「カッコウはコンピュータに卵を産む」というノンフィクション作品です。
ネタバレにならない程度に内容を紹介すると、次のとおりです。
「発端は75セントだった。研究者のコンピュータ・システムの使用料金合計が75セントだけ合致しない。天文学研究のかたわら、新米のシステム管理者となった著者の初仕事が、その原因の究明だった。どうせプログラムのミスさ、と軽い気持ちで調査するうちに、正体不明のコンピュータ・ユーザーが浮かび上がってきた。―ハッカーだ。誰かがコンピュータに侵入している。しかもこのハッカーは、研究所のコンピュータを足場に、国防総省のネットワークをくぐって各地の軍事施設や基地のコンピュータに侵入し、陸軍のデータベースを読みあさって、CIAの情報にまで手をのばしている。この電子スパイの目的は何か。どこからどうやって侵入しているのか。そしてその正体は?世界中に報道された国際ハッカー事件。そのハッカー相手に孤軍奮闘した若き天文学者がみずから書き下ろした、電子スパイ追跡ドキュメント。」
(「BOOK」データベースより)
ネットがまだ一般に普及する前の時代に起きた、ハッカーによるコンピュータネットワーク侵入事件が、事実に基づいて描かれています。当時のUnixコンピュータのことなども知ることができて、非常におもしろい作品です。
「世界中に報道された国際ハッカー事件」ということですが、私は今まで、このニュースのことを知りませんでした。
また、この本のことも、gooブログ「電網郊外散歩道」のnarkejpさんのご紹介で、初めて知りました。
こんなにもおもしろい本を、なぜ今まで知らなかったのだろうと、ちょっと悔しく思っています。
上巻と下巻の2分冊のうち、今、1冊目を読み終えたところです。
明日(2023年10月7日)からの3連休で、残りの下巻を楽しむことにします。上巻では、複数の国家機関に犯人追跡を働きかけても反応が鈍くて苦戦していましたが、下巻では、いよいよ佳境に入っていくはずです。
1991年発売ながら、今でもAmazonで、上下2冊の単行本を新品購入できます。
それでは、また次の記事で
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