地位協定では、事件を起こした当事者が公務中だった場合、「裁判をする権限がアメリカ側にある」と定めらており、日本の法律は適用されません。
また公務外だった場合でも警察が入ることのできない基地の中に当事者が逃げたようなケースで、アメリカ側に身柄がある場合だと、原則として「日本側が起訴するまで身柄は引き渡されない」ことになっています。日本で起きた犯罪なのに、日本の警察が円滑に捜査できない状況です。
意見書は国会及び政府に対し、被害者への謝罪及び完全な補償、丁寧な精神的ケアを行うこと、
米軍構成員等に対する抜本的かつ具体的で実効性のある再発防止策を示すこと、米軍構成員等の犯罪事案については、被害者のプライバシーを守ることを第一としつつ、関係自治体への迅速な通報ができるよう、日米合同委員会等において調整を行い、確実な措置を取ることを求めています。
また身柄引き渡し条項など、米軍構成員等を特権的に扱う日米地位協定の抜本改定を行うことを求めていますが、当然のことであります。
事件後、2017年の米軍機部品落下事故があった宜野湾市の保育園の父母の会の副会長・明(あきら)有希子さんは「またかというのが正直な気持ちです。米軍にとって沖縄はいつまでも植民地、あと何度同じことが起きれば「沖縄ごとが日本ごとになるのか」と語り、「同じ人権はあるのか。辛くて悔しくてもどかしい思いです」と私たちに問いかけています。
長年、米軍基地を押し付けられ、その基地があるための犯罪が日常茶飯事になり、平穏な生活が脅かされている中で、せめて、明(あきら)さんはじめ、沖縄県民のその声にこたえるものとして意見書への賛同をお願いして賛成討論を終わります。ありがとうございました。
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HK & Les Saltimbanks "On l�・che rien" (Japanese subtitles)あきらめないぞ! (いつの世もあきらめたらおしまい。自民党安倍政権が政治の私物化をもくろみ、国民だれでも逮捕自由自在の「なんでも秘密」法(特定秘密保護法は自由民主党が自由と民主の真逆であるのと一緒で、特定ではなく官僚が秘密と言ったら秘密になる)に反対し続けます。この歌に勇気をもらって頑張ります。)
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