令和2年10月14日に厚生労働省から、
「労使協定方式の運用状況」
が公表されました。
これは事業報告書に添付された労使協定をもとに集計されたものだそうです。
① 選択している待遇決定方式の割合
(出典:厚生労働省「労働者派遣法第30条の4第1項第2号イに定める同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金の額に係る通知について」)
およそ9割の派遣会社が労使協定方式を採用しているようです。
やはり、派遣先均等・均衡方式では派遣先、派遣元ともに手続きが煩雑すぎ
ることが主な要因ではないかと推測されます。
② 令和2年4月1日施行後の賃金の状況
(出典:厚生労働省「労働者派遣法第30条の4第1項第2号イに定める同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金の額に係る通知について」)
半数以上の派遣元事業所では令和2年4月1日以前と比べて派遣労働者の賃金が上
がったと回答しています。
③ 労使協定の代表者の選任方法
(出典:厚生労働省「労働者派遣法第30条の4第1項第2号イに定める同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金の額に係る通知について」)
およそ半数の派遣元事業所が挙手による選出を行ったと回答しています。
先日のブログでもお話ししましたが、選出方法についてはかなり厳格に定められて
おり、もし、適正な選出がされていないとなった場合には派遣先均等・均衡方式が
遡って適用されることになります。
くれぐれもご注意ください!
【労使協定方式の選出方法に関するブログ】
労使協定方式に関するQ&A【第3集】が公表されました(令和2年10月21日公表)
https://haken-higashitani.com/2020/10/26/roushikyoutei-qanda-3/
「過半数代表者の適切な選出手続きを」リーフレットが公表されました(令和2年10月21日公表)
https://haken-higashitani.com/2020/10/26/kahansuudaihyousya-leaflet/
2020年4月改正 労働者派遣法(労使協定方式 労使協定の労働者代表の選任方法)
https://haken-higashitani.com/2019/12/24/2020-4-roushikyoutei-roudoushadaihyounosenninhouhou/
https://haken-higashitani.com/
(資料)
厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年6月)」
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020/dl/all.pdf
厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf
厚生労働省 「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準(令和2年度適用)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000595429.pdf
厚生労働省 「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準(令和3年度適用)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000685419.pdf