鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

白銀の巫女ー桂木透子ー宇宙戦艦ヤマト2202外伝:第十六話

2018-12-03 20:13:42 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝



ー白銀の巫女ー桂木透子ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第十六話




ヤマトが沈んでゆく・・・

白色彗星へと沈んでゆく・・・

地球艦隊も壊滅・・・

「うふふ。」
私は笑みを浮かべた。
ヤマトが沈んで、地球艦隊が壊滅したからではない。

まもなく新生児が誕生する。
その喜びから私は笑みを浮かべたのだ。
地球人とガミラス人の血が混ざったハーフの子。
ガトランティスのD.N.Aをも持つ特殊な子。

光をもたらすか・・・

闇をもたらすか・・・

すべては"新星ゼムリア"の核と成る子。



私の頭の中に甦るあの忌まわしき出来事・・・

すべてをやり直すには、大帝(あなた)
を葬るしかない・・・

揺れが激しく成って来たわね。
脱出も困難に成って来たようね。
慌ただしく逃げ惑う光景が、ひしひしと感じるわ。



私を脱出させようと、このヤマト(ふね)の船務長:森雪が私の独房室(へや)へ現れた。

「無駄よ。あの白色彗星の重力波からは、ここまで墜ちては抜け出せない。」



そんな会話をはじめた時だった、ヤマトの慣性制御バランサーが、エネルギー不足により停止、ヤマトが大きく傾く。
同時に私の股を潜らせたい女、山本玲が独房室(へや)へ現れた。
私を脱出させる為ではなく、クラウスを脱出させる為に探しているところ、偶然に森雪を見掛けた。
そんなところだろうと私は思った。





「キーマン中尉!!」



「山本さん!手伝って!!」

そんな時だった独房室(へや)の天井が剥がれ墜ちて来たのだ。
森雪はとっさに山本を突飛ばし、剥がれ墜ちて来た瓦礫から彼女を救った。
私は幸い瓦礫に埋もれる事もなく、命は救われた。
瓦礫に埋もれた森雪も怪我はしたものの命に別状は無かったようだ。
気がかりなのは、あのガミラスのお腹の子。
暫くして、その情報は私の耳に届いた。
どうやら無事のようだった。
いち早く、独房から佐渡艦医の居る医務室に運ばれたらしい。
よっぽどの事が無い限り、ヤマトの艦内では一番安全な区画。
下手に脱出するより安全。
無事と聞いて「ホッ」としたのか私は気を失った・・・




◆◆◆◆





どれくらい気を失っていたのだろう?
懐かしい風を感じている。
髪の毛、一本一本の毛先から足の指先までの細胞が、活性化されてゆくのが解った。

そして、どうやらあのガミラスの女兵士も"しもべ"の加藤はヤマトから脱出し、救助に駆けつけた"銀河"とか云う艦(ふね)に乗艦したらしい。



「死ねなかったのね……。」心の中で呟いた。

ヤマトが墜ちた場所が解ったわ。
私の故郷(ほし)"ゼムリア星"。

惑星ゼムリア・・・



既に死滅した惑星(ほし)・・・

私が大帝と呼ぶ"ズォーダー"と出逢い、愛を育んだ惑星(ほし)・・・

そして、私とガトランティスの元凶の惑星(ほし)・・・





「すべてはゼムリア(ここ)からはじまった……。」


第十七話
つづく。


使用している画像はイメージです。
一部、ネット内に出回っている拾い画像を使用しています。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。

機動戦士ガンダム ナラティブNT感想

2018-12-02 14:37:54 | 日記



公開初日に観て来ました(^^)

私的、総合評価★★★☆☆3.5かな(^^;

ユニコーンも全然、観ていない私でも楽しめた作品でした。

予告編に出て来た"奇跡の子供"と呼ばれた子のお話なんだけど、結構、ガンダム内の歴史をさかのぼるのね。
ティターズの強化人間の研究所とか、ファーストのララァとかシャアとかね。
シャアはハッキリ顔が描かれていた訳ではないけど、ファーストを観た方なら、私みたいなガンダム素人でも解る。

結局、青年期まで成長した三人が今までの"気まずさ"みたいなものを消化する。そう受け取れた作品。



私には三人内でミシェルが主人公に思えたw

ミネバはファンサービスかな!?

ラストは続編作るよ。みたいなラストに感じだな(^w^)

てか、主人公機のガンダム弱いよね?
0083の時もそうだけど、三タイプ企画で出来たから、出しました感が見え見え。

↑↑↑
これだけの重装備、重装甲でも弱い。
この辺りが裏切られた感じ( ̄^ ̄)

ブラックバードー宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー

2018-12-01 20:26:58 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝


ーブラックバードー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝


ー西暦2202年・初頭ー


ー地球連邦防御軍・月面鎮守府ー航空科・零式無人化研究所ー



「…と云う訳。」
「やってくれるね!?」研究所所長が直に告げて来た。

俺より二つ、三つ若い三十代前半くらいの女史って感じだな。
下ぶちメガネにショートボブの髪型。
かつて、あのヤマトに乗艦していたらしい。
その"女所長さん"が云うには、それは量産型コスモゼロをA.Iによる無人化すると云うものであった。

俺は即答で引き受けた。
俺の名は「風間 真吾」"義足を付けたエースパイロット"の異名を持つ。

ガミラス戦役で軍属、民間を問わず、多くの命が奪われた。
そして、僅か三年で新たな敵ガトランティスの襲来。
いくらガミラスと和平を結び、ガミラスの支援があるとは云え、復興はもとより、軍に関しても人手不足。

ガミラスのアンドロイドを量産はしているが、それでも間に合わない事態にまで戦況は悪化している。
軍拡を掲げ、馬鹿デカイ戦艦を何隻も量産、戦場に投入を繰り返す。
だが、人間はそうは行かない。
最低でも、この世にも生を受け十五年、それから下士官学校に入学して最低でも三年の月日が必要だ。
十五年プラス三年で十八年。
そこから専門職に必要な知識と技術など、修得するのに主席クラスでも一年以上は必要。
トントン拍子に進んでも、十九年も必要だ。
それも万を超える新生児が誕生して、やっと今の現実に追い付くかどうかだ。

あと二十年も、戦争状態で"アチラさん"に攻撃を中断してください。なんて都合よく行く訳もない。
そんな状況を打破する為、戦艦に比べコストの安い航空機に白羽の矢を立てたって訳さ。
「A.I」による完全無人化。
ガミラス戦役前から機動力と攻撃力には定評もある通称"コスモゼロ"が選ばれた。
開発当初は確かにコストが掛かり過ぎるとされ、量産化は見送られ初期ロット分のみ生産された。

俺は、その時もテストパイロットだった。
俺が軍人でいる為にはテストパイロットしか無かったからな。

俺がテストパイロットでも、軍人にこだわるのには訳がある。


◆◆◆◆


ー十八年前・火星アルカディアシティ上空ー

「此方、アルファ2(トゥ)。"定時爆撃"を開始する。」
「早いとこ、火星自治区長も、降伏しちまえば俺も楽なんだがなぁ。」俺は制空権を味方にお気楽に爆撃を指示通りにこなすだけの日々を送っていた。
爆撃と云っても、もうほとんど軍関係の施設は空爆済み。

定期的に空爆を繰り返す日々、早く降伏しろ!と瓦礫に空爆。
そんな時だった、少年期に入ったばかりの男の子とまだ、幼年期の女の子の兄弟が、小石を拾っては、届きもしない遥か上空を飛行する俺の機体に向かって投げてくるのが解った。
高度を下げると、投石を止め、"あっかんべー"をして何処かへ走り去る。

それから何日かそんな任務の日が続いた。
俺は自身に自惚れていた。
絶対の自信も持っていた。
だが、そんな俺に神は罰と罪を与えた・・・
空爆目標が無いまま、降伏を促す為の空爆。
何時ものように投石する兄弟。
一つ違っていたのは、火器を持つ民兵が潜んでいた事。
俺は投石をする兄弟をからかうつもりで、超低空飛行でアクロバット的な飛行を見せた。

「ガガガガガーーーッ!!」三十ミリ機銃弾の嵐が、俺の愛機:ゼロに襲いかかり、火だるまのゼロ。
現地で改良された火器なのだろ。
火だるまのゼロのキャノピー越しに目に飛び込んで来たその火器が零式の機銃である事が解った。

どれくらい眠っていたのだろか。
俺が気がついた時は、野戦病院的なベッドの上だった。
紅い眼をした少女と兄が、俺を看ていた。
紅い眼をした少女は兄に隠れるように、兄の背中から顔を覗かせ、睨んでいた。
どうやら俺は、火星解放軍の施設に収容されたのだと、気づいた。
それと同時に右足を失っている事にも・・・

あの紅い眼をした少女が、今はエースパイロットか……。




◆◆◆◆




俺は、この零式の改良型通称"ブラックバード"のA.Iを育て上げ、戦地に送り出す。
"死を恐れない。"このA.I(子)らに徹底して、俺の持っている技術(わざ)を教え込む。

そして、必ず「生きて帰れ!」とね。


~fin~


使用している画像はイメージです。
一部、ネット内に出回っている拾い画像を使用しています。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。