築後15年などというものではない。
築後200年は経過しているという。武家屋敷といわれているが
敵の侵入を防御するような垣根なども作っていない。
座敷も 開放すると四方から敵の侵入を引き込むようなつくりである。
この家を支える根太の太さは ただただ脅威の一語に尽きる。家中の
柱という柱は 見事にすすで防御され 桐で突き刺しても 歯ごたえがないほど
頑強である。
台風地帯であるから 海を渡って吹きつける風ももろに受ける。
風速計の針が吹っ飛ぶぐらいの台風にもびくともしない。
そんな家が世代が変わると住人にとっては何かと障害らしい。
気に入らないところをぶち抜いて 内風呂にしたり、最新のキッチンにしたり
囲炉裏がなくなって リビングに衣替えしている。
「どうな 叔父さん 家の様子が 変わったでしょう。」
甥は得意げに言うが 俺の寂しさは 甥にも嫁にもわからないだろうよ。
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