ハナウマ・ブログ

'00年代「ハワイ、ガイドブックに載らない情報」で一世を風靡した?花馬米(はなうま・べい)のブログです。

Amazonプライムは「未必の故意」か、「悪意の自己責任論」か。

2015年03月08日 | 沈思黙考

Amazon(アマゾン)といえばもう、南米の河川名というよりも、大手通販サイトのイメージが先に来るほど定着しているかもしれません。私も頻度は低いものの、時々利用しています。
ただこの業者は最近、なんともタチの悪い、少々ズルいやりかたで、3,900円を引き去るということをしています。もちろん、消費者からクレームがあったとしても、消費者側の責任(不注意)を指摘できるように考えられています。
しかし、消費者側の不注意や錯誤を促進させるような手法を採用した、未必の故意とでもいえそうなこの種のやり方は、やはり消費者側に不利な状況を作り出しているものと言えるのではないでしょうか。
少なくとも意図しないものにまでお金を払ってしまうことのないよう、消費者として気を付けたいものです。


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この問題は、「Amazonプライム」と呼ばれる特急配送サービスなどを利用するための年会費が、クレジットカード経由で引き去られるというものです。
たとえば、ある日クレジットカードの利用明細を確認すると、身に覚えのない「0120899280AMAZONPRIME AMAZON.CO.JP」という商品を購入した記録が記載されており、3,900円が課金されているという具合です。
この追加サービスの申し込みと年会費の支払いに対しては、手続き的に消費者が同意している形になるよう考えられており、直ちに違法だとは言えないようになっています。
しかしながら、無料サービスは初期段階だけであり、その期間が経過した後に有料契約となり、自動的にカードから年会費3,900円が引き落とされるという旨の注意書きは、サービスのメリットを訴求している部分と比較すると、目立たないように記述されています。またこの有料サービスが追加された、あるいは有料期間に入った(間もなく入る)といった案内メールを受け取った記憶もありません。

私の場合は、おそらく何かを注文する段階で急いでいたため、細かい文字を読まずに送料無料の特典を利用したものだと思います。あくまでもその時1回限りのプレゼント的な特典と理解してしまい、自動有料化の条件を認識していなかったのでしょう。
そしてその後、クレジットカードの利用明細に、「どうしても思い出せない買い物」を発見するに至るわけです。

「注意書きはしている」、「よく読んでない方に落ち度がある」、というのがこのテの業者に共通する定番の主張でしょう。しかし、仮にその主張が正しいとしても、消費者の誤解や錯誤を誘導するような、いわば未必の故意といったようなものが見え隠れしてはいないでしょうか。
この問題が日本の景品表示法()などに関係するものなのかどうかわかりませんが、消費者の不注意を前提とし、事後の確認行為(メール送信)もしない点は、タチの悪さを感じてしまいます。
そしてそのビジネスの根底には、アメリカ発祥の「悪意の自己責任論」思想が横たわっているような不愉快ささえ感じます。

 携帯電話会社の「0円広告」に対して、公正取引委員会が警告や注意を行ったことでよく知れ渡るようになった。


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もちろん、この特急配送サービス自体に問題があるわけではありませんし、ありがたいと感じている消費者も多いはずです。
最近では(日本の)地域によって、Amazon で購入した商品の最終配送業者が新規参入者に代わってしまい、これが原因で遅配や誤配、配達時の商品破損などのクレームが指摘されているようです。
利用回数が一定以上の人なら、多少の追加コストを支払ってでも、短期間で荷物が到着し、さらに信頼性の高い配送業者にアサインされるらしい、非常にうれしいサービスかもしれません(というか、そもそも基本サービスが満足に達成されていないことが問題ですが)。

話は少しそれますが、クーリングオフ制度では、消費者に対して説明する書面での文字の大きさ(ポイント数)、文字色(赤)、そして当該注意書きを赤線で囲むなどの具体的な方法が決められており、消費者に明確に注意喚起するよう事業者に求めています。
しかしウェブ上の取引は、未だそこまで厳しくはないのかもしれません。

何かと便利になってきた消費生活とひきかえに、消費するにも知恵や知識が必要になってきていることは間違いないでしょう。
しかし、少なくとも消費者視点でいえば、なるべく善意的な業者を選択してモノやサービスを購入したいものです。相当な注意力がなければ陥穽に落とされ、「それは自己責任」とうそぶかれてしまうような業者では、「気軽にお買い物」というわけにはいかなくなってきます。
同社がサイト上で謳っている通り、「地球上で最もお客様を大切にする企業」といえるのかどうか、少なくとも通常の日本人の感覚では疑問を持ってしまいそうです。

【解約手順】

  1. アマゾンのサイトに自分のアカウントでアクセスします。
  2. 画面右上の「アカウントサービス」のドロップダウンリストから「アカウントサービス」をクリック。
  3. 画面中段オレンジ色の文字「アカウント設定」の囲みから、「Amazonプライム会員情報を管理する」をクリック。
  4. 「キャンセルする」を選択


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