奥武蔵の風

34 カメラ供養

 11月30日は、カメラの日。 1977年のこの日、小西六写真工業(現コニカミノルタ)が、世界初のオートフォーカス・カメラを発売したのを記念して制定されたとのことです。

 私の人生経験を振り返ってみると、「技術革新」が最も進んだことを実感できるのは、「カメラ」と「電話」です。

 古いカメラは、フィルム装填(そうてん)式で、撮影するたびにフィルムを巻き上げ、枚数がいっぱいになると、町の写真屋さんへ行って、現像と焼き付け(プリント)を 依頼し、出来上がりを待って、初めて撮影の結果が分かるというものでした。

 デジタルカメラの出現によって、カメラの技術とイメージは、劇的に変わりました。撮影した直後に、画像を確認できるのですから、便利になったものです。

 私の手元にも、いくつかのカメラがありますが、身辺整理の一環として、断捨離することにしました。

 一番古いものは、父親から受け継いだ「ミノルタSR-1」です。本体には、ミノルタの前身である「千代田光学」の社名がアルファベットで刻印されています。見た目の重厚さにたがわず、重さは1キログラムほどあって、時代を感じさせます。

 撮影した写真が自分の記録や思い出につながるのは当然ですが、カメラ自体も自分史に重なるもので、このカメラは一緒に海外生活をしたな、このカメラは子どもの成長を写してくれたんだ、などと思い出されます。

 考えてみれば、カメラは撮影者の意思でいろいろな被写体を記録しますが、けっして自分自身を被写体にすることはできないんですよね。まさに「縁の下の力持ち」と言うべき存在です。

 ありがとう、という気持ちで断捨離することにしましたが、「断捨離」という言葉も少し冷徹な気がして、現在使用しているカメラの被写体になってもらい、「供養」することにした次第です。

 ありがとう、さようなら、私のカメラたち。

 

(写真上)© ミノルタSR-1 ケースも本革仕様で重厚です。

(写真上)© ミノルタの前身「千代田光学」の社名入り。

(写真上)© これもフィルム装填式

(写真上)© Sonyの初期デジタル。レンズはカールツァイスですが、何せこのデザイン。使い勝手は悪かったですね。

(写真上)© これはスチール撮影もできるビデオカメラです。ビックカメラの領収書が一緒に保管してありましたが、14万5千円でした。

(写真上)© 小型軽量で、出張時・旅行時には重宝しました

(写真上)© 今回、断捨離することにしたカメラたちです。

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