むかしから、年寄りが よく「死にたい」「速くお迎えが来ればいいん ですが」とか
挨拶言葉みたいに 言い交わしていた。
それがとても不思議に思えて成らなかった。
「老いも若きも手をとりて いざもろともに 進みなん。」 世界大恐慌から脱して
日本が復興を始めたころ 産業組合という農業団体が生まれた。政府の助けがあって
できたものではない。全く自立的に農民たちが立ち上げた協同組合であった。
それが いつの間にか 官製農業協同組合に変身し 政治と深く かかわりを持った。
自民党の集票期間となっていった。
役所を利用するのはよいが、役所にまかせっきりにしてはいけない。農業の衰退は
背広を着てネクタイ締めた農民指導者がはびこりだしてからのことである。
「下草とり」という仕事は 農民の地道な仕事である。河川を汚さないように自分の
持分の「下草」をかり、の下草をかり そんな日常が 美しい「山紫水明」の大和の
国を作ってきたのである。
背広を着てネクタイ締めた役人農業はこの地道な農家の作業を札束で償却した。
減反政策は農民から農地と意欲を剥ぎ取ってしまった。農民はやがて 楽な暮らしを求めて都市へ都市へと移動した。
都市化現象である。ところが最近「農業法人」とかいう企業が生まれてきた。
素朴な農民から近代的農民へ・・・・てわたしは
思うのだが下草を刈るのは誰だろうか。
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