気の強い猫

我が家のクマは大の猫嫌い。
猫を見ると、それが、たとえテリトリー以外の場所でも猫を追いかけます。
今までも、猫を見つけて、脱走したことが何度かありました。
大抵は猫が逃げて、クマが追いかけ、最終的には猫は木に登ってクマが下で吠え続け私たちに捕まるというパターンがほとんでした。

昨日の散歩は３匹揃って家を出たのですが、少し歩くと突然雨が降ってきて、あわててハイジと勘九郎は家に戻してクマだけで出かけました。
一周りしてもうすぐ家に着くという頃、クマが突然ゴミ置き場に飛び込もうとしました。

暗くてわからなかったのですが、ゴミ置き場の柵の向こうに猫がいました。

私の家の２軒先の家で飼っている猫です。
私があわててクマのリードを引いたところ、その猫はポーンと柵を越えてクマに飛び掛ってきたのです。

驚きました。
今まで私が会った猫は、クマが追いかければ逃げるというパターンだったのに、その猫は逆に襲い掛かってきたのです。
身体はクマの三分の一程度の大きさしかないのに、勇気があるというか、気が強いというか。
当然クマもいきり立ち、大変なことになりそうな状況だったので、あわてて私はクマを抱こうとしました。
するとその猫は、それでもクマに飛びついてくるのです。

猫は口の中に強い菌を持っています。
人間でも噛まれれば、大変なことになります。
暴れた猫に噛まれて、高熱を出して寝込むという話はよく聞きます。
犬も猫に噛まれると、皮膚の中が膿んで治療も大変だと聞いていました。
逆に猫の大きさからすれば、クマがガブッとやったら大怪我をするか、下手をすると死んでしまうかも知れず、そんなことになっても申し訳ない。

私は必死でした。
クマを抱いて歩いていると、猫はフーッと威嚇しながら追いかけてきます。
追いかけてくるんですよー！
私は広げていた傘を猫に向けてガードし、追いかけてくる猫をさえぎりました。
１２キロあるクマを片手で抱き、傘を猫に向けて広げて歩くのは大変でした。
猫は何度もフーッと言いながら、構えて飛びかかってこようとします。
そんなことを繰り返しながら、我が家に近づいた頃は猫も追うのをあきらめて、道路の真ん中でじっと見ていました。
私は、ハアハア言いながらやっと家にたどりつきました。
家に帰ってからもしばらくは、動けませんでした。

よく見ると、クマは、目の際を爪でひっかかれていました。

目の中じゃなくて良かった！

よく見ると、私は指に名誉の負傷。
気がつかないうちに猫にひっかれたようです。
そして、気づかないうちにいろいろなところに力が入っていたのでしょう。
今日は身体中が痛くて参ってます。

しっかし、何て気の強い猫なんだろう。
あんな猫に出会ったのは初めてです。
３匹連れていなくて本当に良かった。
３匹連れていたら、どんなことになっていたかと思うとゾッとします。
雨のおかげで傘をさしていて、それもラッキーだったなと思いました。
そういう意味で、突然の雨に感謝です。