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広島市と北広島町を直通するJRバスの廃止について

中国JRバス公式サイトに、同社が運行する一般乗合バス広浜線(広島~大朝)が2023/3/31限りで廃止となる旨の告知が出ました。

https://www.chugoku-jrbus.co.jp/news/pdf/20230401routebus_timetable_revision.pdf

廃止理由は、「県及び市町より公的な補助を受けて運行しておりましたが、財政状況も厳しく、関係機関と協議を行った結果、継続した補助を受けることができないこととなったため」とのことです。

広浜線は、広島市の北部に隣接する北広島町のうち旧大朝町域・千代田町域と広島市中心部を直結する路線です。

https://www.chugoku-jrbus.co.jp/route_bus/pdf/map_hiroshima_kohinsen.pdf

廃止直前の時点では、北広島町域では1日5往復運行されており、うち3往復が広島市中心部まで直通・残り2往復は安佐北区可部地域までの運行です。

https://www.chugoku-jrbus.co.jp/route_bus/pdf/time_hiroshima_kohinsen.pdf

路線名は「広島と浜田(島根県浜田市)を結ぶ」ことに由来しており、1960~70年代には幹線の位置づけで特急便や夜行便までありましたが、1991年の浜田自動車道全通で特急便は高速乗せかえとなり、一般路線は県境で断ち切られました(後に島根県内は完全廃止)

北広島町の安芸新庄バス停の近くには高校野球で有名な広島新庄高校があり、広島市内からも多くの生徒が通っていますが、スクールバスが充実しているので廃止されても問題は生じません。

廃止に至る経緯については、北広島町公式サイトに掲載されています。

https://www.town.kitahiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/19560.pdf

可部駅から広島市中心部の路線の重複や、可部駅以北での需要に見合わない運行形態などの課題を抱え、町の財政支出は増加し路線の維持が危ぶまれる状況となっており、町としてはバス路線を将来にわたり持続可能なものとするため、広島市中心部への直通を止めて可部駅から広島市中心部へはJR可部線や可部以南で高頻度で走る広島交通などのバスに乗り換えるようにシフトすることを決定しました。路線短縮の分だけ、バス会社に支出する補助金は節減できます。

2023/4/1からは、旧千代田町域と可部駅間のみを広島交通に移管する形で運行を継続します。JRバス廃止により可部駅などで乗り換えを強いられる利用者に対しては、PASPY利用の場合に限り直通運賃を適用するとのこと。

https://www.hiroko-group.co.jp/kotsu/pdf/kabechiyoda.pdf

https://www.hiroko-group.co.jp/kotsu/pdf/kabe-chiyoda.pdf

ちなみに、JRバスが廃止になる区間のうち旧大朝町域と旧千代田町域を結ぶ区間(安芸新庄など)についてはもともと町のコミュニティバス「ホープバス」が1日4往復運行しており(時刻表上で「大朝」とある便)、

https://www.town.kitahiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/19723.pdf

4月からはホープバスに早朝便が新設され1日5往復となります。JRバスの昼間~夜の便については代替はありません。

https://www.town.kitahiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/20127.pdf (広報2023年4月号の6ページ目)

広島市域(鈴張以南)については、もともと中心部に直通する広島交通や広島電鉄のバスがそれなりの便数運行しており、影響はほぼありません。

https://www.hiroko-group.co.jp/kotsu/rosen_jikoku/all-jikoku/katsugi-pdf/ka_35.pdf 

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