急に寒くなったので母に温かい服を持って行こうと思いたち
肌触りの良いものを探そうとショッピングモールに行った時の話です。
買い物が済んで、母の所に行く為バスを待っていると
両杖をついた足の具合がかなり悪そうなおじいさんが来ました。
ベンチに座っていた私もほかのベンチに座っていた方も
おじいさんに席を譲ろうとしました。
『ありがとう助かります』とベンチにやっと座ったおじいさんは
○○町まで行くようですが、先ほどバスが出たばかりなので待ち時間がかなりありました。
タクシー乗り場も何人もの方が待っていました。
バスを待っていた女性の一人が
ショッピングモールまでお客さんを乗せてきたタクシーが空くと素早く拾い
『私も○○町を通って帰るから、一緒に行きましょう。
料金は私が払うからね。』と
タクシーにおじいさんを乗せ、隣にサッと乗り込み去っていきました。
私はベンチを譲っただけでしたので
親切にも上があるもんだ・・・と思っていると
その場にいた女性が
『あんなに親切なふりして、家までついていて
詐欺を働いたりする輩が居るから気を付けないかん!』
と言いました。
今の世の中では一理あるかもしれませんが
私はあの女性は慈悲の心でおじいさんを送ってあげたと
信じています。
母に服を届けての帰りのバスは、買い物をしたショッピングモールを回って帰ります。
ショッピングモールバス停でお客さんが昇降し発車寸前と言うときに
運転席横のドアをドンドン叩く元気な老女。
ドアを開けてくれた運転手さんに
『友達が今、走って来てますき、すみませんがもう少し待ってあげて!』
とバスの後方を指さしています。
バスの後方を見ると
ヨタヨタと歩くような速度で、転びそうになりながら必死で走るもう一人の老女。
バスのステップを上がるとポールに両手でつかまって
真っ赤な顔でゼーゼー息を切らして立っているのがやっとのようです。
『危ないですから、座って下さい』と運転手さんがアナウンス。
車内はパラパラとあいていました。
前方の女性が一人がけの席を立って
老女の方に向かって
『ここ空けたから!危ないから、早く、ここに座りなさい!』と
とても強い口調で手招きしました。
老女はその女性の視線を交わすように
ゆっくり斜め横に首を傾け
私と目が合いました。
私が横の席を広く空けて
『どうぞ』と言うと
ドッドッと倒れこむように隣に来ました。
バスが走り出してしばらくして、呼吸が整った老女が
『ありがとう。あの人も親切で言うてくれたと思うけど
高飛車なのは苦手。』と言いました。
返事につまり苦笑するしかありませんでした。
言葉って大事ですね。
世界中の言語の中で
日本語が一番美しく
日本語が一番神に近い
と言われる方もいます。
言葉は言霊、1音1音に魂が宿ると言うことでしょうか。
無意識に言葉を使っていますが
ホントはとても大切なものなのですね。
あの日は普段は深く考えもしないようなことを
2つも真剣に考えました。
偶然は一つもなく全ては必然と
運命学の大家も言われています。
こんな世の中だからこそ
言霊が大事なのでしょうね。
今日もご訪問ありがとうございます。
うんうん、うんうんと思いながら読ませていただきました。
同じ言葉、同じ行動でも、言い方、やり方で随分と違った物になりますよね。
言葉って難しい、されど言葉にしないと伝わらない。
電話の受け方でも『少々お待ち下さい』と
『少々お待ちいただけますか?』
言い切り型と相手の事を気遣う言葉で、相手側の印象も変わってきますよね。
顔の表情とイントネーションのわからない
この文字のやり取りでも誤解を招く事があるので、気をつけて文字を並べなきゃと思っています。
共感して頂いてありがとうございます。
電話のことも文字のやり取りもほんとにそうですよね。
いつもは無意識に発している言葉ですが、大事ですね。
私は話すのが苦手ではないけれど、下手なのでこれからは気を付けようと思います。
心に届くコメントありがとうございました。