とんかちドリルズ

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The Mystery Of TomCurren's TigerToeの和訳

2025-02-11 07:07:00 | surf
2014/3/27 AndrewKidmanがピルグリムのWebサイトに記した"トムカレンの虎のつま先の謎”の翻訳を友達のチャットGPTくんに依頼しました。
かなり謎めいた内容ですが、ご覧下さい。
 

クラシックなライトの石畳ポイントであるリンコンで育ったトム・カレンは、70年代後半から80年代初頭にかけてクイーンズランドのポイントで繰り広げられていたサーフィンと自然な親和性を持っていた。彼が初期に強く憧れていたのが“ラビット”であり、カレン自身「当時はラビットの率直さを真似していた」と認めている。カレンのサーフィンを見ると、そこにははっきりとしたスタイルのつながりが感じられ、それはラビットに影響を与えたマイケル・ピーターソン(MP)にまで遡るのだ。

今年のはじめ、運命の巡り合わせか、カレンは私とともに映画と音楽のプロジェクト「Spirit of Akasha」に参加するためゴールドコーストに飛んできた。ちょうどグリーンマウントのポイントには小さな東うねりが入っていたので、私は1971年当時の『Morning of the Earth』でマイケル・ピーターソンが使っていたシェイプ(MPシェイプ)を車に用意して待っていた。実を言えば冗談のようなものだった。「まさか『Spirit of Akasha』のために、カレンと一緒に『Morning of the Earth』でのあのクラシックなMPのシークエンスを再現する気なのか? いや、それはさすがに無茶だろう」と思っていたからだ。しかし、それでもトムがこのプロジェクトに入り込むには最適なアプローチだった。グリーンマウントで、小さな波ではあったが、オリジナルのMPシェイプで数本乗ってみることで、彼は作品の世界観をより深く捉えることができたのだ。

カレンがサーファーとして持つ優雅さのすべてが、マイケルのボードではあまりうまく発揮されなかった。30年にわたって慣れ親しんだスラスターの動きは、1971年当時の細身のレールとロールボトム、そしてテールから3¼インチの位置に9½インチのフィンを装着したこのボードとはまるで相性が合わなかったのだ。加えて、その日の波は風の影響で力がなく、ブレイクも弱かったため、カレンの流れるようなサーフスタイルを活かせる状況ではなかった。決してカレンにとって最高のセッションとは言えなかったが、それでもこのサーフィン体験の中で、ある種の“種”が彼の中に芽生えたのは確かだった。

旅も一週間ほど過ぎた頃、トムは私に「シングルフィンをシェイプしてもいいか?」と尋ねてきた。「どんなシングルフィンを考えているの?」と問い返すと、彼にはいくつかアイデアがあるようで、詳しく説明してくれた。ここでできるだけそれを噛み砕いて伝えようと思うが、正直なところ、その大半は私には理解しきれない内容だった。

トムは「シングルフィンが作り得る最速のサーフボードにならない理由はない」と考えている。1本のフィンをまっすぐセットすれば、さまざまな角度でトウインされた複数のフィンよりも接水面積が少なく、抵抗も小さくなるというのが彼の理屈だ。私もそこは同意できる。ただし、彼が続けて問題視していたのは、その速さをどうコントロールするかという点だ。レール近くにトウインされた複数のフィンが果たしている役割、つまり“コントロール”をどう実現するかという課題が残るのである。

この1年ほど、トムはダニエル・トムソンがシェイプしたボードを数多く乗ってきた。ダニエルのボードはウェイクボードやカイトボードの影響を強く受けており、幅が狭い一方で全体的には平行に近いアウトラインを持ち、ワイドポイント(最も幅広い部分)を前寄りに配置している。これによってボードはノーズやテールが極端に絞られることなく、プレーニング性能や浮力を高められるのだ。ダニエルはこうしたボードを「Modern Planing Hulls(モダン・プレーニング・ハル)」と呼んでいる。トムに作られたボードは5’6”のスラスターで、トムはこれをとても気に入り、ダニエルが一部のデザイン理論を“黄金比”に基づいていると説明していた。

私はそこから、トムが“黄金比”とワイドポイントを前方に置いたシングルフィンを作りたいのだと理解した。しかし私が黄金比について本を読めば読むほど、またトムがそれを説明してくれればくれるほど、話はどんどん複雑になっていった。簡単に言えば、黄金比とは美しい形状を生み出す比率であり、美術、数学、工学、デザイン、建築などあらゆる分野で応用されている。また自然界にも存在し、宇宙の根本にある螺旋(らせん)構造や、オウムガイの貝殻の内側にも見ることができる“壮麗なカーブ”だということだ。

数式を分解してみると、その比率はおよそ「1.618…」となる。トムは、この“黄金比”をサーフボードに応用するため、ボード全体の長さの「1.618…」の位置にワイドポイントがくるよう、センターよりも前方に配置したいと考えていた。そこまではわかりやすかったし、実行も容易だった。ところが彼は「ブランク(サーフボード用の未成形フォーム)を逆向きに使い、ノーズをテール側に、テールをノーズ側にする」形でシェイプしたいと言い出したのだ。これは私の常識からすれば、まったく理解できなかった。なぜならロッカー(ボードの反り具合)はサーフボードの性能を左右する非常に重要な要素であり、現代のブランクには、30年の年月をかけて完成度を高めたスタンダードなロッカーが備わっているからだ。シェイパーはプレーナーで微調整し、自分が求めるサーフスタイルに合わせてロッカーをカスタマイズする。基本的には「フラットなロッカーはスピードを、テールロッカーは操作性を、ノーズロッカーはパーリング(ノーズから突っ込むこと)を防ぐ役割を担う」。こうした実績あるカーブを使えるように、ブランクメーカーはシェイパーへ最適なブランクを提供している。それでもトムは「そうじゃないんだ。新しいカーブを生み出したいんだ」と主張し、言わば“車輪の再発明”を望んだ。ボードのアウトラインを前後逆に描き出したその形は魅力的ではあったが、ロッカーはどう見ても奇妙だった。私は「それでは機能しないんじゃないかな」と説得してみたが、「いや、絶対にうまくいく。こうしたいんだ」と彼は譲らなかった。

彼ほどの実績とシェイピングの血統を持つサーファーに反論するのは難しい。実際、彼はこれまでに自分でシェイプしたボードが一枚しかなく、それは1980年に作ったシングルフィンだけだという。それでも、彼の体内には父親であるパット・カレンの血が流れている。パットはノースショアのワイメア湾に挑んだオリジナルシェイパーの一人であり、トムが子どもの頃に乗っていた最初の数本のボードを手がけた人物だ。

「わかったよ」と、トムが取りかかろうとしている作業を眺めながら私は言った。「任せるから、ちょっと芝刈りしてくるわ。」

それから1時間ほどして戻ると、トムはシェイピングルームの外に立ち、ブランクを手にしながらロッカーを見つめ、困惑した表情を浮かべていた。

「これじゃダメだな」と彼はついに口を開いた。「ボードを反対向きにしなきゃ。そうなると、“黄金比”の位置がズレちゃうんだよね。」

そこで私は言った。「じゃあ、前に設定していた黄金比のワイドポイントが後ろに来るだけだろ? でも、サーフボードのデザイン自体に黄金比を取り込んでいることに変わりはないじゃないか。」

「そうだね、それなら問題ない!」と、トムは納得したようで、少しうれしそうに見えた。

トムが望んだのは、週の初めに乗ったMPボードのようにダウンでピンチドなレールだった。彼は時間をかけて丁寧にシェイプし、思い通りの仕上がりに近づけていった。ボードの前方3分の1に施したロールも、その実現を助けていた。彼は職人的なシェイプ技術においては経験不足かもしれないが、自分が何を求めているかを正確に理解している。長年サーフィンをしてきたからこそ、ボードにどんな要素が必要なのかがわかるのだと説明する。「好きなレールの形状や、ボリューム、幅なんかはハッキリしてるからね」と。見ている限り、トムはかなり小さく、扱いやすいボードを好んで乗るようだ。

「タイガー・トー・ワン(Tiger Toe One)」という名前は、トムが70年代のバンド「ジェファーソン・スターシップ」の曲「Ride the Tiger」に執心していたことにちなんでいる。そのスペックは、長さ5’8”、幅18 5/8(ここが最終的にノーズから1.618…の位置にあたるワイドポイント)、厚み2 ½というものだ。

そして、トムがロッカーを最終調整し、ワイドポイントをセンターより後方に置いたことで判明した興味深い事実は、実はこの特徴が、過去30年間トムが乗ってきたアル・メリックのボードのほとんどに共通していたということだ。奇妙に思えるが、真実である。もしかすると、“黄金比”がもたらす不思議な力の表れなのかもしれない。

トムが「タイガー・トー・ワン」に初めて乗ったのは、テリー・フィッツジェラルド(Terry Fitzgerald)と一緒に訪れた北海岸のビーチブレイクだった。テリーは「タイガー・トー」のアウトラインを、彼自身が70年代初頭に作っていた“Paddle Pop”スティックに似ていると評し、「ほら、巡り巡ってみんなつながるんだよ」と言った。

トムがこのボードで波に乗る様子は、1985~86年にチェイン・ホーラン(Cheyne Horan)が乗っていたラウンドノーズのシングルフィンを思い起こさせた。それ以前、チェインはジェフ・マッコイのシングルフィンに乗って4度世界ランキング2位になった実績がある。しかし、1985年と86年にチェインが少し奇抜なラウンドノーズ・シングルフィンに乗り続けた結果、コンテストでは“時代遅れ”と見なされ苦戦を強いられた。当時のジャッジたちは、急激な進化を見せていたスラスターのエッジ感と比べ、チェインのスタイルを陳腐だと判断してしまったのだ。皮肉なことに、チェインがラウンドノーズ・シングルフィンでトップ16から落ちていく一方、1985年にはトム・カレンがアル・メリックのスラスターでワールドタイトルを獲得している。記者から「なぜ他の選手のようにスラスターに乗り換えないのか?」と問われたチェインは、いつも「自分はこのボードのフィーリングが好きなんだ」と答え、シングルフィンに対する信念を曲げなかった。

その日、ビーチブレイクでラウンドノーズ・シングルフィンを自在に操るトムの姿を見ていると、過去と未来が重なり合うような、何とも言えない皮肉を感じずにはいられなかった。チェイン・ホーランは当時、もしかするとずいぶん先を行っていたのかもしれない。今になってシングルフィンがある種のカムバックを果たしつつある中で、あの頃チェインが追い求めていた感覚を、私たちはようやく理解し始めているのではないだろうか。

 

では、トムは「タイガー・トー・ワン」をどう評価したのか? 彼はこのボードをたいへん気に入り、そのまま自宅に持ち帰ってしまった。そればかりか、翌週には私に電話をかけてきて、「裏庭にシェイピングルームを作ることにしたよ。もっとボードをシェイプしたいんだ」と教えてくれた。

その翌週、私は自分用に「タイガー・トー・ツー(Tiger Toe Two)」を作った。基本的なコンセプトはトムのボードと同じだが、私の体重や身長に合わせて微調整してある。3フィート程度までの掘れた波では驚くほどのパフォーマンスを見せ、とにかくスピードが出るし、ホールド感やパワーを伴ったターンが可能だ。プレーニングハルの前方で加重したり、Vパネルを踏み込むと格別なフィーリングが得られるし、バレルの中でも前寄りスタンスで乗るのが楽しい。ただ、オーバーヘッドサイズになってくるとスピードコントロールが難しく、オーバーステア(過剰な切り返し)気味になることもある。波が厚くてパワーがないときは、正直まったく調子が出ない。

 

–– アンドリュー・キッドマン 記

と、アンドリューは締めくくった。

確かに、厚くて力のない波では全く良さを感じない。ただそんなのは求めていないw

そんな波で乗るなら違う板で良いからね。

アンドリューは日本の波で、私のスキルで、「トムと同じような感覚を得るには」を考えてくれた。これを読むと本当にそう感じる。

だからあんなにフルボリュームなんだろうな。

先日白浜に行った日。波はセット胸、ほぼダンパーに近い波だったけど、時折少しだけ走れそうな波もあった。

ポコッと割れる波に引っ掛けて崩れ掛けのリップを横目に突っ走る。

そんな時が最高に楽しい。いつもだったら絶対手を出さない波にも自信をもって突っ込める。突っ込み過ぎてパーリングもするw

やっちまったー!と笑いながら捲られw波と一体になって戯れて居られる。それが楽しい。

 

たまに他の板に乗ると、今までとフィーリングが変わったように感じるのも、きっと板のお陰で新しい感覚を得られたんだろうな。

 

3日連続でTiger toeに乗ってるけどね、飽きないんだ。ほかに良い板がいっぱいあるのにさ。

サーフィンは最高だね。



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