今日11月23日は、勤労感謝の日。働く皆さんへ感謝の意を表します。
コロナ禍の時代になって、社会の底辺を支える「エッセンシャルワーカー」の存在が注目されるようになりました。連休などになると、マスコミの報道はワンパターンのように、空港や主要駅での旅行客の姿を映しますが、労働人口に占めるサービス産業従事者の割合が高くなった今では、連休になれば、遊ぶ人より働く人の方が多いんですよね。
それにしても、日本は、働く人々に余裕がなくなってきました。企業の業績が落ちこんで、総人件費を抑制する必要が避けられない場合、ヨーロッパでは、一人一人の従業員の給与や労働時間を減らして、痛みを分かち合いながら全体雇用を確保する「ワーク・シェアリング」(「ワーキング・シェア」)が主たる選択肢となるようですが、アメリカでは、一部の人々の犠牲の上に、企業の存続を図る「人員削減」が一般的です。
日本は、悲しいかな、アメリカ型の雇用形態を真似するようになってしまいました。少ない人員で企業効率を上げようと、多くの人々が、余裕のない働き方を強いられているように感じられてなりません。
そして、日本でもう一つ深刻なのは、家事・育児・介護などの「家庭内労働」の担い手の問題です。これらの無償の労働が、多くは女性によって担われている現状は、一刻も早く改善されなければなりません。
夫の収入だけで生活ができる家庭であればともかく、共働きが必要なのでしたら、家庭内労働は、夫婦が助け合って分担すべきです。家庭内労働を分担できるかどうかは、男性がどこまで家庭や社会に責任を持っているか、その自覚度を測る試金石かと思います。
共働きであるにもかかわらず、自分の仕事を口実に家庭内労働を女性(妻)に任せて逃げている男性(夫)は、自分が逆の立場だったら、どれだけの負荷になるかをぜひ考えて意識を改め、実行してください。妻が心身ともに疲労困憊(ひろうこんぱい)していることに、気付いていますか? 妻に言われた時だけ、言われた事だけを手伝って「自分は協力している」なんて思っているのなら、大間違いですよ!
協力とは、妻に言われる前に、自分から進んで業務分担することなのです。「家事・育児等 分担表」を作って目に付くところに貼りましょう。半々を目標に、できる範囲から始めればよいのです。難しいことではありません。家族(妻子)への「思いやり」と少しの「勇気」があれば、きっとできるはずです!
慣れれば、苦にならないどころか、むしろ家庭内の笑顔が増えて、「喜び」になってくるはずです。仕事の「段取り」も上手になりますよ。
(写真上)© 働く女性 「大原女」(京 陶人形)
(写真上)© 博多人形1 何を思っているのでしょうか。
(写真上)© 博多人形2 何を見つめているのでしょうか。
******************************************************