今日も一日が終わる
もうすぐ今日が昨日に変わる
明日へ向かって流れてゆく
透明なエンドロール
二十四時間は
誰に導かれるでもなく
行き先を知っている
途切れることの無い時のレール
トンネルをゆく
ひかりを目指して
人々のいのちと共に
（上から下、下から上でも、たぶん読めるかと思います。）
ひと吹きの風が
髪に心に纏わりつく
もうすぐ雨かと鈍色の雲を見やる
傘は無いが構わない
雨に濡れるのも悪くはない
雨の匂いは
プールで泳いだ幼い頃を思い出させる
夏休みのプール帰り
駄菓子屋で食べるアイスキャンディが好きだった
とうの昔に無くなったあのお店を
今でも夢に見る
もしあのお店がまだあったなら
千円片手に飛んでゆくだろう
夏の雨は
いつもキラキラしている
目を閉じて取り出す思い出も
髪からしたたる
その雫も
匂いさえも