1299-ヒガンバナ

ヒガンバナは農村風景によく似合う。その名の通り季節になると現れる季節感のはっきりとした花である。また、その赤い色は誰の目にも鮮やかで強い印象を与える。緑の畦道に赤い花が群れる風景は、幼い頃の稲刈り風景とともに強く記憶に残っている。日本は稲を中心とした農業国としての歴史を長く続けて来た。江戸時代まで経済の基準になっていたものである。貨幣経済が発達してその存在は変化をとげることになるが、田舎の自然の風景の標準はそこにあったように思う。赤いヒガンバナはそのことを思い起こさせてくれる。

30秒の心象風景9730・季節を生きる～ヒガンバナ～
https://youtu.be/BoAsSmPhRmg