写真はふるさと南薩摩・新川港 サンセットブリッジです
以下のメールが届き、関係先にファックスすることにしました。ぜひ皆さんも一言いいましょう。
条約に基づく法律といえば、例の共謀罪の動きがあります。既に現行法で対処できるのに、話もできない、思想信条、表現の自由を奪う民主主義破壊の法律・共謀罪を作ることに自・公は執着しています。一方で弱者の立場に立った切実で緊急な法整備には見向きもしません。階級社会での権力者・支配者はもともと冷たい無慈悲なものなんでしょうが・・・。
届いたメール
「条約批准に向けてちゃんと変えろ!国内法!」 の行動を起こそう
2007年10月16日
原則統合・連絡会議
代表 大谷恭子
東京都新宿区四谷2-14-4ミツヤ四谷ビル6階
四谷共同法律事務所気付
gensokutougou-renrakukaigi@mbr.nifty.com
みなさんもご存知のとおり、9月28日に日本政府は、障害者権利条約の署名をしました。条約の趣旨にそうならば教育については、現在の原則分離の法体制を変えなければ批准はできないはずですが、文科省は条約の解釈を捻じ曲げて、このまま現行法を変えずに進めようとしているのではないかと思われます。その姿勢は、同時に出された条約の仮訳の文言にあらわれています。そんなことは断じて許すことはできません。何らかの行動を起こさなければ、原則統合は実現しません。
原則統合・連絡会議では、条約批准に向けて、条約を正しく訳し、その趣旨に則って国内法を変える必要性を関係各省庁や国会議員に訴えるべく、別紙のような声明文をつくりました。この思いをより大きく強固なものにして、政府を動かしていくために、共に学び・育つ運動を進めてきた方々に、以下のような行動を呼びかけます。
・11月5日~9日の期間に、集中して、FAXを出してください。
・私たちの会の声明文を参考に、原則分離の現行法でこんなに困っている、差別を受けているなど、各地域の実情とともに、法律を変えるよう訴えてください。「原則分離の法律を変えろ!」の一言でもいいですし、日付と団体名(個人名)を変えて出してもかまいません。
・ 出されたFAXを原則統合・連絡会議にも送ってください。今後、国会議員への働きかけの資料にしていきます。FAX:03-3706-5223(一木)
・以上のことを、より多くの方に呼びかけてください。
あて先とFAX番号
1.文部科学省
文部科学大臣 渡海紀三郎 殿 ファックス:03-6734-3737(特別支援教育課)
2.外務省
外務大臣 高村正彦 殿 ファックス:03-5501-8239(人権人道課)
3.厚生労働省
厚生労働大臣 舛添要一 殿 ファックス:03-3502-0892(障害保健福祉部企画課)
4.内閣府
内閣総理大臣 福田康夫 殿 ファックス:03-3581-0992(官房審議官 障害者施策担当)
障害者権利条約の批准に向けて、教育の国内法整備を! No.1
~分離別学教育をインクルーシブ教育
(障害者を地域社会の一員として受け入れる教育)に改正することを求めます~
2006年12月13日、国連は障害者権利条約を採択し、日本政府は2007年9月28日、批准することを約束し、署名しました。今後、政府は、批准に向け、国内法を見直し、必要な法整備をしなければなりません。それが行われないまま批准されても、条約は実行力を欠き、絵に描いた餅にすぎなくなります。
条約は、障害者が地域社会で生活すること、地域社会の一員として受け入れられること(インクルージョン)をあらゆる条項に関わる原則とし、これを実現することを基本的な権利として保障しています〔3条・19条〕。
そして教育では、あらゆる段階の教育を、インクルーシブ教育(障害者を地域社会の一員として受け入れる教育)とすることを保障しています(24条1項)。特に学校教育では、自己の住む地域社会で、インクルーシブ(地域社会の一員として受け入れられた)で、質の高い小学校・中学校・高校に入学できること(2項b)、インクルーシブ教育を実現し、教育を効果的にするために、個人に「合理的配慮」や「必要な支援」が提供されなければならないこと(2項c、d)を保障しています。
日本の学校教育制度は、2006年の学校教育法改正によって「特殊教育」を「特別支援教育」に名称を変更したものの、障害児と健常児を分離別学とすることを原則としています。これは条約の保障するインクルーシブ教育とは大きくかけ離れています。また、合理的配慮という概念もありません。合理的配慮とは、たとえば視覚障害児に点字教科書を用意しなければならないように、権利を実現するために必要な変更や調整を行うことで、これは社会の義務となりました。しかし、現実には介助員や複数担任などの必要な支援も制度的に保障されていません。このため、地域の学校の普通学級での就学を希望しても、特別支援学校や特別支援学級に就学させられたり、また、普通学級に就学できても、親の付き添いが強要されたり、通学や学習に必要な配慮や支援がなんら保障されず、時に放置されています。
私たちは、条約批准に向けて、学校教育制度を速やかに以下のように改正することを強く求めます。
1.就学時における強制的振り分けをやめること
就学時健康診断で就学先を振り分けている学校教育法、同法施行令、学校保健法などの就学措置に至る一連の手続きを改め、小学校入学時の就学通知は、特別支援学校への就学を希望する人を除いて、全員に送付し、学籍簿を一元化し、障害の有無に関わらず、自身の住んでいる地域の教育機関で学ぶことができるようにすること。
2.普通学級での学習に合理的配慮や必要な支援を制度的に保障すること
現在、普通学級で学ぶ障害児への合理的配慮や必要な支援の一部(介助員、コミュニケーション支援など)がなされる場合、自治体の予算で行われており、学校・自治体により対応が異なっています。国は、普通学級で学ぶ障害児への合理的配慮や支援を制度的に保障し、学級人数等、障害児が普通学級で学ぶことを前提にしたものに改めること。
障害をもつ個人が、自身の住んでいる地域社会の教育機関(学校教育だけでなく、幼児教育、社会教育等、あらゆる年齢層の教育)で、地域社会の一員として学ぶことができるよう、条約批准のための国内法整備を速やかにすることを強く要望します。
2007年10月15日 原則統合・連絡会議
代表 大谷恭子
東京都新宿区四谷2-14-4ミツヤ四谷ビル6階
四谷共同法律事務所気付
gensokutougou-renrakukaigi@mbr.nifty.com
障害者権利条約の批准に向けて、教育の国内法の整備を! No,2
~2007年9月28日発表された政府仮訳を抜本的に見直すことを求めます~
日本政府は2007年9月28日、障害者権利条約の批准に向けて、署名をし、その際、現時点での政府としての公式訳とも言える「仮訳」を発表しました。しかし、これは意図的とも思える誤訳を含んだものであり、この訳のまま議会はもとより国民の議論にさらすことは到底納得できるものではありません。特に以下の点は決して見逃すことができません。>
1.24条に限って、インクルーシブを「包容」と訳していること>
インクルーシブについて、仮訳は、一般的原則3条、自立した生活及び地域社会に受け入れられること19条、リハビリテーション26条、労働及び雇用27条のところでは「社会に受け入れられた」と訳していますが、教育のところだけ「包容」と訳しています。何故教育のところだけ今まで一度も使われたことない「包容」と訳すのでしょうか。「包容」とはまさに包み込むという意味であり、これでは障害者は社会に埋没してしまいます。インクルーシブの反対語はエクスクルーシブであり、これは排除という意味です。排除の反対語は決して「包容」ではなく、「受容」=「受け入れること」です。何より、教育条項だけ訳を変える必要は毛頭ありません。他の条項と揃え、「社会に受け入れる」と訳すべきです。
2.一般教育制度(24条2項a)を「教育制度一般」と訳していること>
一般教育制度は普通教育制度をさすのか、障害児教育に特化された特別支援教育をも含むものなのかについては議論のあるところです。一般教育制度に何を含ませるかは今後の議論に任せることはあっても、教育制度の類型を示す「一般」を、教育制度一般に置き換えて訳すことは、訳の範囲を超えた誤訳であるといわざるを得ません。
3.アクセスすることができる(2項b、5項)を「機会を与えられる」と訳していること
仮訳は、アクセシブルを「利用可能な」と訳し、随所に出てくる「アクセス」を「利用すること」(司法13条、相当な生活水準及び社会的な保障28条等)もしくは「享受すること」(家庭及び家族の尊重23条)と訳しています。ところが教育についてだけ「機会を与えられる」と訳しています。これでは機会は均等だが現実には様々な障壁ゆえに入学できない状況を容認しているとしか受け取れません。端的に、「享受できる」「受けられる」と訳すべきです。
現在、日本政府は批准に向けた国内法整備として、分離別学を原則としている教育制度を改め、障害者を地域社会に受け入れられる教育制度に転換することを迫られています。にもかかわらず、仮訳は、分離別学のままでも教育制度一般の中に包容されていれば、あるいは機会を与えれば、条約に抵触しないのだとの解釈を容認しかねません。
よって、速やかにこのような誤解を与える誤訳を撤回することを求めます。
2007年10月16日
原則統合・連絡会議
代表 大谷恭子
東京都新宿区四谷2-14-4ミツヤ四谷ビル6階
四谷共同法律事務所気付
山下けいきHP「お元気ですか」はここです。新鮮さに加え、写真の多さ、1000を越えるリンクなど、ボリューム充実です。
下記のblogランキングに参加しています。あなたのクリックが私への応援になります。1クリックの励ましをいただければありがたいです。
人気blogランキングへ