文化財巡りの旅で出会うものは、人々との関わりです。歴史的な意味を持つ文化財というものは、そこに関わり持つ多くの人々の思いが形になっているものです。だれかが、その価値に気づき、思いを馳せて守ろうとしたものが文化財なのだと感じるようになりました。神社に残された能舞台は、今も現役で活躍しているのは、かなり有力寺社に限られるでしょう。現在に比べ娯楽の少なかった時代には、地方の農村集落でも、能舞台や歌舞伎の舞台のようなものがつくられ、演劇を楽しんだ歴史があるようです。それらの多くは、時代と共に役割を終えて姿を消しています。そのような文化にも目を向け、守られてきたものが幾つか見受けられます。網引八幡の能舞台はその一つといえるのかもしれません。
30秒の心象風景29511・能舞台の寄進~網引八幡~
https://youtu.be/od81t_li7RM