八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信303号をアップします。

2015年09月18日 | 八障連通信
八障連通信303号をアップします。
10月には障害者福祉課との懇談会も開催予定です。どうぞ宜しくお願いします。


八障連通信303号PDF版はこちらから




ここからは、八障連通信303号本文です。


【事務局通信Vol.18】
8月6日(木)18時よりクリエイト学習室において、2015年度第2回の運営委員会が開かれました。前回運営委員会からの継続課題となっていた、10月15日(木)に開催予定の「市障害福祉課との懇談会」のテーマについて意見交換がなされました。障害福祉課との懇談会のテーマとして、①地域活動支援センター「わくわく」などにみられるように地活Ⅲ型の委託費だけでは安定的な運営ができにくいという問題、②家賃補助の削減(将来的には廃止)の動きがあるなかで、家賃補助に頼らざるおえない重度の障害者を抱える団体の課題、③視覚障害者の点字ディスプレイの支給についての現状と課題、④従来より関心の高い地震等に対する「防災問題」と、市からもテーマとして希望がだされている「虐待」問題等が出されている、の四点が出されていることを踏まえ、それぞれの課題を持つ団体との事前調整を含め、事務局を中心にさらに内容を煮詰めていくことが確認されました。
また、延期となった7月例会の隔月企画(まゆだまさん報告)は9月17日で行うよう調整が進んでいることが報告されました。以降、11月団体紹介は八王子視覚障害者福祉協会・はなみずきさんの報告を予定(現在交渉中)していますので、ご期待ください。(文責/山田)


【2015年度の会費納入をお願いいたします】
今回の通信に、会費の一覧と郵便振替用紙(これを使うと振込手数料がかかりません)
同封いたしましたので、お振り込みのほど、お願い申し上げます。 (会計 土居)
会費振込先:郵便局  加入者名:八王子障害者団体連絡協議会  口座番号:00130‐0‐184316



【お知らせ】
11月7日(土)午後2時~クリエイトホール視聴覚室で、前年度に引き続き、知的障害者の地域生活を考える学習会を開催いたします。今回は、「こんなグループホームもあるんですね」と題して、ちょっと変わった取り組みをしているグループホームをご紹介する予定です。ぜひご参加ください。


【今後のスケジュール】
八障連9月例会
9月17日(木)8:00~20:00 クリエイト 第5学習室
市障害福祉課との懇談会
10月15日(木)18:00~20:00 八王子市役所 802会議室
七法人学習会
10月31日(土) 14:00~16:30 東浅川保健福祉センター集会室
八障連知的学習会
11月7日(土) 14:00~16:30 クリエイト 視聴覚室



【障害者福祉課との懇談会 10月15日(木)18:00~20:00市役所本庁802会議室で開催ぜひご参加をお願いします。】
八王子市障害者福祉課との懇談会を10月15日(木)に開催します。それに先立ち、杉浦代表と有賀氏(事務局長)、土居氏(会計)で福祉課と事前打ち合わせを行いました。
・日中活動系施設等運営安定化事業補助金(いわるゆ家賃補助)の来年度以降の市の方向性について
●日中活動系施設等運営安定化事業補助金(いわるゆ家賃補助)の来年度以降の市の方向性について
●視覚障害者の方々が使用する点字ディスプレイ購入の補助について
●地域活動支援センターの運営費について
以上を主なテーマとして伝えました。
運営安定化事業については、市より折あるごとに現状維持は難しい説明がされてきましたが、来年度から抜本的に補助事業を変更するプロジェクトチームを設置し審議しているとのことです。福祉課としても大事な補助事業であることは認識しているが、障害者自立支援法移行時の運営を安定させるための補助事業として何とか財務を説得して残した経緯がある。現状、収入が増額した事業所も増えているため運営は安定していると判断される要素がある。福祉課としては事業運営が厳しい事業所があることも認識しており、いきなり補助をなくすということは考えていないが、財政事情が厳しいのも現実とのことです。H21年は3千万円だったものがH26年には1億円以上膨らんでいる状況があるとのことです。八障連からは、新規事業所も増えていることから、このままの形での維持は難しいと認識している団体は多いと思うが、重度の障害者が利用している事業所は収入が厳しい状況にあること、そうした事業所と利用している障害当事者の状況も施策としてフォローしていく必要があることを地域生活支援センターの話も踏まえて伝えました。懇談会当日には正式に決定した補助事業の形が提示されるかは未定ですが、その時点で伝えられる情報はおししていただける予定です。
点字ディスプレイについては、担当課へ確認するとのことで、懇談会で回答が確認できるかと思います。持ち運びが容易な点字ディスプレイはデジタル情報をその場で点字で確認できる優れもので、視覚障害者の方々にとってとても有用なものです。厚生労働省告示第529号でそれまでの対象であった盲ろうから盲ろう、視覚障害と対象が拡大されました。しかし日常生活用具給付は地域生活事業のため、給付は市区町村の判断となります。現在、八王子市は盲ろうのみを給付対象にしている現状があります。
地域活動支援センターについては、いわゆる家賃補助の話の中でも市へ伝えましたが、新法移行後に就労継続支援B型事業所は最低工賃が義務づけられ、授産事業が活発に変化している事業所が増えていると思います。一方、そうした作業活動にはなじまない障害状態の方々、或いは精神障害者の方々の中には、通所ペースがなかなか安定しないなど、障害特性もあること。重度の方やわくわくのような余暇支援等、工賃を得るためではないけれど必要なサービスを展開している事業への支援の必要性を伝えました。
市側からは、H25年6月に制定した障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)がH28年4月に施行されることをうけ、市独自で制定した障害者差別禁止条例との整理を現在行っており、その件について、みなさんの意見を伺(うかが)いたいとのことでした。当日いきなり説明をされても意見を出すのは難しいと思われるので、その時点での市の案を事前に情報としていただくことになりました。
懇談会当日は、多くの参加をお願いできればと思います。通所事業所にとっては関心事の高いテーマもありますが、障害種別を超えて、多くの問題を共有、認識していければと思います。(文責/有賀)

点字ディスプレイとは?
パソコンの画面に表示された文字情報を視覚障害者が指で読むことを目的として開発されたのが点字ディスプレイです。ピンを物理的に持ち上げて点字を表すため、「ピンディスプレイ」とも呼ばれます。
~amediaのサイトより引用~



【 連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小 義久】
《闘病前史 その3》
ウイルスを持っていても発病するのは10人に1人、つまり1割しか発病しないという数字に幾分高を括っていたところがある。またそれまで10数年の間、いくらお酒を飲んでも肝機能値(GOT、GPT、γ-GTP)に異常が出たことが1度もなかったのである。ただ、小さい時よりいろいろ病気がちでいろんな臓器を病んでいたので、悪い予感が頭の片隅をよぎってはいた。だから、年に1度の健康診断だけでなく、知り合いの精神科医のお手伝いに行っていた診療所で数か月に1度血液検査をしてもらうことにした。順調に正常値を重ねて行き、その医者ともよくお酒を飲んだ。
 駒込病院受診から1年を過ぎた年の年末の診療が終わった時に、精神科医から渡された血液検査の結果を見て、顔から血が引いていくのが分かった。GOT、GPTが生まれて初めて異常値を示していた。ほんのちょっと高めだけだったので、普段ならそんなに気にならないような数字だったが、状況が状況だけに来るものが来たと、ずしーんと心臓に応えるものがあった。39歳で病死した母と同じ運命を辿(たど)りそうな感覚を小さい頃より持っていたので、早死するのではと何処かで覚悟していたとは言え、ショックだった。
 早速勤めていた病院の医局の本棚から、内科学や肝臓病の本を借りて帰り、一通りの肝臓についての勉強をした後、B型肝炎に関する資料を探し回った。年末・年始どころではなかった。通り一遍のことしか書いたものしか手に入らない。最新の研究情報はと焦って探していたら、年が明けて、虎の門病院の熊田博光DrがB型肝炎の治療法を見つけたという新聞記事に出会った。国家公務員共済病院であり、当時は公務員以外には門戸を開いていなかった。虎の門病院が東大系列の病院だとは知っていたので、私の臨床の師匠である石川義博Dr(東大卒)に紹介状を書いてもらい、病院を訪ねることにした。すごく患者が殺到しているようで、初診の予約は2ヶ月待ちとのことで、2月にやっと受診となった。紹介状がものを言い、最初から熊田Drに診てもらえることになった。岐阜大学の医学部を卒業して、すぐに虎の門病院に就職した医師で、私より1歳上だという事は事前に分かっていた。実際に会ってみると柔和で話しやすい先生だった。(続く)



【連載コラム 《日々雑感》 弱 み を 強 み に 八王子聴覚視覚障害者サポートセンター 伊藤薫】
今日も電車に乗って、一人で通勤している。たった一駅だけ…、が、それがとても勇気のいることだった時期がある。
 2010年の健康診断で、肝機能が高い数値が出て、再検査を受けると、C型肝炎であることが分かった。肝機能が高いことはそれまでにも何回かあったが、そのたびに再検査をしてもいつも原因が分からなかったので、ある意味1歩前進した思いだった。そしてもう1つ、もともとアルコールは体に合わない、と思っていたが、これで「飲まないんですー。」と言う確かな理由を見つけたような安堵感もあった。
 迷わずインターフェロンの投薬を始めた。が、その間、分かっていたことだが、体調が不安定になっていった。貧血、白血球や血小板が少なくなるのはもちろん、体温はいつも37度台、脈拍は常に90以上になっていった。時々、なんとなーく気持ちが悪くなってふわっとなる感じがしたり、動機がしたり。複雑なことを考えたり集中しようとすると、頭の中がわやわやしてしまうような、根気のなさも感じた。ただ幸いなことに、私には同居家族がいて、出勤すれば同僚たちもいるので、周りにいつも人がいてくれることで、かなり不安は軽減されていたと思う。
 だが、ある日の出勤の途中、その気分の悪さがやってきて、一駅なのに、なかなか電車に乗り込む決心がつかず、2本見送ってしまった。ちょっと気分の波が落ち着いた隙に、意を決して乗り込み、駅からの道を歩いて、何とか頑張って職場にたどり着いたが、しばらく休んでも気分が治らず、結局同僚に病院まで付き添ってもらう事態になった。
 こんなことを1度経験すると、バスや電車に乗ることが、心配になってきてしまう。悪循環というのか…。自分がほとんど視力がなくて周囲の状況が分かりにくいので、どうにも耐えられなくなった時周りの人に上手に助けを求められるのか?、と思ってしまうのだ。実際、駅のホームまで行って結局帰宅してしまったり、またまた職場から病院へ連れて行ってもらって、学校の試験休み中だった娘に迎えにきてもらったということもあった。こんな頼りなげな調子で週1の注射と服薬を続け、幸いなことに効果があって、1年で治療を終えることができた。

家族や、同僚のみんなに、本当に感謝である。
 そんなことを思い起こす出来事が、つい先日起きた。多摩スポからの帰り道、西八駅が間近になった地点で、電車の急ブレーキが。人身事故。50分ほど停車の見込み、乗務員は下車して救助に当たると報じられた。しばらく缶詰になる。なんとなく、あの、電車に乗るのが心配だった頃のことを思い出してしまった。文字通り「しまった」なのだ。こうして身動き取れない時に気分が悪くなったらまずいなあ…。とりあえず、傍の席が空いているようなので座り、気を紛らわす行動に入った。イヤホンで音楽を聴き、鞄から水を出してゆっくりと飲み、本を読み始めた。が、一度気になり始めるとなんだかどきどきしてきてしまった。そこで、どうやら隣に座っているのが女性のようなので、思い切って話しかけてみた。
私:「駅までもう少しなのに、止まっちゃいましたね。」 たぶん初対面の女性:「まだかかりますかねー。」
私:「お急ぎですか?」 女性:「私は帰りだからそうでもないんですけど、きっとお急ぎの方もいますよねー。」…。
良い人で良かった…。ずいぶん落ち着かせてもらえたので、「ありがとうございます。」とお礼を言った。相手の方は、何がありがとうなのかよく分からないかもしれないが…。45分ほど過ぎて、電車が動き始めた。やれやれ…。ちょっと疲れたなと思いながら、家路を辿り、無事帰宅した。
肝炎の治療後、体調が戻ったと自信が持てるようになるまで、1年以上かかったろうか?一人で電車を乗り継いで出かける。それは丸5年前くらいまではごく当たり前のことだった。けれど、今はそうできることがとてもありがたいこととして感じる。と同時に、乗り物の席が空いていることを教えてくれたり、道で、信号が変わったことを教えてくれる、そんな周囲の人々の見守りへの感謝を、いっそう暖かく感じるようになった。たぶん私は、あの治療の時期によって、経験を広げたのだと思う。確かにトラウマ的な感覚は残ってしまったが、自分の心と体としても、人間関係も成長を得たと。




八障連通信303号はここまで。






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