ー希望の継承者サーシアー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝
第五話
「サーダ総軍師と言いましたね。」
「自分の返事を聞かせてやる。」
「自分の返事は、目の前の未来を掴む事だ。イスカンダルの船を救助する。」
古代の回答はイスカンダルの船シュヘラザードを救助するであった。
「ほほう。」
「母星を見捨て、イスカンダルの船を助けるか。」
「それで良いのだな。古代艦長。」
「では、古代艦長。お前たちの母星は、我ら暗黒星団帝国が頂く。」
「三日後、あと三日後には、お前たちの母星が我らが造り出したブラックホールに呑み込まれる。とくと見届けるがよい。」
不適に高笑いするサーダ。
そこで、サーダとの映像通信は「プツリ。」と切れてしまう。
そんな中、古代は命令を継続、指示を飛ばした。
第四格納庫で待機する佐々木中尉に発艦命令が下り、佐々木中尉の搭乗するコスモブースターは、イスカンダルの宇宙船(ふね)シュヘラザードを護衛、臨戦体制に入った。
同様にヤマトもまた、臨戦体制に入った。
「あの超巨大母艦の様子を警戒しつつ、シュヘラザードとの距離を詰めよ!」
「ヤマトの動きを警戒しつつ、この宙域を離脱する!」
「遮蔽シールド展開準備!」
「亜空間魚雷に我がインペリアルのエンジン音をインプット、私の合図で発射せよ!」
「ヤマトの眼を欺(あざむ)く!」
こうして、ヤマトがシュヘラザードの保護を行うのと同時に、サーダはインペリアルに装備される遮蔽シールドを展開、そしてデコイ(囮)魚雷を一本のみ発射、あたかもこの宙域から離脱したように見せ掛け、その場に姿を隠した。
◆◆◆◆
一方、イスカンダル ガミラス星、軌道上に突然現れた自由軌道惑星アクエリアスに、アベルト・デスラーの命令により、調査に訪れた調査団は、この惑星(ほし)に設置去れた幾つかの人工構造物を発見、調査した。
調査した結果、この人工構造物は比較的、近年に設置された事が判明、その報告をアベルトに打診した。
その報告を聞いたアベルトは、調査団に対して他に遺跡等の有無を含め調査を命じ、自ら艦隊を率いりアクエリアスへと赴いた。
【アベルト・デスラー座乗艦
改・ゲルバデス級戦闘母艦ゲルバデス・セカンド(Ⅱ)】
「気に入らんな。」
アベルトは呟くように口を開いた。
わりと近年に、この伝説の女神が存在すると云われ語り継がれてきた惑星アクエリアスに、建設、設置された人工構造物。
何の前触れもなく突然の出現。
アベルトに限らず、腑に落ちない者が、ほとんどである。
「タラン参謀長。調査団の第二陣を派遣、報告にあった近年設置された人工構造物を調査させよ。」
「それと、本国(ガミラス)に残るディッツ総参謀長に防衛艦隊を本国とイスカンダルの中間点に展開を通達せよ。」
「この伝説の惑星アクエリアスの突然の出現、裏がありそうだ。」
「ザーベルク。」
◆
【アベルト専用艦:戦闘母艦】
【量産型戦闘母艦】
改・ゲルバデス級
艦種:航宙戦闘母艦
全長:780m
全幅:80m
主機関:ゲシュ=タム機関
武装
460mm:三連装陽電子カノン砲塔×4基
(三番主砲塔は格納式)
280mm三連装陽電子カノン砲塔×4基
六連装ミサイル発射機×2基
(艦橋後方)
遮蔽式上部砲戦甲板×2基
280mm三装装陽電子ビーム砲塔×各1基
133mm連装陽電子ビーム砲塔×各2基
対空レーザー砲×各16門
遮蔽式下部砲戦甲板×2基
133mm三連装陽電子ビーム砲塔×各2基
搭載機
空間格闘戦闘機DWG262ツヴァルケ
格闘型ブリッジ(脱出用)
◆
【デスラー座乗艦専用デスラー砲艦】
全長:235m
全幅:74.6m
自重:49,500t
主機関:ゲシュ=タム機関
兵装
ゲシュ=ダールバム=デスラー砲×1門
亜空間魚雷発射管×4門
瞬間物質移送器×1基(2基で1組)
三連装無砲身レーザー砲塔×2基
三連装パルスレーザー機関砲×8基
磁力機雷散布装置
アンドロイド兵部隊制御システム
◆
【量産型ゲルバデス・セカンド搭載デスラー砲艦】(デスラー砲艦隊共通)
全長:235m
全幅:50.0m
自重:48,000t
主機関:ゲシュ=タム機関
兵装
ゲシュ=ダールバム=デスラー砲1門
八連装回転速射砲塔×6塔
(前部に3塔、後部に1塔、左右デッキ上に各2塔)
アンドロイド兵部隊制御システム
第六話へ
つづく。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。
使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。