通信アップが大変遅くなり済みません。
八障連通信298号をアップします。
八障連通信298号【pdf版はこちら】
ここからは、八障連通信298号本文となります。
【事務局通信vol.17】
新年度を迎えて初めての八障連通信となります。春は桜の季節に、各団体・事業所心も新たにする時季かと思われます。そんな中で、今年も総会の時期が近くなって来ました。今年は5月30日の午後1時半から、クリエイトホール10階第二学習室での開催を予定し、ここ何年かは午前のワークセンタ―の総会と続けて行っていましたが、諸事情により今回は日にちを分けて行うことになりました。双方に登録している団体・事業所にはご迷惑をお掛けしますが、事前に確認をしてのご出席をお願いします。
また、別紙でもお知らせしていますが、運営委員の募集も行っております。各団体・事業所には
積極的な参加とご協力をお願い致します。 (文責/夛田)
【原稿募集中】
日頃より、『八障連通信』のご愛読、誠にありがとうございます。さて、編集部では、『八障連通信』のさらなる「充実化」をめざして、会員の方から原稿を募集しております。高齢化社会を迎え、私たちの暮らし、そして福祉も変化しつつあります。『主張・最近考えていること・その他』、なんでもかまいません。ぜひあなたの主張を『八障連通信』で情報発信してみませんか。掲載希望原稿は「cxb01672@nifty.ne.jp」までお寄せ下さい。その際「八障連通信掲載希望」とお書き添えください。 (文責/編集部 山田)
【4月~5月の予定】
◆4月16日(木)は運営委員会となります。従って4月の例会はありません。
◆2015年度総会は5月30日(土)となります。詳細は次号(5月)の八障連通信にてご案内いたします。総会参加のほどよろしく願いいたします。
八障連運営委員会 4月16日(木) 18時~20時 クリエイトホール
八障連2015年度総会 5月30日(土) 13時30分~15時30分 クリエイトホール
【八障連主催 福祉フォーラム 100名程の参加で開催】
3/14(土)の福祉フォーラムは事前の案内通り、第1部は映画「ただいま それぞれの居場所」の上映を行い、第2部は映画の中に登場するNPO法人 井戸端介護の理事長である伊藤英樹氏に講演して頂きました。 参加者は、医療・福祉施設関係者、ご自宅で現在介護をされている方、先々介護事業所で働こうとかお考えの方など様々な方で、約100名ほどの参加がありました。
第1部の映画は身体状況により法制度の狭間で施設利用ができない方や、3。その個々にスポットを当てどのように「居場所」を提供するか、また利用者も含め「居場所」を作っていく奮闘(ふんとう)ぶりが伝わってくる内容でした。それらの問題は老人介護だけではなく、障害者施設、更には社会全体に共通した問題であるように感じられました。
第2部の伊藤氏の講演では、どのように介護の問題・課題について取り組んでいるのか等、実例をもとに話があり、参加者全体が解りやすく、共感できる内容となりました。高齢者のことを考えるとき、ライフステージから見た視点が参考になるとお話がありました。幼児期は生まれて初めての体験を積み重ねて大人へと成長していきますが、高齢者も「老い」という未知な体験をします。赤ちゃんがお腹が空いたら泣くように、認知症の高齢者は不安な出来事があれば不穏となる。大事なことは側(そば)で寄り添うことから生まれる安心感であるとお話がありました。後半には、質疑応答の時間をとっていただき、予定時間を超えるほどでしたが、参加した方からすると、まだまだ時間が足りなかったのではないでしょうか。福祉関係以外の方の参加があり、福祉の現状を知っていただくことができる良いきっかけになったと思われます。現在、健康に生活をされている方からすると遠い問題のように感じられますが、実際は身近な問題。今後もこのような問題を取り上げていきつつ、福祉の現状を知って頂(いただ)く機会を提供出来ればと思いました。
2015年3月14日八障連福祉フォーラムアンケート集計結果(総数25通)
●今回のフォーラムを何でお知りになりましたか(複数回答も構いません)
①八障連通信(会報)…4人 ② 八障連ブログ…0人 ③チラシ…1人
④ 利用している事業所や職員等知り合いからの紹介…5人
⑤市広報…11人 ⑥ タウン誌、新聞(わかれば名称)…4人
⑦その他…0人
●あなたは八王子障害者団体連絡協議会の会員ですか?
①はい…6人( 団体会員、個人会員、賛助会員 ) ② いいえ…17人
●あなたのお立場について教えてください(複数回答も構いません)
①障害当事者…3人 ② 障害福祉事業所関係者…7人
③高齢福祉事業所関係者…4人 ④障害当事者の家族…2人
⑤障害当事者の家族…3人 ⑥その他…8人
●1部 映画「ただいま それぞれの居場所」をご覧になっての感想について、あてはまるものを○で囲ってください
① ひじょうによかった…9人 ② よかった…14人
③ ふつう…0人 ④ よくなかった…0人
●2部 伊藤英樹さんの講演について、あてはまるものを○で囲ってください
① ひじょうによかった…14人 ② よかった…9人
③ ふつう…0人 ④ よくなかった…0人
《自由記入欄について》
●映画の感想
☆福祉施設関係者☆
・福祉施設の原点のあり方のような気がした。仕事の仕方、生き方、人とのかかわり方と改めて意識させられた感じがする
・介護する人もされる人も活き活きしていたのが印象的で暗さを感じるところが無かった。
・法律などの縛りのなかで、どう利用者と向き合うか切磋琢磨(せっさたくま)しているところが印象 的。
☆一般参加者☆
・家族の大変な思いも分かるし、施設職員の大変さも分かる気がしました。
・一人一人にスポットを当てていて、生活の様子が解りやすかった。
・若い方たちが寄り添い一人ひとりを大切にしている姿が現れていてとてもよかった。
・このようにみてもらえるということを知り、「老い」について不安があったけど、色々な選択肢があるこ とを知り、安心しました。
●講演の感想
☆福祉施設関係者☆
・法に縛られ、規則に縛られ、マニュアルに縛られようとする施設職員。あり方から考えさせられた。
・事業や、社会全体への熱い情熱やビジョンを聴けて、刺激を受けました。
☆一般参加者☆
・またお話を聞きたいと思った。
・映画の内容以外にも、現状を聴けてすごく良かった。
・「老い」をやさしく見守っていただける方がいることを知り、「老い」を受け入れていこうと思いました。
●今後の…
・1年に1回このような上映会をしてもらいたい。
・今度は困っている人のことを取り上げたものを検討してもらいたい。
<文責/有賀&立川>
【連載コラム 『日々のなかから、、、』(住まい選びⅡ)vol.33 事務局長 杉浦 貢】
皆様、お久しぶりです。引っ越しも無事完了して現在では、新居からこの原稿を書いています。今度の住まいは長沼町になりました。もとの北野町のアパートは取り壊しが始まっています。楽しいことや悲しいこと、なんだかんだでいろいろありつつも10年住んだ部屋でしたので、影も形も無くなってしまうのはやはり寂しいものですね。以前は6,5畳一部屋だけだったのが、今は二千円も安い賃料で6畳+4,5畳の二部屋。ゆったり広々、防音も防寒もしっかりしていて、とても快適です!
これはと思う物件を見つけても次々に断られていた時期には、半ば本気でテントと寝袋を用意して、市役所からそう遠くない河川敷の橋の下ででも寝起きしようかと考えていました…が、迷う者あらば救い主もまたあり。常に誰かしら、何かしらの手助けは得られるものなのですね。
直接交渉を断念して、ヘルパーステーション『COLORS』のスタッフから不動産仲介の業者さんを紹介していただき、河川敷に住むという最悪の事態だけは回避することができました。住宅改装も八王子に移り住んでからずっと同じ業者さんにお願いしています。私の生活スタイルや障害特性に合わせて工夫してもらえるのでとても助かります。
今回の引っ越しで最大のピンチが物件探しだとすれば、2番目のピンチが引っ越し費用の問題でした。大家さんの都合で出て行かなければならないにも関わらず、引っ越し費用の負担を確約できないと言われてしまいました。不景気が長く続いて、より世知辛(せちがら)くなったからでしょうか。10年前なら『大家都合の引っ越しなら大家負担が当たり前』と言うような暗黙の了解がまだあったのですが、今回の引っ越しではそれは通じませんでした。
旧居の大家さんと私の間に入って諸々の仲介連絡をした業者(前回コラムで、立ち退きに関わる書面を持参してきた人たち)が、建築物解体と不動産資産運用の業者だったことも、私にとって不利だったかもしれません。ちょっと卑怯だったかもしれませんが、私は自分の身体に障害があることをフルに活用 (悪く言うなら、しろうと相手に障害をひけらかし)し、物件を探すだけでも相当な苦労があったこと。どうせやるなら丁寧な仕事の、しっかりした引っ越し業者に頼んで転居したいこと。そしてなにより、たいして蓄えもない身なので、費用については大家さんに面倒を見て欲しいことなどを申し伝えました。
弱者であることをひけらかして良いのは、弱者であるということ以外、他に何も持たない真に弱い者だけなのです。私も不必要な利益まで求めるつもりはありません。結局、引っ越しの見舞金という形で旧居の大家さんに費用を出していただけることになり、今こうして無事に住む事ができています。自分としては至極当然のお願いをしただけだったのですが、大家さんからすれば、相当面倒くさい店子(たなこ)だったのでしょう。費用負担了承の書面を持参してきたときの《これは杉浦さんだけの特別の配慮です(旧居に住んでいる)他の居住者の方々にはご内密に願います。他の方々にまで「ウチも費用出して」と言われてしまっては私共も、責任を負いかねます》という、解体業者の言葉と、沈痛な面持ちが忘れられません。良くも悪くもこの世は人の縁次第。私の人生は今のところ、良すぎることもなければ悪すぎることもないようです。ともあれ引っ越しを無事に終えてからもう一ヶ月。今はすこぶる平和です。今いる新居の大家さんには、とても感謝しています。
八障連通信298号本文はここまで。
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【事務局通信vol.17】
新年度を迎えて初めての八障連通信となります。春は桜の季節に、各団体・事業所心も新たにする時季かと思われます。そんな中で、今年も総会の時期が近くなって来ました。今年は5月30日の午後1時半から、クリエイトホール10階第二学習室での開催を予定し、ここ何年かは午前のワークセンタ―の総会と続けて行っていましたが、諸事情により今回は日にちを分けて行うことになりました。双方に登録している団体・事業所にはご迷惑をお掛けしますが、事前に確認をしてのご出席をお願いします。
また、別紙でもお知らせしていますが、運営委員の募集も行っております。各団体・事業所には
積極的な参加とご協力をお願い致します。 (文責/夛田)
【原稿募集中】
日頃より、『八障連通信』のご愛読、誠にありがとうございます。さて、編集部では、『八障連通信』のさらなる「充実化」をめざして、会員の方から原稿を募集しております。高齢化社会を迎え、私たちの暮らし、そして福祉も変化しつつあります。『主張・最近考えていること・その他』、なんでもかまいません。ぜひあなたの主張を『八障連通信』で情報発信してみませんか。掲載希望原稿は「cxb01672@nifty.ne.jp」までお寄せ下さい。その際「八障連通信掲載希望」とお書き添えください。 (文責/編集部 山田)
【4月~5月の予定】
◆4月16日(木)は運営委員会となります。従って4月の例会はありません。
◆2015年度総会は5月30日(土)となります。詳細は次号(5月)の八障連通信にてご案内いたします。総会参加のほどよろしく願いいたします。
八障連運営委員会 4月16日(木) 18時~20時 クリエイトホール
八障連2015年度総会 5月30日(土) 13時30分~15時30分 クリエイトホール
【八障連主催 福祉フォーラム 100名程の参加で開催】
3/14(土)の福祉フォーラムは事前の案内通り、第1部は映画「ただいま それぞれの居場所」の上映を行い、第2部は映画の中に登場するNPO法人 井戸端介護の理事長である伊藤英樹氏に講演して頂きました。 参加者は、医療・福祉施設関係者、ご自宅で現在介護をされている方、先々介護事業所で働こうとかお考えの方など様々な方で、約100名ほどの参加がありました。
第1部の映画は身体状況により法制度の狭間で施設利用ができない方や、3。その個々にスポットを当てどのように「居場所」を提供するか、また利用者も含め「居場所」を作っていく奮闘(ふんとう)ぶりが伝わってくる内容でした。それらの問題は老人介護だけではなく、障害者施設、更には社会全体に共通した問題であるように感じられました。
第2部の伊藤氏の講演では、どのように介護の問題・課題について取り組んでいるのか等、実例をもとに話があり、参加者全体が解りやすく、共感できる内容となりました。高齢者のことを考えるとき、ライフステージから見た視点が参考になるとお話がありました。幼児期は生まれて初めての体験を積み重ねて大人へと成長していきますが、高齢者も「老い」という未知な体験をします。赤ちゃんがお腹が空いたら泣くように、認知症の高齢者は不安な出来事があれば不穏となる。大事なことは側(そば)で寄り添うことから生まれる安心感であるとお話がありました。後半には、質疑応答の時間をとっていただき、予定時間を超えるほどでしたが、参加した方からすると、まだまだ時間が足りなかったのではないでしょうか。福祉関係以外の方の参加があり、福祉の現状を知っていただくことができる良いきっかけになったと思われます。現在、健康に生活をされている方からすると遠い問題のように感じられますが、実際は身近な問題。今後もこのような問題を取り上げていきつつ、福祉の現状を知って頂(いただ)く機会を提供出来ればと思いました。
2015年3月14日八障連福祉フォーラムアンケート集計結果(総数25通)
●今回のフォーラムを何でお知りになりましたか(複数回答も構いません)
①八障連通信(会報)…4人 ② 八障連ブログ…0人 ③チラシ…1人
④ 利用している事業所や職員等知り合いからの紹介…5人
⑤市広報…11人 ⑥ タウン誌、新聞(わかれば名称)…4人
⑦その他…0人
●あなたは八王子障害者団体連絡協議会の会員ですか?
①はい…6人( 団体会員、個人会員、賛助会員 ) ② いいえ…17人
●あなたのお立場について教えてください(複数回答も構いません)
①障害当事者…3人 ② 障害福祉事業所関係者…7人
③高齢福祉事業所関係者…4人 ④障害当事者の家族…2人
⑤障害当事者の家族…3人 ⑥その他…8人
●1部 映画「ただいま それぞれの居場所」をご覧になっての感想について、あてはまるものを○で囲ってください
① ひじょうによかった…9人 ② よかった…14人
③ ふつう…0人 ④ よくなかった…0人
●2部 伊藤英樹さんの講演について、あてはまるものを○で囲ってください
① ひじょうによかった…14人 ② よかった…9人
③ ふつう…0人 ④ よくなかった…0人
《自由記入欄について》
●映画の感想
☆福祉施設関係者☆
・福祉施設の原点のあり方のような気がした。仕事の仕方、生き方、人とのかかわり方と改めて意識させられた感じがする
・介護する人もされる人も活き活きしていたのが印象的で暗さを感じるところが無かった。
・法律などの縛りのなかで、どう利用者と向き合うか切磋琢磨(せっさたくま)しているところが印象 的。
☆一般参加者☆
・家族の大変な思いも分かるし、施設職員の大変さも分かる気がしました。
・一人一人にスポットを当てていて、生活の様子が解りやすかった。
・若い方たちが寄り添い一人ひとりを大切にしている姿が現れていてとてもよかった。
・このようにみてもらえるということを知り、「老い」について不安があったけど、色々な選択肢があるこ とを知り、安心しました。
●講演の感想
☆福祉施設関係者☆
・法に縛られ、規則に縛られ、マニュアルに縛られようとする施設職員。あり方から考えさせられた。
・事業や、社会全体への熱い情熱やビジョンを聴けて、刺激を受けました。
☆一般参加者☆
・またお話を聞きたいと思った。
・映画の内容以外にも、現状を聴けてすごく良かった。
・「老い」をやさしく見守っていただける方がいることを知り、「老い」を受け入れていこうと思いました。
●今後の…
・1年に1回このような上映会をしてもらいたい。
・今度は困っている人のことを取り上げたものを検討してもらいたい。
<文責/有賀&立川>
【連載コラム 『日々のなかから、、、』(住まい選びⅡ)vol.33 事務局長 杉浦 貢】
皆様、お久しぶりです。引っ越しも無事完了して現在では、新居からこの原稿を書いています。今度の住まいは長沼町になりました。もとの北野町のアパートは取り壊しが始まっています。楽しいことや悲しいこと、なんだかんだでいろいろありつつも10年住んだ部屋でしたので、影も形も無くなってしまうのはやはり寂しいものですね。以前は6,5畳一部屋だけだったのが、今は二千円も安い賃料で6畳+4,5畳の二部屋。ゆったり広々、防音も防寒もしっかりしていて、とても快適です!
これはと思う物件を見つけても次々に断られていた時期には、半ば本気でテントと寝袋を用意して、市役所からそう遠くない河川敷の橋の下ででも寝起きしようかと考えていました…が、迷う者あらば救い主もまたあり。常に誰かしら、何かしらの手助けは得られるものなのですね。
直接交渉を断念して、ヘルパーステーション『COLORS』のスタッフから不動産仲介の業者さんを紹介していただき、河川敷に住むという最悪の事態だけは回避することができました。住宅改装も八王子に移り住んでからずっと同じ業者さんにお願いしています。私の生活スタイルや障害特性に合わせて工夫してもらえるのでとても助かります。
今回の引っ越しで最大のピンチが物件探しだとすれば、2番目のピンチが引っ越し費用の問題でした。大家さんの都合で出て行かなければならないにも関わらず、引っ越し費用の負担を確約できないと言われてしまいました。不景気が長く続いて、より世知辛(せちがら)くなったからでしょうか。10年前なら『大家都合の引っ越しなら大家負担が当たり前』と言うような暗黙の了解がまだあったのですが、今回の引っ越しではそれは通じませんでした。
旧居の大家さんと私の間に入って諸々の仲介連絡をした業者(前回コラムで、立ち退きに関わる書面を持参してきた人たち)が、建築物解体と不動産資産運用の業者だったことも、私にとって不利だったかもしれません。ちょっと卑怯だったかもしれませんが、私は自分の身体に障害があることをフルに活用 (悪く言うなら、しろうと相手に障害をひけらかし)し、物件を探すだけでも相当な苦労があったこと。どうせやるなら丁寧な仕事の、しっかりした引っ越し業者に頼んで転居したいこと。そしてなにより、たいして蓄えもない身なので、費用については大家さんに面倒を見て欲しいことなどを申し伝えました。
弱者であることをひけらかして良いのは、弱者であるということ以外、他に何も持たない真に弱い者だけなのです。私も不必要な利益まで求めるつもりはありません。結局、引っ越しの見舞金という形で旧居の大家さんに費用を出していただけることになり、今こうして無事に住む事ができています。自分としては至極当然のお願いをしただけだったのですが、大家さんからすれば、相当面倒くさい店子(たなこ)だったのでしょう。費用負担了承の書面を持参してきたときの《これは杉浦さんだけの特別の配慮です(旧居に住んでいる)他の居住者の方々にはご内密に願います。他の方々にまで「ウチも費用出して」と言われてしまっては私共も、責任を負いかねます》という、解体業者の言葉と、沈痛な面持ちが忘れられません。良くも悪くもこの世は人の縁次第。私の人生は今のところ、良すぎることもなければ悪すぎることもないようです。ともあれ引っ越しを無事に終えてからもう一ヶ月。今はすこぶる平和です。今いる新居の大家さんには、とても感謝しています。
八障連通信298号本文はここまで。