「やっぱりご飯はガス窯だよ。」
「石窯のご飯も美味しいよ。」
昔はガス窯で食べていたが、今じゃすっかり電気釜。
手抜きと蔑むことなかれ。今の電気釜は馬鹿にはできない。
いや、昔の釜より美味しいご飯を作り上げるぞ。
電気釜だって十分美味しい。
急速炊飯モードがあって、こいつがすごい。
時間がない時、早くご飯が食べたい時、このモードでもご飯を炊き上げてしまいます。
昔はね、お米は30分水に浸しておかないと、ごわごわのご飯になっていた。
それが当たり前だったから、飲食店でアルバイトした時に研ぎ終わった後ですぐに
火をかける炊飯にびっくりした。
「えー、それじゃご飯がごわごわになりますよ。」
「いいんだよ。」
・・・・・。
お客に出すのにそんなものなのか。
「いっけね。ご飯炊くの忘れてた。」
親が帰ってくる前にご飯を炊いておかないと。
親が共働きだったからご飯は毎日炊いていた。うっかり時間を忘れていたから
ご飯が炊きあがるまで時間がない。
お米を研ぐのは手慣れたもんだが、炊きあがり時間だけはどうにもならない。
どうしたものか。
そうだ!
お米をお湯で炊けばいい。すぐに沸騰するじゃないか。
こども心に考えて、研いだお米をお湯に浸してガス窯へ。
コンピューター制御なし、急速炊飯 スイッチオン。
すごいよ! 本当に10分位でご飯が炊けた。ガス窯のスイッチが自動で戻った!
おいらは天才だ。ハハハハハ・・・・・。
いざ、夕飯になって、お釜を開けたらぶっ飛んだ!
白濁したお湯の下に出来損ないのお米がしっかり沈んでた。
今の時代の炊飯器、急速炊飯でもご飯を炊いてしまう仕組みが分からない。
熟成炊きモードより美味しくないが、しっかり食べられるご飯が炊ける。
今の炊飯器は本当にすごい。
スーパーAI搭載になったらどうなるか。
でもね、この前石窯で炊いたご飯を冷凍にしたら、電気釜で炊いた冷凍ご飯と
確かに色が違っていた。
絶対何かが違うんだ。