鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

希望の継承者サーシアー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第一話

2019-08-12 09:36:47 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第一話




ガトランティス戦役から十二年。
ヤマト型一番艦ヤマトは、太陽系外周パトロールの任務に就いていた。
この年、最後のパトロール任務、正式に艦長に就任した古代 進も今や35歳、大人の魅力を感じさせていた。

【第三代 宇宙戦艦ヤマト艦長 古代 進】
階級は大佐である。

宇宙戦艦ヤマトもまた、幾度かの改修を施し、これまでの培った技術を惜しみ無くつぎ込み、その外観からは想像もつかない、最新鋭アンドロメダ級の改良型に匹敵するほどまでに成っていた。

波動エンジンにはスーパーチャージャーが追加装備され、連続ワープが可能と成った。
また、主砲は従来の陽電子衝撃砲から波動砲の百分の一のエネルギーを薬莢に詰めた九十九式波動カートリッジ徹甲弾に変更、これにより、波動砲発射直後でも、主砲斉射が可能と成った。
そして、探査強化の一環として自動航法室直下に新たに全天球レーダー室が増設された。
更に第三艦橋には、タイムレーダーが増設された。

「艦長。まもなくパトロールエリア折り返し宙域です。」
森 雪や、西條に代わり新たに今年から着任した折原 真帆が告げた。



「うむ。」
「島。航路を地球へ合わせろ。」

「了解。」
島は操縦桿を左手で右に切りながら、制御バーニア及びスラスターコンソールを入力、操縦桿を前へゆっくりと押し倒した。
艦首と艦尾に幾つもの蒼白い炎が、縦横斜めと、点(つ)いたり消えたり、時には長く噴射、ヤマトは最小回転半径を描いて回頭した。

「ヤマト。地球へ向け、発進!」
イメージ曲宇宙戦艦ヤマトTHE・ALFEE.ver.


◆◆◆◆


無限に拡がる大宇宙__。
静寂に満ちた世界。
死にゆく星、生まれてく星、そう宇宙は生きているのだ。

天の川銀河の中心部から約30.000光年離れた宙域に存在する太陽系。
その太陽系は絶望の縁に立たされていた。

それは、暗黒星団帝国の手によって、行われていた__。



「オペレーター!あの惑星に向け、超重力波を射て!」

「超重力波、送射!!」

「重力特異点、形成されます!」

「うむ。」
「物質転送波、最大送射ーーーッ!!」


質量が太陽の三十倍はある惑星が、徐々に赤く染められてゆく。
やがてその惑星は、赤色巨星の段階を経て、白色矮星となり一生を終えた。

重力の崩壊がはじまる。
星の収縮を押し留めるものは何も無いため永久に縮み続ける。
こうしてシュバルツシルト面より小さく収縮しブラックホールが形成された。

そして、物質転送波により、強制的にワープさせた。

時に西暦2215年末__。

地球は、まだこの事実を知らなかった__。


◆◆◆◆


「そう言えば古代。」
「娘さんの美雪ちゃんは元気かい?」
「地球に帰還する12月23日は誕生日だろ。」
「雪さんと親子水入らずでお祝いだな。」
「しかし、シュトラバーゼの出来事の後に、お前と雪さんが結ばれていたなんてな。」

「……コホン。」
「……島、島航海長。余計な事はいいから、航路計算を間違えるなよ。」

「おいおい。古代艦長殿。」
「俺が、一度でも航路計算間違えた事ある?」
「それに今さら照れるなよ。」

「アハハハハ。」
第一艦橋内が笑いで包まれた。


古代 美雪

古代と雪の娘。12歳。(11歳と11ヶ月)昼間は、母親である雪(古代 雪)が地球連邦長官の秘書として、勤めている事そして、美雪自身が不登校である事から佐渡フィールドパークに預けられている。
将来はこの佐渡フィールドパークの動物の世話をしたいと思っている。




第二話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。