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今回が最終回です。
鴨方IC予定地から里庄IC予定地までは、概ね玉島・笠岡道路の工事現場沿い<盛土工事が盛んに進められています>を辿ることができます。この区間ではすぐ北側に両ICと里庄町中心部を結ぶ都市計画道路が同時に工事中ですが、現時点では完全な工事用道路で、ダンプカーが行き交っています。
GoogleMapで「寄里農免道」とある道路が、玉島・笠岡道路の下をくぐった南側の様子。
しばらく歩くと県道六条院東里庄線と交差するので、右に折れて里庄IC・里庄駅方面に向かいます。その3で紹介したのと同じ県道ですが、この付近は2車線のそこそこ整備された道です。
道路沿いには「井笠バス 金山口」と書かれたバス停の標柱がありますが、実際に走っているのは浅口市と里庄町が地元のタクシー会社に委託して運行している寄島~里庄駅間の路線バス<平日の通学時間帯しか走りません>です。2012年にこの路線を運行していたバス会社「井笠鉄道」が経営破綻した際、多くの路線は両備グループが受け皿として設立した井笠バスカンパニーに移管されましたが、この路線は鉄道駅のない浅口市寄島地区<海沿いの旧寄島町>にとって主要な交通手段だったにもかかわらず諸事情から同社に引き継がれず、空白期間や無料バス運行期間を挟み、2015年6月から両自治体が代替となる有料バスを運行しています。
https://www.city.asakuchi.lg.jp/page/1759.html
https://www.city.asakuchi.lg.jp/uploaded/attachment/3005.pdf
やがて、里庄IC部分の巨大なコンクリート構造物が見えてきました。
背後では盛土の造成工事が進みます。里庄ICは笠岡方面のみのハーフインターなので、向こうに見える工事用道路の斜路は開通後のICのランプにはなり得ません。
インター部分なので跨道橋は2基(4車線分)設置されます。
北側の工事用道路にダンプカーが列をなしています。最終的にはここが里庄IC・鴨方ICのアクセス道路(県道六条院東里庄線のバイパス)となります。
西側でも盛んに工事が行われていますが、並行する道路はしばらくありません。
里庄IC予定地の北側では、県道六条院東里庄線の拡幅工事が盛んに進められています。小河川を付け替えて拡幅用地を生み出しており、この構造物は付け替え後の川を渡る橋(県道と川の西側の工場を結ぶ)となります。
その北側では既に拡幅用地が確保されています。
国道2号手前の数百m区間は現道拡幅ではなく新たにバイパス道路を築造します。用地買収は完全に終わり、道路両側の基礎部の土工に達した状態で中断中です。
国道2号との交差の手前には、県道バイパスをくぐる歩行者・自転車用のアンダーパスが完成していますが、肝心の車道部分の工事は両側の基礎部の土工に達した状態で中断しており、前衛芸術の様相を呈しています。2022/2時点の同じ場所のストリートビューにはアンダーパスの姿はなく、完成後2年程度と思われますが・・・
国道2号の北側からバイパス予定地を望む。供用開始にあたってはここに交差点を設置せねばならず、このブログ記事を書いている時点では2025年度中とされている鴨方IC・里庄ICの供用開始に間に合うかどうかは微妙です。
この付近の国道2号沿いには、井笠バスの「里庄駅前」バス停の標柱が立っています。もともと国道2号経由で玉島と笠岡を結んでいた路線が使っていましたが、井笠鉄道の経営破綻時点では既に廃止済みで、同社の岡山県井笠エリア・広島県福山市北部と大阪を結ぶ高速バス「カブトガニ号」のバス停としてのみ使われていました。この高速バスは井笠バスカンパニーではなく中国バスが引き継ぎましたが、2020/4/13以降運休となったままで、実質的には廃バス停同然です。
(おわり)