ブログ第二回、通常ならガラスブロック観察の活動紹介やガラスブロック自体の説明をするところですが、本ブログはそれ以外のまったく関係のない日常のことも書いていきたいので、今回は過ぎ去ってしまった短い夏の一日についてです。
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先月終わりに、用事があり自転車で20分ほどの距離にある市政センターへ行った。
日差しが強いため自転車を漕いでいると暑く感じるが、真夏のピークを過ぎたような気候で生命の危機を感じるほどではない。それでも、交差点にさしかかり、神社の境内の緑が見えてきた辺りで、今日が今年の一番夏らしい日だなと直感する。
ここ数年は梅雨もすぐに開けてしまい、9月に入っても残暑とは名ばかりの酷暑が続く長い厳しい夏が多かった印象だが、夏の概念をそのまま表したような完璧な日はそう多くない。日々の仕事や生活に追われ、ただむさ苦しいだけの日々が大半で、たまたまそこから解放されたような気分になるときにしか夏の素晴らしさを感じることはできない。梅雨開けから秋の始まりまでの2カ月を夏とすると、せいぜい2日間くらいだろう。今日はその日である。
ガラガラの市政センターで用事を済ませ、近くに鉄塔がよく見える場所があったなと思い出し、久しぶりに行ってみる。
久しぶりすぎて迷ってしまい、なんとなく当たりをつけて自転車を漕いでいると、高層階にガラスブロックがしつらえてあるマンションを見つけ、近くまで寄るため裏の道に回る。
マンションのよく見える道に出ると、建物は見えるかわりにガラスブロックは見えなくなってしまう。
向かいでは壁の工事をしていて、警備員が怪訝そうに私を見る。
それはそうだろう。平日の昼間、ママチャリで建物を眺めるいい大人。彼が警備員だからよかったが、世の中には警察官という人たちがいて、彼または彼女らはときに私を問い詰める。
こんにちは、どこかへ行かれる途中ですか
はい。夏を追いかけていて
夏を
ええ。夏は長いように思えますが今日こそ夏だと感じられる日は何日もなくて、気がついたら過ぎ去って、捕まえたと思ったら別の生き物だったりして。今日は夏のしっぽを捕まえられる予感がして、それで追いかけていました
はあ。
国道沿いから無事鉄塔を見て、以前から気になっていた団地の中にあるカレー屋に行く。団地は広く、カレーは美味しかったが、帰りには中学生の遠足?の行列に巻き込まれ、自転車を降りて炎天下を行進する羽目になった。ご覧のように、鳩は日陰で涼み、おばちゃんはふらふら歩いていた。そんな夏の一日。