四国カルストへは前に行ったことがあるし、内子町(ろうそくで大もうけした豪商の名残などがある)も行ったよな・・・
で、梼原(ゆすはら)という町へ行こうぢゃないか?となった。
梼原なんてシャレた名前の田舎があることは以前から知っていた。
なんせ、梼原川、北川川(不思議に川がダブるのである)という立派な川があるんだ。
梼原と言う名前の由来は平安時代に天皇の逆鱗に触れて蟄居命ぜられた藤原ナニガシが
この地に入って、梼原と命名したのだと歴史博物館で知った。
梼原に至る道沿いを流れる梼原川の上流域で車を停めて眺めていたら・・・
バイクに乗ったお爺さんが急に我々に近づいてきて
「見とるだけでは釣れんぞぉ~」とかなんとか妙なことを言う。
この川は何が釣れるンな?
「なんでも釣れるぞぉ~」と爺たま。
どんぐりのような目が日焼けした丸っこい顔の上のほうについている。
「これみてくれぃ!」
何よ?
おやぁ・・・立派な鮎ぢゃいか?
落ち鮎なんだろうが、七寸五分ほどの鮎がタモにぎっしり。
「そうよ!」
どんぐり眼が一層丸みを増したような気がした。
爺たまとしては得意満面なわけだ。
で、オイラ達を見つけてバイクを寄せてきたと言うわけだ。
兎に角、自慢したいわけだ。
田舎のお爺たちは、退屈し切ってるんだ。
皆が凄い、凄いを連発すると、頬が紅潮してどんぐりが光ろうというものさ。
梼原川の上流域。稲の刈り取りが行われてる。
流れには、オイカワのような魚が群れをなして泳いでた。
素晴らしい里川だ。
山奥の宿を出て1時間弱、梼原のダウンタウンに到着。
これがまぁ・・・・
びっくりするように美しく整備された町並みで
この辺りだけは
電柱やら電線なんてものが一切地下に埋設されてるらしい。
日曜日午前11時頃の梼原ダウンタウン
整備されてはいるが人っ子一人見当たらない。
ここは透明人間の棲む町か?
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交差点には妙な建物がある
なんでも著名な建築家が設計した物産館みたいなもの。
左手奥には地酒を売る店。
中では小娘がみやげ物を売ってるだけで何も買いたいモノはない。
左手の地酒屋はなんと閉まってる。
まるでゴーストタウンのようなありさま。
安倍政権で言う地方創生なんて言ってみても、たかだかこんなものなのか?
税金といったってスズメの涙ほどでしかない田舎町で
こんなことをするのが地方の再生につながる筈も無い。
一言・・・貧しいなぁ~。
そこから、僅かの距離に町役場というものがある。
ここも、同じ建築家の手になるもの。
中に入れば・・・
とか・・・
こんな風情で
日曜日なのに何故か役場に女性が居て案内などをしてたが
特に見たいものがあるわけでもない。
著名な建築家が作ったと言うだけの建物そのものが見世物みたいな寂しさだった。
オイラの一言・・・
くっだらねぇなぁ~。
税金の無駄使いとしかいいやうがない。
こういうことをして平然としてる人間の心のすさみようはどうだ!
著名な建築家さんなら
かかる企画が持ち込まれた時に即座に断る見識が無ければ
名が廃ると思うんだけどな。
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梼原と言う美しい田舎にむごたらしい人間の顕示欲が
汚らしい絵を描いてしまったって感じだった。
誰言うともなく・・・
「早く宿に帰って碁打とうぜ」
「そうぢゃのぅ」
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小一時間掛けて宿に戻れば若者達が渓流沿いの草の上で
BBQの準備にいそしんでいたのでした。
こちらのほうが、よっぽど絵になる景色でありました。
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地方創生とは何をすべきなのか?
愚かな政治家などには考えもつかないことでありましょう。
さぁ~今週から花のお江戸参りだ。
花のお江戸には美しい人の心が見て取れるでありましょうか?
乞うご期待!!
龍馬が脱藩する際に、最後に通った土佐の集落ですね。
太い本流には見事な魚たちが泳いでいると言う話でした。
梼原が出身の鮎釣り名人がつりたての鮎を焼いて鮎飯を作ってくれたことも思い出します。
竜馬もこの土地を抜けて脱藩した・・・凄い覚悟ですね。
ぼんちゃんさんも釣りがお好きなんですね?