ハナウマ・ブログ

'00年代「ハワイ、ガイドブックに載らない情報」で一世を風靡した?花馬米(はなうま・べい)のブログです。

新聞って、とってます?

2012年02月05日 | 沈思黙考

みなさんは、ご自宅で新聞をとっていらっしゃるでしょうか。
じつは、ICT 関係で飯を食い、ハワイでの WiMAX 環境だの、日本でのスマホ環境だの、それ系のコメントを発信している私ですが、じつは新聞を取っています。

たしかに新聞などとらなくとも、各新聞社はウェブサイトでニュースを提供しており、印刷や宅配といった時間のかかる新聞より、よほど即時性、検索性にすぐれています。しかもネット接続に関するコストを除けば無料です。

それでも、私は新聞をとっているのであります。

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私は過去20年ほど、新聞をとったことはありませんでした。
それはつまり、学校を卒業して社会人となってからつい最近まで、「ネットがあるのだから新聞は必要ない」と信じていたことと、「お金がかかる」「読む暇がない」といった理由によります。
私は田舎の高校を卒業したあとすぐ、東京の読売新聞販売店に住み込み、そこで2年間働きながら専門学校を出たのですが、それでもそんな感じでした。

そんな私が新聞をとりはじめたのは、じつはつい昨年の春です。
同居する老母の、いわゆる「ボケ防止」なんていうこともありましたが、それよりも自分自身が「新聞を読みたい」と思ったからです。
それは、ひとことでいえば、「よく思考できるから」です。なんだかカッコつけすぎですが、いくつか具体的な理由があります。

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たとえば、ちょっと難しい話を「画面」で読むのはつらい、頭に染み込んでこない、と感じることはないでしょうか。光を見つめて文字を読み、思考するというのは(年齢的なものもあるかもしれませんが)、個人的にはつらいと感じることがあります。とくに勤務先の、長文でややこしい通達みたいなものなら、なおさらです。
もちろん、断片的に判断していけばいい事柄であれば、パソコンでもケータイでもいいのです。しかし、一定の思考過程、思考時間が必要な「文章」となると、ちょっとつらくなってくるのです。

また、新聞(新聞紙)はモバイル性に優れているともいえます。
バッテリーや充電不要といえば笑われるかもしれませんが、折りたたむことができるし、関心のあるところを引きちぎって、あとでゆっくり考えるなんていう、「物理的、身体的作業をともなう思考」ができます。それに、不要になったら駅や店舗のリサイクルボックスに入れればいい。

しかし最大の理由は、自分が欲していない情報が、毎日プッシュされてくるということです。
ネットの場合、基本はあくまでも、自らが欲する情報を探しに行っています。そこに一定の限界があるわけです。つまり知らない世界、知らない観点や発想には、いつまでたってもたどり着かない、あるいは出会うまでの時間がかかったり、チャンスも著しく低いということです。
そういうと、「いやいや、今どきは進んでいて、あなたの志向(嗜好?)にあわせて、最適なコンテンツと新鮮な情報が届けられるのですよ」という向きがあるかもしれません。しかしそれは、ほとんどが「売らんかな」の商業ベースによるものではないでしょうか。
また、そういった類でないものだとしても、ウィキペディアで卒業論文の材料を集めているような、表層的レベルにとどまってしまうような気がします。

パソコンや携帯電話、その上で機能する電子メール、ツイッターなどを含む SNS など情報化が進んだ結果、確かに人々はたくさんコミュニケーションするようになったのかもしれません。
しかし、よく見てみるとそれは、自分と意見が近い、志向(嗜好、思考?)の傾向が近い人々が集まっているだけということも多いのではないでしょうか。
情報化によって距離的制約や組織的条件を超えてはいても、さまざまな意見や立場、事情というものが、この社会、世の中にはあるのだという、視野や思考の範囲を広げるようなことにつながっているでしょうか。

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いまのところ私は朝日新聞を購読しています。そして4月からは読売新聞に切り替えです。
これは「交代読者」と業界で呼ぶ、都市部ではめずらしくない購読スタイルです。4~9月は読売、10~3月は朝日、なんてとり方をするわけです。もちろん、その6か月契約をするたびに、米や酒などの「プレゼント」をもらっています。業界用語でいう「拡材」です。

ちょっと脱線しましたが、ここ数年 NHK の番組内容が変わってきているように、新聞も変わってきています。新聞というアナログメディア、ちょっと見直してみるのはいかがでしょうか。

日本新聞協会の方、広告料下さい(うそうそ...笑)。

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