なぜだろう、彼の歌を聴くと悲しくなるんだ。
彼は曲と曲の間に軽い冗談を飛ばして、仲間と笑っている..
悪い演奏じゃない、むしろこれ以上ないぐらいの演奏だ。
歌も声も彼らしく、曲が始まると、確実な浮遊感を含んだ流れを感じる。
聴いていると一緒に流れていけるようで、
流れるプールの上に浮かんだ浮き輪に乗っているいるようで、
とても気持ちが良い。
彼の演奏に身を委ねていれば、
浮き輪は沈まないという安心感もある。
流れることに安心感もあって、冗談も出るぐらい..
でもなぜか、彼の笑顔がとても悲しく映るんだ。
私が疲れているせいかもしれない。
嘘、偽りがなさ過ぎる彼の演奏は、聴いてるものの嘘、偽りを取り去り、
素のままの自分を感じさせるのかもしれない。
だから私は、彼の演奏が好きなんだ。
やっと耳に届くぐらい、抑え目で控えめな彼の演奏。
やっと耳に届くぐらいでありながら、確実に届く彼の技術を眼で見て盗みたい。
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