先日、青柳町の函館市公民館を訪ねた際、館内を案内してくれたNさんが、「石館ホールという場所もありますがご覧になりますか?」と言ってくださいました。
珍しいものが好きな私は、「はい、ぜひお願いします」と言って見せていただきました。
場所は、公民館に向かって右手の会館事務室の裏側にあります。
窓の外に公民館本館が見えています。
窓の外に公民館本館が見えています。
石館ホールと書かれた表示板。
扉を開けてもらうと、その空間だけ昔の香りを持っていて、不思議な感じがしました。
こちらは、函館市公民館の生みの親とも言える、公民館の前身『青年会館』建設に、自宅敷地400坪、建築費5万円(昭和5年の金額)、土蔵、木造家屋一棟など、合計10万円を函館市に寄付してくださった石館友作さんを記念して残された、まさに寄付された木造家屋です。
友作さんは、こちらの居間が大変お気に入りだったそう。
ペチカ、ドアのノブ、照明などに当時の面影が残されています。
昔の篤志家さんはまさに、「資材を投げ打って」社会に奉仕するという精神が豊かだったように感じます。
こちらの公民館だけではなく、函館では、図書館や水道事業などに多くの篤志家さんが活躍しておられます。
そのような先人の功績の上に私たちは生活していられるのだなぁと、しばし石館さんに思いを馳せました。
会館事務室も、石館さんが寄付した土蔵内にあります。
土蔵の中が事務室なんてすごいですね。
外から見ると、公民館の右手に、土蔵の事務室。その裏手が石館ホールです。
一時、タイムスリップしてみました。